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自分の力

^^



 上に向かう魔法陣はここからかなり離れている、孤立している魔法陣。

 あと数分で着くという所で異変を感じた。


「なんか聞こえるね」

「何かあったんですかね」


 どうやら5階層で何かあったみたいだ。

 俺にとってはどうでもいい事だった。

 それにしても、どれくらい階層が離れているか分からないが、音が聞こえるという事は相当な事が起きていると伺える。


 何があったのかと少し気になったが、もし危険な事だったらと考えて冷静な考えを持って行動を取る。


「気にしないで地上に戻りましょう」

「ええ〜君戻るの?下の方が面白そうだよ?」

「おい、これ以上目立つような事をするな」


 側から見ると駄々をこねる娘を父親が止めているような図だ。

 そしてその修羅場をなぜか見てしまっている俺。

 変な構図だ。


 魔法陣で前に来たと言うのにモタモタしていると後続の逃げてきたであろうハンター達が上に向かう為こちらに来始める。


「下で何があったんですか?」


 俺は慌てている人に話を聞いてみるが、ことごとく無視をされてしまう。

 それ程一大事だと言う事は容易に理解できる。


「ねぇ〜行こうよ!多分行かないと死人でちゃうよ」

「別に関係ない奴等だ気にする事はない」


 彼女は一見優しい様に見えるが実際は単に何が起きてるのか知りたいだけ、本心で助けたいと言うのなら男の方も快くついていくだろう。


 しかし、なぜか俺もここで立ち止まっている。

 俺なんかがもしこの2人が下に向かうとしてついて行ったとしたら足手まといになるだろう。

 2人はどのくらい強いのかは知らないがバッグに魔石が詰まっているのをみるとかなりの強者の可能性の方が高い。


「君、戦う顔してるね〜じゃ三人で行くよっ」


 ウキウキで彼女はオルトを振り解き俺を引っ張って反対方向に進む。

 それを見たオルトはついて来た。

 彼女はしめしめと顔を歪ます。


 下に向かおうとすると反対に上に向かう人とすれ違う。

 その中の1人に話しかけられた。


「おい!今下向かうのは危険だやめておけ!魔神が現れた

 何人も人が死んでる

 恐らくギルドの人が聞きつけて10傑の人を呼んでくれるから俺達は逃げないと!」


 焦ってる男に彼女がポンッと叩く。


「へぇ魔神ね初めて見るよぉ〜」

「気楽ですね、魔神がいるならA級案件ですよ」

「うん知ってる、オルトもいるし何とかなるよ」


 俺はそこに関してはどこか余裕そうにしている2人を見ると心配をあまりしなかった。

 魔神を探しに5階層の魔法陣に向かおうとするがその必要はなかった。


 恐らく最後尾の人達が全力でこっちに向かって逃げている所に追っている人間より遥かに大きい人間の見た目をした化物がそこにはいた。


 残念ながら逃げ遅れた人全員は殺されてしまったみたいだ。


「うわぁ想像の何倍も大きいね……まずは手始めにっと」


 彼女はいきなり挨拶がわりの爆発魔法を放った。

 かなりの爆風が飛び交う中、天井の少しが崩落する。

 魔神は一切の躊躇いもなくこちらに向かってくる。


「おい、少しは考えて攻撃をしろ」

「へいへーい、じゃいつも通り盾役は任せたよ」


 2人は陣形を組んでオルトが大盾で前に立ち防御の構え、彼女の方はその後ろから全攻撃(フルアタック)の準備をしている。


「爆発と水の魔法は使うな、最悪、剣を使えよ

 魔法が効かない可能性もある」

「そうねぇ…ならオルトが倒してもいいよ」

「悪いが俺は今日は腹の調子が悪い、そんなに動く事は出来ん……なら、坊主お前がトドメを刺せるか?」


 唐突に俺に頼みが来た。

 しかも、まさかの大役、トドメを刺すと言う役割をしてくれないかと頼まれた。

 2人は信頼し合っているはずなのに、こんなよく分からない俺を最後に頼るなんて、そんなにどうしようもないのか。


 しかも、聞いた所だと魔法が効かないとか何とか。

 それじゃ俺はどうすればいいんですか。

 

「いや、俺は後衛の魔術師なんですけど」

「坊主の魔剣で魔神(アイツ)を斬ってくれ」

「これは……」

「なんだ?」


 こちらに強い視線を向けられると俺は戸惑ってしまう。

 別にこの魔剣を使う事に躊躇いが無いと言えば嘘になるが、使いたくない訳ではない。

 しかし、相手は魔神、俺のこの魔剣はさっきの戦いで消滅して新たに生成した模造(コピー)模造(コピー)

 出力は大幅に落ちる事は避けられない。

 渾身の一撃も上手く当たらないと倒さない可能性だってある。そうなると俺だけでなく2人にも迷惑がかかってしまう。


「……」

「大丈夫だ俺達が足止めはしてやる」


 そう言って前に走っていく。

 魔神は4m位の大きなサイズ、急所を切るのは至難の業さらに、崩落を気にしない攻撃をしてくる。

 魔術を使う様には見えないと言うのも厄介な所だ。


「マジ面倒いんですけど、固すぎでしょ倒せる気配が無いわ」

「大丈夫だ、攻撃は予備動作が大きい時間をかければいずれ俺たちが勝つ」


 魔神は地面を叩きつける時に身体を起こし腕を振り上げてから攻撃をする。

 その攻撃以外は基本的に理不尽では無い。

 

「私も本気で倒しちゃうぞー!」

「お、おい!」


 魔神が先程と同様の攻撃の構えをするその瞬間にオルトをトンッと前に突き出し自分は後ろに下がる。

 魔神はオルトを目掛け地面に拳を打ちつける。

 寸前で何とか攻撃を横跳び回避する。

 

「ふざけんなよ……アメリ!」


 オルトが叫ぶと、彼女は「隙あり!」と声を出して太い腕を橋のように走って、忍ばせていた短剣を握り飛びかかり、首を切りに向かう。


「とりゃああ!!……あれ」


 彼女は完全に倒せると油断したのか、魔神は普通に何もなかったかのように反対の手で彼女を掴む。

 彼女は身動きが取れず絶対絶滅。

 

 そして魔神は今まで一度も使わなかった火の魔法を使おうとした。


 俺を何が突き動かしたのかは分からないが、身体が勝手に魔神に向かって攻撃を仕掛けた。


 爆発魔法で目の前の視界を遮断し、下からの土魔法で衝撃を与える。

 俺の土魔法では魔神はビクともしないが、オルトが俺に合わせて魔法を使った事で救出に成功。


 彼女は4mの所から落ちてくる。


「うわああ!」


 俺は見事にキャッチ。

 目が合う。

 何故か俺は顔を逸らした。


「よっと……ありがとね君やっぱやるね〜」

「ありがとうございます」


「これで確実に分かった」

「あいつは魔法が使える」

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