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発見

^^


 俺の力では確実に無理な状況に陥り、見事に落胆していると後ろから数人が魔法陣を目指してここに来ていた。


「あれ?ここじゃないのか?」

「おかしいね、マップだとここが4階層に行くとこの魔法陣があるはずなんだけど……」


 2人が喋ってこっちにくる後ろから続々と人が来る。

 全員が俺の所を目指してくるが、魔法陣は見えない。


「何があったんだ?」


 みんなマップが間違ってるんじゃないかと疑い始める。


「あ、いや……あの、さっき3人組の1人がここを塞いでまして」

「じゃあここ壊せばいいんだな?」


 そうと決まれば1人の男が前に出てくる。

 その男が1人のパーティーメンバーらしき人を呼びかける。

 そして他の人には危険になるからと後ろに下げる。


「行くぞ!岩壁(ストームロック)

爆発(エクスプロージョン)


 二次被害を抑えるべく、男が土魔法で彼女の放った爆発魔法よりも強く強固な壁を作り、彼女は全力で簡単な爆発魔法を使用。


 何とか一撃で無事に魔法陣への道が開かれた。


「我々は味方です!ここで無駄な争いはしないでください!」


 男が振り向いて、注意喚起として周りの人に大きな声でここでの争いをやめてもらおうとした。

 

 当たり前だ。

 ここは魔石をいち早く取る場所でもあるかも知れないが、第一に攻略すべき洞窟だ。

 

 魔法陣を順番に足を踏み転移していく。


 第4階層


 モンスターの死骸が沢山ある。

 既にここに来たハンター達が一掃してしまったのだろう。

 5階層は3.4に比べると大きい広間が一つあるだけで大きさはかなり小さい。

 何とかこの4階層で、一つくらいは見つけないと……


 そう思っていた瞬間に短剣を持ったゴブリンが襲いかかってくる。

 避けれると思ったが、一応、防御魔法をたくさん張っておく。

 しかし、いとも容易く割った。


(魔人以外にゴブリンにも個体差があるのかよ)


 ここは引けない。

 周りには人は誰もいない。

 俺がやるしかない。

 相手が短剣なら俺は剣を使う。


 攻撃は与えられないが、貧弱な生身で攻撃を喰らうよりはマシなはず。

 

「よし!やってみるか」


 久しぶりにあれから突撃する。

 魔法を使わない戦闘はいつぶりなのだろうか、喰らったら即致命傷で転移石を使わなければならない状況になる事は間違い無いが、裏を返せば死ぬ事はない。

 なら自分の攻撃力はどんなもんか試す価値はある。

 俺は積極的に前は行き、攻撃を繰り返す。

 

 運のいい事にゴブリンは最初のジャンプ以外の動きは悪いみたいだ。

 前に来るジャンプだけを気をつけていればいい。


 俺は全力で剣を振り切る。

 そのせいなのか、剣は切れ味が悪く、まさかの剣がゴブリンの胴に負けて綺麗に折れてしまった。


 焦った俺は咄嗟にバックステップで距離を取って、火球(ファイアボール)を繰り出す。

 しかし、その威力も十分ではない。


 魔法を使わない相手には俺の消却魔法は使えない。

 故に相性の悪い相手。


 ゴブリンも俺の剣が折れたことに対して煽るようなポーズを取る。

 

 俺はいつ動いてくるか分からないため、慎重に良くゴブリンを観察すると同時にどうすればいいかを考えている。

 攻撃魔法も倒すとなれば当たるのは難しい。


 俺はふと一つ考えが降りてきた。


曲強風(ウィンドスパイラル)


 勢いよく放った風魔法でゴブリンを一気に壁に力強くぶつける。

 俺の攻撃では無い。

 相当な勢いで壁にぶつかったので中々のダメージになったはずだ。


 俺は壁にぶつかってダウンしたゴブリンに向かって思いっきり火の魔法を放つ。


獄炎檻(ヘル・デスゲージ)


 一般上級魔法を使ってゴブリンを閉じ込める。

 この攻撃は俺に取っての生命線ともなりつつある。


 炎の渦で敵を拘束する。


 疲れたのでゆっくりゴブリンの方に向かって、生き絶えるまではしっかり見守る。

 すると2分後には黒焦げになっていた。


 何とか倒せたと言う事で俺は一安心して、その場で全て終わったかのように仰向けになって倒れる。


「はあーー」


 戦いながら頭も使わなきゃ俺は勝てない。

 不遇ではあるが、十分に充実している生活に何故か喜びが湧いてくる。


「何やってんだか」


 そう言いながら、頭を後ろのゴブリンの死骸の方に向けると何やら光っている。


「何だ?」


 戸惑いつつも立ち上がって、ゴブリンの死骸を嫌々触ってみる。


 触感よりも先に俺は、


「もう全然熱くないんだな」


 本当に俺の魔法の威力が低いという事を再実感した。

 魔法を放ったすぐと、持続中はそこそこの熱さだったのに鎮火したらもう普通に体が触れる程度の熱さしかない。


「何なんだよ、俺の魔法は!」


 自分の身体に起こりつつも光っている物に手を伸ばす。

 今までに見たことのない光を放っている。

 魔石は見た事あるがここまで光っているのは見たことがなかった。


 少し俺も首を傾げて勘ぐるも、手に取った瞬間、これは魔石に違いないと確信した。

 触れた瞬間に身体中が奮い立つような感覚を覚えた。

 かなり良い魔石を手に入れたのかと、大喜びの俺。


 周りには俺のうるささに引き寄せられて寄ってくるが、その声は助けではなく、魔石を見つけた叫びだったと気づき、悔しそうな顔をしながら、振り返って戻って行った。


(気持ちいいぃー)


 やってやったぜという気持ちが強い。


 俺はこれで帰るか、それとももう少し探すか考えていた。


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