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久しぶりの再会

^^


 特待生の部屋は凄い。

 一般性の部屋を知らないが、特待生だけ1人部屋らしい。


 そして広い、勉強机もありベットも1人なのにセミダブルくらいでかなり大きい。

 食堂から近いのもグッドポイントだ。


「反射魔法か、前使えなかったんだよな……やっぱこれは火力が必要なんだろうか、数じゃどうにかならんもんなのか」


 俺は読んでいるうちに、この魔法を使いこなすのは自分では無理なんだと諦めていた。

 防御魔法の応用そして発展させたものが反射魔法。

 まずはそれなりの防御力が必要になるらしい。

 

 俺の防御はみんなと違って1つでは無く、沢山作って防いでるからそもそもの基本段階から違うみたいだ。

 俺は何も出来ないと頭を抱えてしまう。


 すると、ドアをノックしている音が聞こえた。


「誰だ?」


 少し驚いたが、特に気にする事なくドアを開けると、ルイスがいた。


「よっ、1ヶ月ぶりか?」

「そうかもな、てか、授業は?」

「ん?サボった

 まあとにかく、せっかく来たんだもてなせ」


 1ヶ月会わないうちに態度がデカくなった気がするが、まあいいか、俺が喋れるのはルイスくらいしかいないし。


「どうなん?そっちの方は」

「自由参加」

「まじ?いいなあ、こっちは高校かってくらい出席に拘ってる」

「もうサボってんのはヤバくね?」

「別に?グラン、あ、俺の友達の方がもっとやばい」


 聞くところによると、そのグランと言う友達とルイスは問題児扱いらしい。

 サボっているから仕方ないのだが、クラスでは浮きまくりの存在らしい。


「グランが全部悪いんだよ、俺は学院生活楽しみたいのに

 あいつが毒吐くから近くにいる俺まで被害が出て取り返しがつかなくなった」

「どうせルイス自身、下に見てんだろ?他の奴」

「バカにされたから、まあ多少は」


 人付き合いが上手いと言ったが訂正させてもらう。

 こいつは間違いなく良いやつだ。それに変わりはない、けど、やっぱ見えてないとこが多すぎる。

 前も俺と喋り始めてから前の友達と喋ってるのをあまり見なくなった。

 世渡りは上手いけど、視野は狭いみたいだ。

 

「俺の事は良いんだ、俺もパルナさんもお前を心配してんだ」

「今のところは、問題ない

 特待生は授業は基本自由参加だから訓練系は出てない」

「へえ、そっちにどんな奴がいんのか気になったけど、その調子じゃ前と変わらず1人みたいだな」

「何が悪い!」


 俺はルイスに煽られて少しカッとなり、その怒りは堪える事なくつっかかる。

 しかし、ルイスは慌てる様子もなく軽々と俺を止める。

 グランと言う友達のおかげか暴走した奴を抑えるのに慣れてしまったみたいだ。


「変わったな、良くも悪くも……前なんか友達いらねーとか言ってたのに今となっちゃムキになりやがってよ

 まあ、そっちの方がダサくないと思うぜ」

「……早く帰れよ、ここ、特待生しか入れないから」


 俺はルイスにおちょくられて恥ずかしがりながら目を合わせずに帰りを促す。

 するとすぐに立ち上がって、手を振って「また来る」と元気そうに言ったので、


「勝手にしろ」とだけ言った。


 せっかく勉強をしようと思っていたのに、あいつが来たせいでやる気になれなくなっている。

 机に座るも、頭を抱え、ページを捲る手が止まらない。

 内容は勿論入っていない。


 それから1ヶ月が経って、全員集合になった初めての日。

 俺は久々にクラスの奴と会った。

 座学の方はどうしても戦闘訓練に比べると人気が無く、俺と後ろの女子と不定期に来る三人衆くらいしかおらず、それ以外は顔を忘れてしまっていた。


「来週は中間テストになる

 テストは共通で実践向きの戦闘をする

 その為に明日課外学習を行う事にした」


 その言葉に一同がざわつき始める。

 この学院は土地も広く、何をするにも不自由がなく、安全に成長ができる場所なのにわざわざ外に出る危険な行為をするなんて、と思っている人と、ついにモンスターを倒せるとワクワクしている人で二分されている。


「テストは戦闘なんですね」


 俺は後ろの女子に話しかける。

 かなり挑戦的なことをしたと自分でも思う。


「ここは総合科なんだから当然でしょ

 知識だけ一人前で本番動けない人なんて使えないんだから」


 至極当然の事を言っているのだが、少しその言葉が俺に刺さる。

 俺は言ってしまえば雑魚だ。

 コネ入学だ。


 間違いなく俺は実践向きではなくタイマン向き、、と言うかマシだ。

 攻撃がカスみたいなんだから。

 一応、一撃の魔剣なら攻撃は与えられるが、そんななんかも常備できる様な物ではない。


「そう言えば、魔術使える様になりました?」

「微妙ね。

 作り出せる様にはなったわ、けど、発射させるのは私には出来なさそうなのよね……」


 やはり彼女は魔術に強い憧れがあるのだろう。

 服もずっと茶色のローブを身につけていて、とても剣士とは思えない服装だからな、けど、魔術が使えないで特待生にいるのだからかなりの実力者である事は分かる。


「……厳しいですね、、なら回復魔法か防御魔法はどうでしょうか

 それなら詠唱もいらないですし、危険を伴う近接型の人には便利だと思いますけど」

「防御魔法は使わないかな、私の憧れてる剣士は魔法は使っていたらしいけど防御魔法は使わなかったみたいだし」


 あ……


 それは間違く、俺の父親だろう。

 しかし、それは今は言えない。

 俺は偽名を使っているから、疑われるかもしれないし言うメリットもそこまでない。


「アーノルドって人ですよね

 あの人は恐らく電撃魔法を使っていたとされてますね」


 本でも一応目を通したが、俺は実際に見ている。

 しかし、それをうまく隠すかの様に、そう言えば見たいな仕草をする。


「ええ、私も剣術は得意、だけど男子には勝てない……」


 彼女は暗い顔をする。

 俺もそれは痛いほど分かる。


 肉体的な差が男子と女子では大きく違う。

 最初は女子の方が成長が速いとかは日本とかではよくある話だが、この世界では女子が男子を肉体的に超える年はないそうで、技術である程度は補えると言うが、屈強な大男にはゴリ押しされるのは仕方ない事。


「それなら回復魔法をマスターしましょう!」

「……どうしてそこまで私を気にかけるの?」

「友達が欲しいからです」


 俺はキッパリと言う。

 彼女は何色を示す。


「……イリム、スターライト」

「俺はウィルフレッド、よろしくね」



 

ありがとうございました。

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