魔法指導
頑張っております。
学院生活が始まって1週間が経った。
当然の様に俺は1人、流石に1人くらいは喋れる人がいないとまずいと思った俺は後ろに座ってる静かに本を読んでる女子に話しかける事にした。
「それ、何の本?」
「………」
そりゃ、集中してる時に話しかけられたら嫌だってことはわかるし、表紙さえ見れば何の本なんかくらい分かる。
それなのに俺は意味のない事を聞いてしまった。
申し訳なさそうに謝りだけして、前を向いた。
授業が終わり、次は戦闘訓練の授業が続くとのことなので今日は図書室で時間を潰そうと向かうと、さっき話しかけて無視された女子がいた。
座っているからか分からなかったが、身長は俺より少し低く、茶色のローブに萌え袖、いかにも魔術師見たいな格好をしている。
流石にこんな広い空間で2人しかいないとなると気まずい。
いつもこの人はここに入り浸っているのか、
「あの……」
「さっきから何?」
やっと声を聞く事ができた。
声は想像より低く、綺麗な声だ。
俺は遂に話を聞いてくれたと思って少し喋りすぎてしまう。
「いや、ずっと魔術の本読んでるから、勉強熱心だなって
俺も魔術は好きだから」
「なら訓練に参加すればいいじゃない」
「それは……」
俺は訓練には参加したくてもできない。
したい訳ではないが、全部休むなんてしたくはなかった。
「でも、君も魔術が好きなんだよね、なら何で本ばっか読んでるの?」
俺はそうやって聞くとため息をついて、本を閉じる。
「……」
彼女は火の魔法の詠唱をする。
その中でも簡単な火球だ。
しかし、魔法が上手く生成されない。
「……私、魔法使えないの」
使えない、この世界には魔法が使えない人も存在するのか、と少し驚いたが俺はここで軽蔑せずしっかり、受け答えをする。
「詠唱は必要無いと思いますよ」
「分かってる」
この世界では日本の小説で見たファンタジー世界とは違い、詠唱は基本的に使わない方が主流だと言う。
あるにはあるが効率が悪い上、詠唱中の対処もしなければならないと言う二重苦があり、俺からすればカッコいいのだが、全くと言っていいほど人気が無く、それについての本すらも載っておらず、練習に苦戦していたのだそう。
「……やった事ないので出来るか分かりませんが見てて下さい」
そう言って俺は手を前に出し、詠唱を始める。
「汝の求める所に水の力を宿し、清らかな清涼なる水の精霊よ、力を与えたまえ」
前に出した手から小さな水の塊が生成された。
俺はその水をこぼさない様に手を上にする。
「これで最後は与え解き放てと言えば撃つことも出来ます」
「見れば分かる」
「恐らく、魔力の出し方を理解してないんだと思います
手に力を入れるのでは無く、指先に集中、より良いのは全身をイメージするのですが、まずは簡単なとこから初めて見て下さい」
そう言うと俺は自分の事をする為に本を漁りに行く。
「……ありがとう」
彼女の小さい声が俺に聞こえてくる。
感謝をするのが苦手なのだろうか、こっちは向いていなかった。
「気にしないでください、俺は魔術、魔法が大好きなんで
勿論教えるのも嫌いではありませんから」
「……」
そう言って俺は書棚に行くと、魔術の本が沢山ある。
とは言っても俺はほぼ魔術をマスターしていると言っても過言ではない。(強い訳ではない)
これ以上、どうすればいいのかを行き詰まっていた。
俺には学ぶ以外出来ないので、本を数冊取って、借りてすぐに自分の部屋に戻った。
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