#1 クリスマスに恋人は必要か?
某大学に通う3人のお話。
話が噛み合っているの、噛み合っていないのか。
仲が良いのか、良くないのか。
3人の会話が絡み合ってなんとも言えない1日が今日も始まる。
#1 クリスマスに恋人は必要か?
授業が終わった教室内で話していたテンドウとドッチにメガネが走って近づき話しかける
メガネ:彼女が欲しいんだよー!
テンドウとドッチが顔を見合わせて、少し沈黙。
テンドウ:オレ達が付き合うって話をしてたら、お前最悪のタイミングと内容だぞ。
メガネ:付き合う気ないんだからいいじゃないかー!
ドッチ:で、なんでメガネはそんな事になったの?
メガネ:もうすぐクリスマスだろ。毎年毎年、外を歩けば幸せそうな恋人達ばっかり。もう見飽きたよ!オレも見下す側になりたいんだよ!
ドッチ:見下すってどんな理由?そもそも、歩いてる人たちは見下してないと思うけど。
テンドウ:まぁ、メガネの事だ。彼女の目星があるんだろ?
メガネ:さすがテンドウ…よくぞ聞いてくれた。もちろんデートに誘いたい相手がいるのさ。君達と違う教室になる英語の授業。そこで、英会話の練習をペアでしている、ポニーちゃんだ!ドッチ:接点少な。テンドウ:メガネの事だ。勝算はあるんだろ?メガネ:さすがテンドウ。もちろん、僕の妄想の中では既に彼女さ!
ドッチ:ポニーちゃん、今頃寒気してるな。
メガネ:しかし妄想。念には念をいれて、確実にポニーちゃんと付き合う為に、テンドウとドッチに力を貸して欲しいんだ。
テンドウ:で、何をして欲しいんだ?
メガネ:デートプランはどうすればいい?
ドッチ:デートはオッケー前提なんかい!
テンドウ:まぁ、これから暇だったし、付き合ってやるか。今、当日待ち合わせで集まった様なもんだから、昼飯を想定してみるか。オレに考えがある。
○ンタッキーに移動
ドッチ:クリスマスにここは正解だけど、デートは間違いじゃない?
テンドウ:夜はアウトだが、昼はオッケーだ。
メガネ:オッケーな理由は?
テンドウ:クリスマスの食べ物としてわかりやすい。そして、あえてのチョイスにより恋人達がすくなく、結果見下せる。
メガネ:なるほど、それいいね。で、メニューは何がいいかな?
テンドウ:メガネは骨付きチキン一択だ。
ドッチ:チキンオンリー!?なんで?
テンドウ:今の世の中、男らしさ、女らしさという表現はどうなんだ?という話があるが、女性は潜在的に男に男らしさはあって欲しい!と思っている筈。そこで、無骨にチキン一択、食べる様もワイルド感が感じられるだろ。
ドッチ:チキンで男らしさは感じないけどな。
メガネ:なるほど、一理ありだね。これは男にしかわからないのさ。
注文し、商品を受け取って席に座る
テンドウ:メガネ、さぁ食べてみろ。
メガネがチキンを食べる
テンドウ:メガネ、舐めてるのか!クリスマスだぞ。男のオレが男らしさを感じるくらいの男らしさが必要だぞ。もっとワイルドに喰らいつけ!
メガネがチキンにかぶり付き、引きちぎる。
ドッチ:……食べ方汚な。
テンドウ:オレにできるのはここまでだな。ここからは女性の意見を聞いた方がいいと思う。ドッチがクリスマスにデートするならどこ?
ドッチ:あんまわかんないけど、一緒に気になるお店行ったり映画とか、夜は夜景見てとかなのかなぁ……その娘の好みがあるし、聞いた方が早いんじゃない?
テンドウ:なるほど、メガネ、ポニーちゃんに直接聞いた方が良いぞ。
メガネ:なんか相談して、いける気がしてきた。ありがとう!
ドッチ:今日にいける内容一個も無いけど……
授業が終わった教室内で話していたテンドウとドッチにメガネが歩いて近づき話しかける
メガネ:やっぱ現実は厳しいわ。英語で誘うのなんて難しくて、できなかったよ。
ドッチ:いや、日本語で誘えよ。
今日もいい1日になりますように