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魔導のファンタジスタ  作者: ルジリオ
序章
11/130

友人と一緒に

「フッ!」

 風を切るような音をしながらボールがゴールに向かって進んでいく。  

 シュンがシュート練習をしている。気迫がこもった表情をしながらボールを蹴る。

 ゴールに入れると、ボールを取りに行って、

「入れる!」

 再びシュート。

 その行動を何度も繰り返していた。

「シュン、またボール蹴ってるよ」

「リーザンにボール取られたのが悔しいんだろな。今のシュンには絶対にゴールを奪ってやるっていう気迫が見えるぜ」

 ドーロンたちが今のシュンを見てそう思った。

 リーザンが休暇で村に帰ってきて、村の子供たちにマジックシュートを教えて一週間が経った。 

 シュンとリーザンのPK 対決はリーザンの完勝で、その後もシュンは何度も挑んでみたが全て止められてしまった。

 リーザンが街に帰るまで何度も挑戦した。でも負けた。弾かれるどころか手にボールが収まっている。

 シュンはただひたすら悔しかった。

 リーザンは仕事のため自分が住む街に帰っていった。次に来るのはいつからはわからない。

 だが、

(次は勝つ! 必ずゴールを奪ってみせる!)

「うぉらっ!」

 ゴームに向かって何度も全力でシュートを放った。威力、スピード、コース、どれも十分にある。

 しかし、シュンの顔は晴れない。

「駄目だ、このシュートじゃあ……」

 今のシュートに、魔力を込めて放っても簡単に止められてしまうだろう。

 魔導士のリーザン相手には、今の自分のマジックシュートではゴールを破れないことは理解していた。魔法の力比べではリーザンが圧勝するだろう。

 頬を撫でる風が嫌に冷たい。いつもなら熱くなった体を冷やしてくれる気持ちいい風なのに。

 汗が地面にポタポタと落ちていく。すでにシュートを打った数は五十は超えているからだろう。

「……だめだ、集中できてないときに練習しても意味がない! 少し休もう……」

 シュンはボールを拾ったあとフィールドから出て座り込む。

 どれだけシュートを打ってもゴールに入るイメージがわかない。リーザンに防がれてしまう、そんなバッドイメージだけが脳裏によぎっていく。

(どうやって破ればいいのか)

 考えても考えてもいい案が思いつかない。

「おーい、シュン! 休憩中か?」

 そうやって悩んでいると、聞き覚えのある声が。

「ドーロンか」

「よっ!」

 シュンの友達、ドーロンが声をかけてきた。

「シュン、どうした。やっぱり、リーザンにボールを取られたのが悔しいのか?」

「まあな」

 身につけたばかりのマジックシュートとはいえ、あそこまで完璧にキャッチされた。弾いたとかではなくキャッチだ。

 悔しくないはずがない。

「でもよ、しかたなくねえか? 相手は魔導士のリーザンだ。あの反射神経に魔法技術、大人相手でも逆立ちして勝てるね」

「相手が強いからって諦める理由にならない。絶対に倒すんだ」

「負けず嫌いだな、おい。しかし、珍しいぜ。シュンがサッカーで負けるとこ見るなんてよ」

「珍しい? 俺もタイマンで負けることあるぜ」

 サッカーの試合ではボールを奪われたり、シュートを決められなかったりと一対一での戦いで負けることもあった。

 だから珍しいことではない、シュンはそう思っていたが、

「いや、お前は大抵負けたあとはリベンジするし、なんつーか、次は勝てるな、っつー自信があるように見えるんだよな。でも今のシュンにはそういったもんが見えないなー、ってよ」

 ドーロンの言葉にシュンはハッとした。

(今までは自分は経験者で、周りのみんなはサッカーを知ったばかりの初心者だったから実力差があったけど、リーザンは経験を身体能力と魔法で補っているから俺よりうまい。この異世界で自分より実力のある選手になったんだ、リーザンは)

 子供と魔導士の身体能力と魔法の差は計り知れない。

 それに経験がないといっても、リーザンは普通にサッカーが上手い。ちゃんとサッカーを楽しみつつ練習もしているからだ。

 ゆえに今のリーザンはシュンよりもサッカーが上手であろう。

 だからこそ、勝つビジョンが見えないのだ。

(だがまあ、勝つビジョンが見えなくても、自分より上手い選手がいるならやることは一つだな)

「そうか。まあドーロンの言うとおりかもな。どこに打てばゴールを決められるか、それがわからない。それほどリーザンの守りが堅いんだ」

「そりゃそうだ。どうすんだ?」

「どうするか、そりゃあ」

「見つけた見つけた! シュン! サッカーボール貸してくれ!」

「おい、いきなり頼み込むのはまずいだろ」

 これから何をするか、それを話そうとしたシュンを遮る大声が。

「リズル、カガリじゃねーか。どうした?」

 二人の顔を見て、シュンは

 メガネをかけていて黒めの赤色の髪をしているのがカガリ、身長が高くて鮮やかな水色な髪をしているのがリズルだ。

 カガリとリズルはよくサッカーをする友達で、実力もドーロンに負けていない。

 彼らはシュンがこの村で初めてサッカーをしたときに協力してくれた友達だ。

 その友達のリズルがシュンの持っているサッカーボールを手に持とうとしていた。

「おい、いきなりなんだよ。ボール貸してくれって」

「このボール凄いって皆に聞いた! 本気で蹴っても壊れないって! 本気でマジックシュート打ちたい! くれ!」

「こら、リズル。くれはないだろ。頼み方悪化しているぞ」

「それなら後で試合をするときにこのサッカーボールを使おう。これなら全員が使えるぞ」

「おお! 試合したい! でも試合が始まる前にちょっとだけ蹴りたい!」

「リズル……まあ、まだ他の子も来てないし、いいんじゃないか、シュン」

 興奮気味に頼み込んでくるリズルに呆れながらも、ボールがを貸してやってくれとカガリが言う。

 こんな蹴りやすいボールがあったら蹴ってみたいと考えるのも納得できる。

 ボールを貸すのは全然いいが、

(そうだな、頼んでみるか)

 シュンはあることを考えついた。

「なあ、ドーロン、カガリ、リズル。ちょっとお願いがあるんだが」

「なんだ?」

「俺の練習に付き合ってくれないか? リーザンとのリベンジに備えてさ」




「えっ、シュン! ゴールキーパーやるの!?」

「まじ!?」

 シュンのお願いごとである打倒リーザンの特訓に付き合う、とドーロン達はシュンと共にサッカーフィールドにきた。

 そして、ドーロンたちはシュンの練習方法に驚く。

 なんとゴールの前に立っているのはシュンだ。

 シュートを受けようとしている。

 シュンはなぜゴールキーパーをやるのか教えた。

「シュートを受けるのもストライカーとしていい練習になるんだ。自分がゴールキーパーの目線になって、このシュートにたらキツイな、って理解できるしな。たまにやるといいんだよ」

「なるほど、たまにゴールキーパーやってんのはそういう理由が」

「いや、それは単に自分がやりたいなって思っただけだ」  

 シュンは友達とのサッカーでゴールキーパーをしているのは単に自身がしたいだけ。もちろんそれだけではなく、ゴールキーパーをやりたがらない子供が全員だった場合、シュンが進んでゴールキーパーをやるようにしているのだ。

「それに、マジックシュートをゴールキーパーの目線から見るのも大事だと思ったんだ」

「確かに、それも大事だな」

 マジックシュートの威力を実感するには、やはりゴールキーパーで受けてみるほかない。

 だからこそ、ゴールキーパーでの練習を選んだのだ。

(マジックシュートを直接防いでみればわかることもあるかもしれない。正直恐怖もあるが、こちらもバリアを使って防げばいい)

 魔法を纏ったボールが飛んでくるのだ。当たったら痛いどころの話ではない。

 集中してゴールを守らなければ。

「よし、特訓だ! ドーロン、カガリ、リズル! 打ってきな! ノーマルシュートでもマジックシュートでもいいぜ!」

「「「おう!」」」 

 練習開始。

 シュンは姿勢を低くしてシュートを待ち構える。

 すると、リズルとカガリが地面に毛糸のサッカーボールを地面においた。

 順番にシュートを打ってくるのだろうか。なら誰からシュートを打つのか警戒する。

「いくぜ!」 

 なんとドーロン達、三人が同時に駆け出してボールを蹴り出してきたのだ。

「はっ!?」

 三つとも別の方向に飛んでくる。一つはなんとか反応してキャッチすることができたが、残り二つは当然、ゴールの中に入っていく。

「イエーイ! 決まったぜ!」

「おい! 三人同時にシュートを打つな! 止められるわけないだろ!」

「いや特訓だから」

「ドーロン。特訓だとしても効果がないと思うぞ」

「三人同時で打てば練習効率がいいぞ」

「カガリ、なら連続でシュート打ってこいよ」

「ボールが増えても大丈夫だな!」

「リズル。試合中にボールが増えるか? もし増やす魔法があったとしても俺とリーザンは使えねえよ! なあ、一人づつ打ってこいよ。頼むぜ」

「わかったよ」

 三人のおふざけな行動に文句を言って、練習再開。

 今度こそちゃんとしたシュートを打ってくれるだろう。

「まずは俺だぜ! ようやくこのボールを蹴れるぞ! 『ウォーターシュート』!」

 一番手はリズル。

 魔法陣を展開して、ボールを蹴る。するとシュートを打った瞬間、水が勢いよく放出。そして水の勢いにボールが乗って、激しい川の流れのようなシュートが発射された。

 リズルの魔力属性は水。ゆえに水属性のシュートだ。

(リーザンは『バリア』を手に纏って防いでいたな。なら、俺も!)

 前のPKでしていたリーザンのプレイングを思い出し、シュンも同じことをしようと魔法を発動。

 ボールの軌道は矢のように真っ直ぐこちらに向かってきた。力押しでボールを蹴ったのだろう。シュンごとゴールに押し込むつもりだ。

「ここは通さん!」

 両腕を壁のように前で立てて、シュートを迎えた。

 腕にのしかかってくる水の衝撃をバリアで緩和する。

「オラッ!」

 腕が吹き飛ばされそうになるも気合で耐えて、そのまま両手だ掴み取る。

 リズルのマジックシュートを止めることができた。

「おいおい、俺ディフェンダーだけと、シュートのパワーだけならシュンにも負けない自信あったけど止めちまったか」

 リズルはディフェンダーで守りのほうが得意。その理由は子供の中では村一番の身体能力の持ち主のため、その肉体のパワーでゴリ押してボールを奪っていくのだ。

 身体能力はあるためシュートも得意ではあるが、ドリブルやパスなどといったテクニックプレイが苦手なためディフェンダーである。

 その身体能力パワーでシュートを打ったが止められてしまったので嘆いた。

「いいパワーだった。だけど、そうだな。真正面だから体勢を整えてボールを迎えることができたから、今度はゴールの隅を狙ってみたらどうだ?」

「なるほどなー」

「で、サッカーボールを蹴った感触は?」

「さいっこう!」

「よし、次は俺が行く」

 リズルの次はカガリが前に出た。

 カガリはボールをシュンから受け取って、地面において冷静にゴールを見つめる。

「連続でマジックシュートを打つと君の魔力が尽きるかもしれん。俺はノーマルシュートを打つ」

「わかった。いつでもきてくれ」

 シュンがそういうと、カガリは走り出す。

「シッ!」

 鋭く足を振り抜きシュートを放つ。リズルのシュートと比べてスピードは速い。

 だが、このシュートも真正面。きちんと対処できる。

「――っ!?」

 すると、シュンの腕に届きそうな範囲に入った瞬間、真横にクイッと曲がった。

「だが!」

 すぐさま反応。拳を伸ばしてパンチング。ボールは飛ばされてゴールから離れていく。

 PKはシュートをゴールに入れられなければいい。ならば弾くのもありだ。

 見事防ぎきった。

「今のスライスシュートか」

 スライスシュート。カーブシュートと同じ横に曲がるシュート。

 違うのはカーブシュートは足で擦るように打つが、スライスシュートは前に押し出しながら打ち込むシュート。その結果、カーブシュートよりは曲がらないが、その分パワーとスピードが乗ったシュートになるのだ。

「まさかこのシュートを打てるとはな」

「やるな、シュン。恐ろしい反射神経だ」

「スピードもあってキレのあるいいシュートだ」

「なんかアドバイスないか?」

「そうだな、悪いところはない。練習してこのシュートの威力を上げてみたらどうかな」

「威力、すなわちパワーか。わかった、練習してみよう」

「よし、次は俺だぜ!」

 最後にドーロンが前に出る。

「お前と同じフォワードだからな、決めてやるぜ。マジックシュート打つから止めるもんなら止めてみろ!」

「止めてみせるさ。全力でこい!」

(ドーロンのコントロールは針の穴に糸を通すかのような精密さ。確実に難しいコースを狙ってくるはず)

 パスが得意なドーロン。

 ゆえにシュートのコントロールには自信がある。ゴールの隅に叩き込んで得点を量産するほどだ。

 そのコントロールにマジックシュートの威力が加わる。

 警戒してシュートを迎えなければならない。

「パスだけが俺の得意分野じゃねえ! 『ソイルシュート』!」

 魔法陣展開。

 するとボールに砂が纏い始めて、土塊ができる。それを渾身の力で蹴り飛ばした。

「来たか!」

 シュートが発射された瞬間に動き始めるシュン。ドーロンのシュートのコースは右隅、シュンから見たら左上。

 シュンは飛んでバリアをまとった左腕でワンハンドキャッチ。

「うお! なんてパワーだ!」

 しかし土をまとったマジックシュートのパワーは凄まじい。左手がどんどんゴールの方に押されていく。

「そんな不安定な体勢で!」

「ウラッ!」

 片手では止められない。

 ならどうするか。

 シュンはもう片方の手を握りしめてボールを殴った。

 キャッチからのパンチング。

 シュンの拳によって土塊にヒビが入りそのままシュートを殴り飛ばす。ボールはゴールから外れていった。

「うお! 止められた!」

「てか、今蹴った瞬間に動いてなかったか、シュン」

「視線と足の向きでわかる。まあ俺はドーロンのパスを何百回も受けているから、どこに向かって蹴るかがわかりやすかったってのもあるけどな」

 ドーロンがシュートを打つ瞬間、シュンはドーロンの視線と足を見ていた。

 ドーロンのシュートコースをそれで読み切り、シュートが放たれた瞬間に動き出すことができた。

 さらにドーロンはシュートやパスのコントロールが抜群に良い。何度もパスを受けているシュンだからこそその長所を理解している。

 コントロールのいいドーロン相手だからこそ先読みができたのだ。

「くそ、パス出しまくったのが敗因か。もうお前にパス出さねえ」

「おいおいそりゃねえよ。そういうなら俺は一人で敵陣を突破することになるじゃねえか」

「ジョーダンだよジョーダン。まあ、今度シュート打つときにフェイントでも混ぜてみるか」

「視線をあえてそらすとか足の向きを変えるとか、あとは蹴るタイミングも変えてみたりとかな」

「だな」

 ドーロンのシュートに対して互いの意見を言い合いながら、ふとシュンは思う。

(……ひさしぶりだな、この感覚)

 前世の風間瞬の時に味わったことがある。

 中学サッカーでスタメンになるために必死に練習した。

 点取り屋になるために様々なシュートを打ってきた。

 そしてチームの皆と試合で勝つために努力してきた。

 苦しくも、でもとても楽しかった前世の青春のあの時間。

 あのときに。

(勝つために、必死にボールを追いかけていた。皆で。やっぱりサッカーの練習は仲間とやるのが一番楽しいな)  

 一人でも練習はできる。だが複数人で、友人で一緒にやる練習は効率がいい上にとても楽しい。

 ドーロンたちとの練習は前世のときのサッカー部活動のときと同じぐらい心が燃える。

(……この世界にもサッカー部があれば)

「俺たち全員止めたからって終わりじゃねーぞ! もう一回、俺だ! くらえ!」

 突然、リズルのシュートが発射。考え事をしていたシュンにループシュートが襲いかかる。

「ちょ、お前!」

 いきなりのシュートに驚きながらも、すぐさまボールを取ろうとする。

 するとボールが突然大きく揺れ始めた。

 どこに向かっているのか全く読めない。

「うおっ! 体のどこかに当たれ!」

 自身の体を盾にしてボールを防ごうとした。ボールはシュンの体に激突した。

「あっ」

 ドーロンが声を上げる。

 確かにボールはシュンの体に当たったことによって防ぐことはできた。

 ではそのボールはシュンの体のどこに当たったかというと、 

 ――股間にボールが激突したのだ。 

「ぐおぉ……」

 崩れるように力なく倒れ込むシュン。

 場が恐ろしいほど静かになる。

 ドーロンとカガリはどんな言葉を投げかければいいのか、そんなことを考えて、

「その、シュン。ドンマイだ」

 カガリは目をそらしながら励ましの言葉を送った。

 それしかできることがない、そう思って。

「あー! 防がれた! 誰にも見せたことないとっておきのシュートなのに!」

「リズル。今は黙ったままのほうがいいぞ」

「なんで?」

 首を傾げるリズル。

 今、大変なことになっているシュンのことは目に映っていないみたいだ。

 しばらくする立ち上がって深呼吸をするシュン。どうやら痛みが引いてきたみたいだ。

「ここでナックルシュートを打ってくるのは容赦ないな、リズル!」

「ナックルシュート? なにそれ?」

 首を傾げるリズル。

 今打ったシュートの名前を決めてなかったのであろうか。

「無回転シュートのことさ。回転をかけないで山なりに打つとボールがブレるんだ」

 無回転のボールは空気抵抗を受けて揺れる動きをしながら飛んでいく。その動きでゴールキーパーを惑わせてゴールを奪うのだ。

 弱点といえばスピードとパワーがないため弾かれやすいという点。

「へー、なるほど。それで前に、ロングシュートを打つとよく変な方向にいったのか」

「なるほど、リズルのシュートはゴリ押しのパワーシュート。ロングシュートだと途中で威力が落ちてブレてしまうのか」

「そうなんだ。シュン、威力を保ったまま放てるロングシュートないの?」

「あるぜ、なら教えて――」

 早速リズルにロングシュートのコツを教えようとするシュン。

「……あっ」

 たがシュンは立ち止まる。

 そしてなにか思いついたのかボールを見つめた。

「どうしたんだ、シュン」

「あった」

「……あったって何が?」

 何が、それはシュンが今求めているものだ。

「リーザンの守りを貫く方法だよ」

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