22/24
人形品評会
・豪奢な扉を引いた先
光の差さない館内で 人形だらけの品評会
『可愛いらしいでしょ? どの子も力作ですの』
紫色の服を着た 妙齢の女店主は笑う
金髪碧眼の女の子 茶髪でそばかすの男の子
顔に傷があるお兄さんの人形
長い黒髪に和装の姐さん人形
ふと、 あの子に似た色の瞳を見つけて
私は思わず手に取った
それはいつか会えなかった子
彼岸に流れた水先の子
人形を抱いて館を出るとき
誰にも聞こえない声で店主は笑った
『お買い上げ、 ありがとうございます。
お代に貴方の寿命を、 確かに頂きましたわ』




