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世界のハジマリ
【世界のハジマリ】
・その昔――――まだ世界が創られたころ
神は世界を創りパンと神酒〈ネクタル〉から人を造った
神の愛娘 麗しの三女神 贈り物をした
長女〈カイマ〉は大地を 次女〈ウルス〉は大空を 三女〈アーシー〉は大海をそれぞれ捧げた
けれど末娘〈アネム〉力が弱いために 捧ぐ物がなにもなかった――――
「それならばいっそこの身ごと捧げましょう」
彼女は大樹になり多くの実りを人に与えた…
それから後→この世界は
神が創った初めての男〈アダム〉と女〈イウ゛〉
ヘビにそそのかされ禁断の果実を食す――――
「そこで何をしている! 」
男〈アダム〉の喉に支えた実は喉仏となり
女〈イウ゛〉の胸に支えた実はバストとなった
神は怒り女神は嘆き二人は楽園を追われた
のちに人は老いて死ぬ運命〈サダメ〉を
ヘビは地を這う運命〈サダメ〉を与えられる
それから後→楽園を追われた彼らは――――――