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猫と旅する漂流者  作者: 與吉
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雪が降らない冬期間の過ごし方④

定期的に『アストランタ』の冒険者ギルドにポーションを納品し

『開拓村』はゆっくりとまったりと過ごしていく。

去年の北の街とは違い雪降る事は無いのが

夏場とは違い一日の日照不足が気になっていた。


農場の畑では半分には春に収穫する為に野菜の種をまき

もう半分には落ち葉や焚き火の灰を散布し

『土魔法』で土壌改良を施していく。

本当なら肥料でもあればいいんだが・・・。

牛や豚などの糞を堆肥でもあればいいんだが


「そういえば農場では牛や馬は使わないのかな?」


農場で種蒔きをしていたジンは一緒に種まきしているルカ達の話しかける。

ルカ達は仕事の手を止め


「牛や馬は私達の村では荷馬車を引く駄馬が村長が育てていました。」

「それと家々で山羊は育てていました。」

「山羊は乳と僅かですがチーズを作り食べていましたね。」

「それに食料として肉とし飼っていましたね。」

「牛は・・・村にはいませんでしたね。」


「チーズの作り方を知っているのは・・・?」


ジンがそう聞くとミミルとルルスが手を上げ


「山羊の乳と塩と酢があれば作れます。」

「ただ、使っていたのを見ていただけど実際に作った事は無いのですが・・・。」

「それは私もです・・・。」


ジンはアイテムボックス内に必要な材料を探し

塩と酢は調味料として保管しているのを発見したが

山羊の乳は無かった・・・というか

『アストランタ』では牛や山羊の乳は売っていなかった。


「そういえば露店でも山羊の乳は売って無かったと思うけど?」


「あの・・・山羊は山村などで育てられていて

街では肉や乳を取り扱う事は無いと思います。」

「それに山羊の乳は新鮮なうちに飲まないとお腹を壊します。」

「チーズであれば街でも取り扱うと思うのですが・・・。」

「村での貴重な食料と言う事でめったに出回らないかと?」


なるほどな北の街から馬車は一般的な事は知っていたが

それ以外の家畜を見なかったのはそういうことか

それにしても牛も見かけないのは不思議だと思ったんだが・・・


「牛で荷台を引く事はしないの?」


「牛は馬よりも高値で取引されていたりして

山村や農村では見る事も稀です。」

「西方では牛を育てていると聞いた事がありますが?」

「確かに西方のチーズは美味しいという話ですが・・・。」

「山羊の乳やチーズより美味しいと聞きますが露店では見た事無いです。」

「一部の高級宿屋などで食べれるらしいのですが・・・。」


「山羊・牛・馬ではやはり山羊が一番飼育しやすいのかな?」


「飼育・・・?育てると言う事ですか?」


「そうそう。」


「そうですね、山羊なら農村でも番で買えました。」

「牛は高価と言う事で相場はわかりません。」

「馬も早馬は高価と聞きますが?」

「そのかわり駄馬は荷車や荷台を引く為に商隊で育てているらしいですが・・・。」

「早馬はギルドで確保しているみたいですが

馬は基本的に食費などの維持費がかかると言う事で個人での所持は無いかと?」


「それなら『開拓村』として山羊を購入する事は可能かな?」


「『アストランタ』では山羊を取り扱っているかはわかりません。」

「冒険者ギルドのリーナさんに聞いてみたはどうですか?」

「『アストランタ』では家畜を見ていませんし・・・。」

「馬の早馬よりも駄馬が殆どでしたし。」

「それ以上に山村や農村以外では山羊はいないんじゃ?」


「リーナさんに相談して購入可能か聞くのが一番か。

山羊を育てられるなら農場としても助かるんだけどな。」


「山羊は乳や肉の為に育てるんじゃ?」


「山羊に雑草を食べてもらえれば色々できるんだけどね。

作物を交互に育てたり、山羊を放牧して土壌を育てたりとか?」


「放牧で土壌を育てるですか?」


「雑草を食べてもらい山羊の糞で土壌を豊かにとかね?

もっとも山羊を放牧するなら畑を囲んだりする必要があるし

放牧中は一年くらい休ませるから効果が出るのは三年後かな?」


ジンの三年後の効果の話を聞きルカ達は首を傾げていたが

農場拡張より山羊が『開拓村』に来るかもと聞き嬉しそうに話し合っている。

ポーションの納品である程度の資金は手元にあるし

何より黒飛蝗襲来時のギルド報酬が半分以上蓄えられていたので

ギルド職員のリーナを始めリンダからも『買い物をして!』とお願いされていた。

ギルドとしても蓄えるより使って市場の活性化の為と言う事だった。


その後リーナの山羊の事を相談し

春まで山羊のつがいを三組購入する事が決定する。

問題は山羊は草食と言う事で畑の野菜も食べてしまうと言う事で

畑を2mの高さの『土壁』で囲う必要があったので

ルカ達五人には農場の畑を五分割に『土壁』を作り上げる。

それと気が早いが山羊の小屋や遊びなどを作る事になる。


「春には山羊がやってくるし初めての家畜になるのかな?」


『山羊来るの?』

『もこもこふかふか?』


山羊用に丸太を組み遊び場でソラとシロが嬉しそうにしている。

丸太でジャングルジムや平均台を作ったり

水飲み場や木陰を確保する為に山羊小屋の屋根を大きくしていた。

最初はソラやシロが遊んでいたが身体を小さくしたクロも一緒に遊びだし

夕方にはチコやリコまで丸太の平均台で遊んでいたので

丸太の遊び場は拡張を繰り返していく。

不安定な丸太での遊びは体感を鍛えるのにもいいので

朝錬時に丸太の遊び場での鬼ごっこはチコやリコだけでなく

『草原の風』のアリス・イリス・ウルド・エトナ達にも好評であった。

逆にルカ・カミル・ミミル・ルルス・ロシンの五人は山育ちと言う事で

他のメンバーよりも逃げ上手というか嬉しそうに動き回っていた。


この丸太の遊び場は山羊たちが来るまで朝錬の修練場となり

また、ソラ・シロ・クロ達の遊び場として活用していく。



春までに山羊の遊び場と『開拓村』の農場拡張は

三つのパーティーで管理するには広すぎる感じもしたのだが

畑の三割を休ませると言う事で来年度も今年並みに収穫出来ると考えていた。

小麦などを育ててはとリーナさんに聞かれたのだが

収穫後の脱穀や製粉が面倒と言う事で『開拓村』で育てる事を諦めていた。

代わりにジャガイモやソバの耕作面積を広げる事にした。

どちらも痩せた土地でも収穫を見込めるので

ジンは率先して育てる事にしたのだがリーナやリンダなどは

「小麦の方が取り引き価格がいいのに・・・。」と話していた。


その夜にジャガイモで揚げたジャガイモ『フライドポテト』を晩酌時にお披露目すると

「これがジャガイモなんですか・・。」と驚き

「これならいくらでも酒が飲める・・。」と呟き

晩酌時にはジン・チコ・リコが忙しそうにジャガイモを揚げるのだった。

カリカリの細切りのフライドポテトは酒の肴に

薄切りのポテトチップはルカ達が美味しそうに食べていた。


この日からジャガイモの揚げ料理は晩酌時のお伴としての定番料理となる。

また、ジャガイモの蒸し料理はおやつの定番料理になる。

山羊からのジャガイモの話でした。

今の時期は『じゃがバター』が美味しいです。

それとフライドポテトはマクドナルドが好きです。

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