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猫と旅する漂流者  作者: 與吉
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初戦闘は『うさぎ』狩りから。

『格闘』スキルのLvUpをした事により

ジンは薬草採取の他に討伐依頼を受けようか悩んでいた。


「そう言えば、討伐依頼は何を持って依頼達成を示すんですか?」


朝ご飯中にジンは『シオン』さんと『アロズ』さんに質問してみた。

2人は食事の手を止め、互いに頷きながら


「討伐依頼についてだけど、依頼票に書かれてはいるけど

例えば『一角うさぎ』についてはだけど・・・

討伐確認は『一角うさぎ』のつのをギルドに提出かな?」

「そうですね、ギルドには最低でもつのがあれば討伐確認になるすです。

ただ、『一角うさぎ』は毛皮も肉も需要がありますから・・・

討伐依頼をする冒険者は『解体』スキル修得し

毛皮や肉は個別にギルドに納品してますね。」

「討伐確認の部位じゃなくてもギルドで売れる??」

「まぁ、納品を売ると表現しても・・・大丈夫か

だから討伐依頼を専門で担当する冒険者は『解体』スキルを修得するか

『解体』スキルを所持している冒険者を仲間にしてるし・・・。」

「それでは討伐依頼をするには『解体』スキルは必須・・・と?」

「冒険者ギルドでの有料ではあるけど『解体』を代行してくれますよ?」


『シオン』さんの『解体』代行にジンは驚きの声を上げる。

ジンはスキルポイントが残り1という事で

『解体』スキルを修得する事を控えていたので

『解体』代行は嬉しい知らせだった。



「それでこの街の周囲での討伐依頼の内容はどんなのがありますか?」

「『一角うさぎ』に『野犬』に『黒犬』に『黒熊』と・・・最後に『大猪』かな?」

「そうだね、草原には『一角うさぎ』に『野犬』が生息しているとして・・・

森の中には『黒犬』や『黒熊』『大猪』の生息エリアかな。」

「最初は『一角うさぎ』が初心者向けという事ですか?」

「冒険者ギルドでの討伐依頼の最初は『一角うさぎ』ですが

『一角うさぎ』は大型のものは2mを超える巨大な獣なので・・・

最初は『野うさぎ』を討伐する事をお勧めします。」

「『野うさぎ』としても大型のものは1mにもなりますし

最初はうさぎの動きを学ぶという意味と実際に仕留める事が出来るか

それを知る意味でも『野うさぎ』を討伐するんです・・・。」

「それじゃ、『野うさぎ』を狩る事が出来なきゃ・・・。」

「討伐依頼は難しいでしょうね・・。」

「それに討伐依頼だけが冒険者の仕事じゃないですし

僕らの様に採取依頼だけでも生活は出来るしね。」

「あの2人は討伐依頼は受けないんですか?」

「「受けるよ。」」

「そうなんですか?」

「もちろん、採取依頼をするのはギルドからのお願いでもあるけど

僕ら以外に採取出来ないし・・・やるしかないというか・・・」

「まぁ、採取依頼は人気が無いからなぁ・・・」

「人気ですか・・・?」

「そりゃ、冒険者の中には巨獣討伐専門のパーティーがいたりするし

彼らはギルドでも住民にも人気はあるね。」

「僕らの様な採取専門の冒険者はギルドや食材を扱った店舗では人気はあるけど

食材採取の冒険者は人気以前にあまり認知されてないからなぁ。」

「やはり薬草採取ばかりしている冒険者は・・・認知以前の問題ですか?」

「初心者冒険者なら薬草採取ばかりでも良いと思うけど

ランクUpしてえからも薬草採取ばかりしているのはめずらしいね。」

「冒険者それぞれの考えもあるからジンさんの冒険者としてのやり方は言いと思うよ。」

「今日からは薬草採取と『野うさぎ』討伐をするので大丈夫です!」

「『解体』スキルが無いならマジックバックか『解体』スキル修得の冒険者の同行が必須だよ。」

「『野うさぎ』の鮮度によってはギルドでも買い取り拒否になるし

なるだけ新鮮な状態でギルドに持ち込まないと・・・。」

「マジックバックがあるので大丈夫です。

(本当はアイテムに保管して新鮮な状態を維持するんだけど)」

「それじゃ、最後に1つ教えるとしたら・・・

『野うさぎ』に関わらず討伐時にキズが無いものほど高値が付くから

一撃で倒す事をお勧めします。」

「そうだね、ジンさんなら一撃で頭を殴り倒すが一番効率がいいかな?」

「魔力を纏い全力の一撃で倒す。」

「薬草採取よりも『野うさぎ』討伐時の報酬が高いから

今日は『野うさぎ』討伐を心がければ良いと思うぞ。」

「それと『解体』をギルドに頼むとしたら夕方前に戻った方が

ギルドの解体職員には受けがいいから気を付けた方がいい。

さすがに全行で解体をお願いされても・・・嫌がる職員もいるからね。」

「わかりました、『野うさぎ』討伐時には夕方前に戻ってきます!」


「『野うさぎ』の討伐が成功したら数匹の肉を持ってきたら

晩ご飯に『野うさぎ』を調理してやるぞ~!」


人達の話を聞いていたオーナーが調理場の方から声をかけてきた。

ジンは調理場のオーナーに向けて


「了解です。肉は多めに持って来るので調理の方お願いします!」

「任せときな!!」


この後、ジンとソラは冒険者ギルドにより今日は薬草採取を止め

『野うさぎ』の討伐をする事を告げてから草原へ向け歩き出すのだった。

一応、ギルドの『解体』の代行をお願いし夕方には戻るとだけ言って・・・。


『野うさぎ』討伐に向かうジンとソラはMAPを見ながら歩いていた。

MAPには赤マーカーの表示は無く・・・さて、どうしようか。


「『野うさぎ』いない・・・」

『いないね~』


ジンの頭の上でソラが呟く・・・。


「そういえばソラにもMAPは見える?」

『MAP??ジンの前に見える透明な光る板の事?』

「おぉ、ソラにも見えるのか・・・これはMAPといって便利な地図かな?」

『赤いマーカーが『野うさぎ』って言ってたけど?

緑のマーカーは何~??』

「緑マーカーは薬草の採取場所だよ。」

『そっか、それでジンは採取場所をすぐに探せてたのか~』

「ソラはMAPに今まで気が付かなかったの?」

『うん、ジンが何かしてるのは気が付いてたけど

そっかMAPを見ていたのか・・・それはジンのスキルなの?』

「スキルなのかな?ギルドの小冊子にも書かれてなかったけど・・・」

『便利な地図だと思えばいいのかな?』

「そうだね、薬草採取場所も『野うさぎ』も探しやすいし

それにMAPは拡大縮小が可能だから・・・ほらこんな感じに広範囲に知る事が出来る。」


ジンがMAPを縮小し広範囲で『野うさぎ』を探索する。

すると1km先に赤マーカーを発見し


「赤マーカー1km先に発見!

目的地まで一直線に駆けようか!」

『おぅ~!』


ジンは『身体強化』と『速度強化』を唱え赤マーカーに向け駆けだす!!

魔法で強化したジンは数分で目的地へ到着したのだが・・・

目の前の赤マーカーの正体を知る事になる・・・。


「『野うさぎ』なのかな?」

『『野うさぎ』って白いはずじゃ??』


ジンとソラの目の前の『野うさぎ』は2mを超える巨大な生き物だった。

しかも、白いはずの身体の色が真っ黒な姿をしていた。


「『野うさぎ』というより『黒うさぎ』だな・・・。」

『どうするの?討伐する??』


『黒うさぎ』はジンとソラを凝視し・・・

いきなり駆け出しジャンプしながら頭からジンへ突っ込んでくる。

『ドッシャーン!!』

ジンとソラは突っ込んでくる『黒うさぎ』を横へステップし

『黒うさぎ』の頭突きを避けバックステップで距離を稼ぎ息を整える・・・。


「うさぎってこんなに強いのかよ・・・」

『完璧に避けてるジンが何を言ってるんだか~』

「巨大なうさぎを殴って倒せるかな?」

『魔力を纏ってからの全力の攻撃なら倒せるんじゃない~?』

「仕損じたらソラお願い!」

『任せて!』


ジンと『黒うさぎ』との戦闘が始まる!!

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