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猫と旅する漂流者  作者: 與吉
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ぶらり釣りをしよう。

ジンは久しぶりに海釣りを堪能し

釣り上げた魚は次々と『焼き魚』になりチコとリコが美味しそうに頂きました。

ソラとシロも『焼き魚』をペロリと食べてから『串焼き』に夢中になっている。

クロは『焼き魚』と『串焼き』を交互に食べていて今は林檎に夢中になっている。

ジンは釣り上げた魚を見ながら・・・「どうみてもアジだよな?」と思い

その他にも魚を釣ったが焼いた方がいいのか煮た方がいいのか分からず

アイテムボックスに保管し冬期間中に料理の試食をしながら色々試そうと思うのだった。


「それにしても海でもそんなに釣れるものなんですね?」

「河と違って魚が違うけど美味しい~。」


三本目の『焼き魚』に手を伸ばしながらチコとリコがジンに話しかける。

ジンも『焼き魚』を一口食べてから『美味し・・・。』と呟き


「周りに釣りをしている人もいないし

何より南の街では海へ近づくのを禁止してるなら

今なら大量の魚を手に入れられるんじゃないかな?」


「それなら数日は釣り三昧ですね!」

「あのあの『焼き魚』ばかりですが

違う調理法とかしないんですか?」


「そうだなぁ~、煮込んでみて魚と野菜の鍋とかも美味しそうだけど・・・。

問題は味付けをどうするか悩みどころだ・・・。」


醤油や味噌があればいいんだけど・・・

今のところ基本は塩ベースで塩コショウなどで味を整えている感じだしなぁ。

今日釣り上げた魚から出汁をとっても面白そうだし

川鳥から鳥ガラを出汁を作るのも面白そうだ。

柑橘系の果実で味付けしてもいいし

鰹節とか作るのはハードル高いよなぁ・・・。

小魚を焼いて出汁をとるか・・・エビやカニのうま味で味付けるのもいいかな?


「色々考えているけど食糧が足りないから。

暫らくは釣りをしつつ食材収集かな?」


「食材ですか?やはり釣り上げた魚とか?」

「あの魚料理を作りたいんです!」


「どういう料理を作りたいんだい?」


「野菜スープに魚の切り身を入れて『魚と野菜のスープ』を作りたいです!」

「それより『ステーキ』と同じように焼いてみては?」

「それならどっちも作りたいです!」

「あの私も手伝いますから・・・作ってもいいですか?」


チコとリコから『お願い』されては断れる事が出来ない。

ジンはアイテムボックスから数匹の魚を取り出し

魚を三枚に下ろし下準備をしてから二人のマジックバックに保管し


「とりあえず、調理して試食をしてみようか~。

まずは色々試して美味しい料理を作れば『開拓村』のみんなも喜ぶだろうし。」


「「はい、頑張ります!」」


次の日からチコとリコによる『青空旅団』の料理教室と言う名の『試食会』が行われる。

調理人はチコとリコの二人が担当しソラとシロが試食を行う。




クロは簡易陣地を護る事に徹底し周囲の警戒をしている。

相変わらず簡易陣地の周囲は深い霧に包まれ周囲を知る事は出来ない状態になっていたが

気配感知に優れているソラやシロに加えクロがいるので近づくの者は即座に対応出来る。


『小さい気配は人と言うより海の生物かな?』


簡易陣地は周囲を『土壁』が囲っていたので生物の進入を完全に防ぎ

尚且つ海風に負けないように出入り口は二重に作られ

簡易陣地の出入り口はジンの釣りへ行く扉だけになっていた。


クロは調理場で仲良く料理をしているチコとリコを感じ

その近くでソラとシロが料理をしている二人を見守っているのを感知していた。


ジンも釣りをし次々と釣りあげてはアイテムボックスに保管し

嬉しそうに釣りをしているのを感じられた。

暫らく釣りをしていたジンが海面を見つめたと思ったら

魔力を纏い海へ『ドボン!!』落ちた。


海に落ちた音にソラやシロが慌てて外へ出てジンが飛び降りた海面を見つめ・・・

『何やってんだか・・・。』とか『ビックリした・・・。』とか言いながら戻って行く。

クロはジンの気配を探索すると海の中にいるにもかかわらず

海中を普通に移動していた・・・。そして、何かを採取していた。


『ホントに何やってんだか・・・。』


どういう感じで海の中を移動しているのかは不明だが

どりあえず海に落ちたのは事実であるが危険な事は無いと理解し

クロは地上と海中の両方を警戒する事になる。



ジンは釣りをしながらMAPで海中を隅々まで調べていた。

地上の薬草や食糧の位置が分かるなら海中でも同じでは?っと

そう思いMAPを見ていると泳いでいる魚や海底に生息する貝や海藻の位置がわかるようになった。

そして表示されて色が緑なら食用か食糧と言う事で


「さて、海の中に潜るにはどうしたらいい・・・このままでは濡れるしなぁ・・・。

海中でも呼吸できるように身体の周りに『風魔法』を纏えば大丈夫かな?

それと寒さ防止で『火魔法』を纏う・・・っと!」


ジンは実際に自身で『風魔法』と『火魔法』を纏い「こんなもんかな?」と呟き


「何事も実験実験~♪」


次の瞬間ジンは海中へ落ちるのだった。

『ドボン!!』

イメージは『空気を纏い海中に立つ。』と思いながら

ジンは海中でのバランスを整えながらゆっくりと海底に立つ。

暫らくすると海流に身体が流されようになり

立つ事もままならない状態になり試しに『魔法障壁』を展開するが効果が無く

ジンは新しい魔法の修得を実行する。

スキルポイントが使いきれないほどあると言う事で

『結界魔法』を修得しジンは周囲1mの範囲を結界で囲う事にする。


次の瞬間、ジンの周囲1mと海面までの数メートルを不可視の結界が展開した。

海水が無い海底と言う事で濡れる事無く海底探索をし

出汁用の海藻と食用の海草を採取したり

『鑑定』スキルで調べながら数種類の貝を大量に採取したり

『結界魔法』Lv1の魔法効果の1m結界ではカニやエビを獲る事は出来なかった。


「『結界魔法』は不可視で進入不可の魔法か・・・。

Lv1で周囲1mと考えて・・・Lv2で周囲2mなのかな?

釣りの合間に『結界魔法』を使い続けてLvUpした方がいいかもな。」


もしくは任意で複数の『結界魔法』が展開出来るか調べる必要があるな。

『魔法障壁』との違いも知る必要があるな・・・。


「海中で濡れずに食糧確保できるなら嬉しい限りだが・・・。」


その日は久しぶりに魔力枯渇ギリギリまで魔法を展開し

晩酌をする事無く眠る事になる。


そして、焚き火ではジンが採取した貝が美味しそうに調理されていた。


「このコリコリした食感美味しい~。」

「魚と違って美味しい~。」

「この海藻は・・・どうするんだろ?」

「わからない食材はマジックバックに入れときましょ。」

「そうね、食材を無駄にしちゃダメね。」


そう言いながらチコとリコは次々と貝を焼き食べ続けるのだった。

ソラとシロは試食を繰り返していたので晩ご飯は『串焼き』一本を食べ

ジンと一緒に早々に焚き火の側で眠る事になる。


クロは『焼き魚』『串焼き』と交互に食べていたが

合間の貝のコリコリした食感に驚き・・・・

再び『焼き魚』『串焼き』と交互に食べるのだった。


『海の食材は食感おもしろいかも・・・。』


そして、海の幸の宴はチコとリコが満足いくまで続くのだった。

チコとリコはジンが魚を三枚に下ろしたのを見て


「三枚?三つに分かれた?」

「これが魚の切りかたなの?」


「そういえば魚は内臓を取り出してから串に刺して『焼き魚』にしてたしなぁ。

これは魚の骨を取り除いて調理しやすくした料理の下準備なのかな?」


「あの教えてもらっても?」

「覚えたいです!」


「いいよ、魚もいっぱいあるし~。」


この日は調理するはずが大量の魚の三枚下ろしを作り上げる事になる。

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