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猫と旅する漂流者  作者: 與吉
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薬草採取と修練の日々。

ジンが『はちみつ熊さん』に宿泊し7日が過ぎた頃

ジンとソラは薬草の採取の合間に薬草の調合をしていた。

『クラシラス』にはポーションを販売する店舗は

冒険者ギルドに道具屋にポーション専門店などもあり

価格とポーションの効能が比例している事を知った。


薬草を調合しポーションを作成する。

それはギルドで配布した小冊子にも記載されていたのだが

調合スキルを修得していれば必ずポーションを作成出来る訳では無く

調合の失敗の先にポーションを調合出来ると書かれていた。

そして、失敗したポーションはキズ薬など低価格で購入できる物になり

ポーションとは飲んでも大丈夫なキズ薬の事を指していた。


ジンは調合スキルを修得していてので当然ポーションを調合出来ると思っていたが

調合を繰り返してもキズ薬しか完成しなかった・・・。


「薬草は売るほどあるけど・・・キズ薬しか完成しないとは・・・」

『ジン、頑張れ~』

「ありがとう、ソラ」

『明日も一緒に薬草集めよ~』

「あぁ、薬草と時間はあるんだし頑張る!」

『おぅ~』


ジンはソラを抱きしめながら撫でまわす。

ソラは嬉しそうにジンに抱きつき顔をすりつけているのだった。


ジン達の1日は朝錬と称し宿屋の裏庭で『ラジオ体操』をし

身体を解してから『格闘』スキルを行使していく。

『格闘』スキルを修得してからジンは自分の中に無手で戦う技術を感じていた。

それは、突き蹴り投げと言った戦闘技術を思いのまま行使できるというものだった。

もっともジンは人並みの体力と筋力しかなく

暫らくすると疲れて倒れ込むのであった・・・。


「はぁはぁはぁ、疲れた・・・」

『朝から動いて大丈夫なの?』

「大丈夫、昨日より動けた気がする」

『そうなの~?』


ソラは裏庭で倒れているジンを見ながら

何が大丈夫なのかと首をひねっていた・・・。


裏庭でのジンの朝錬は『シオン』さんと『アロズ』さんも加わり

いつしか3人が『ラジオ体操』をするのが日課になっていた。

テイムした『ハイジ』と『クロナ』とソラは3人を見ながら


『朝から元気だね~』

『朝から動くと朝ご飯が美味しいって』

『昨日より身体が動くって言ってた』


とりあえず『ラジオ体操』や朝錬には参加せずに

木陰で猫や犬達はおほほんとしながらパートナーを見つめていた。

ジンが無手で修練していたのに対し

『シオン』さんは二対の短剣を使い修練をし

『アロズ』さんは弓を射る修練をしていた。

それを見ていたソラは『ハイジ』と『クロナ』に


『『シオン』は短剣を2本使うの~?』

『そうだよ、森の中での採取が主だから長剣は不利だし

今やっている動きは接近してからの追撃の動きかな?

本来は投げて使う事の方が多いんだけどね』

『ナイフ投げ?』

『そうそう、『シオン』は採取時には10本以上の短剣と言うかナイフを使うね』


『シオン』が裏庭に土魔法で支柱を作りだし

次々とナイフを支柱に命中させていく・・・。


『何でナイフが土魔法の支柱に刺さるの~?』

『それは『シオン』が投げるナイフに魔力を纏わせているからだね』

『『アロズ』も弓を射る時にも魔力を纏うから・・・普通なんじゃないの?』

『・・・そなのかな?』

『それにジンは戦い慣れしていないから知らないのかも?』

『その可能性はあるかも・・・』

『ソラが教えてあげればジンが喜ぶかもしれないよ?』

『そうかな~』


ソラ達が木陰で仲良く話をしている頃

ジンは『シオン』さんと『アロズ』さんの修練を観察していた。

投げナイフも弓矢も土魔法で作った支柱に刺さっており

熟練の冒険者はこんなに凄いのかと思って見ていると

弓を射る瞬間『シオン』さんの投げナイフが僅かに輝くのが見えた。

それは『アロズ』さん弓矢も同じ僅かに輝いているのが確認できた。


「あの『シオン』さんと『アロズ』さんの手元が光っているのは何でですか?」

「僕らの手元が光っている?」

「弓を射る時の??」

「そうです、投げナイフが光っているように見えたんですが・・・」

「ジンさんは魔法は使えますか?」

「はい、得意な魔法は『身体強化』と『速度強化』です!」

「それじゃ、魔力操作の方はどうです?」

「魔力操作・・・ですか?」

「ジンさんが僕らの手元が光ったというのは

魔力を纏った投げナイフや弓矢を見たんじゃないかな?」

「魔力を纏う・・・それは魔法を使うとは違うんですか?」

「魔法とは少し違うかな・・・同じように魔力を消費しているけどね」

「魔力を使い攻撃力を上げていると考えればいいのかな・・・」

「その魔力を纏うというのは・・・どうやればいいんですか?」


ジンは『シオン』さんと『アロズ』さんから魔力の纏いを教えてもらう。

それは魔力操作の集大成ともいえる技術だった。

魔法とは魔力を行使して発動する物だが

魔力の纏いとは魔力を武器等に付加し常時発動することだった。


「魔法とは魔力を行使し発動するとしたら

魔力の纏いは魔力を行使し常時発動すると考えれば良い

ただ違いがあるとしたら魔法は魔力操作により魔力を抑えて行使できるが

魔力の纏いは魔力操作が向上したからといって魔力を抑えることは不可能である。」

「魔力の纏いと言うのは消費する魔力によって威力が向上する。

実際に使用するとしたら魔力の枯渇になる危険性があるので

自分の魔力量を完全に把握する必要がある。」

「それでどうやれば魔力を纏えるんですか?」

「『身体強化』や『速度強化』が使えるなら

魔力操作の修練をするのが一番かな・・・」

「魔力操作の修練って魔力塊を維持するやつですか?」

「そうそう、魔力塊の維持をする時に魔力を操作するでしょ?

その時に魔力塊に注ぐ魔力を・・・最初は腕に注いでみましょう」

「魔力を注ぐとジンさんの腕が微かに輝くから纏っているかは分かると思うよ」

「なるほど・・・朝錬の時は魔力枯渇になりそうなので

薬草採取後に宿屋に戻ってきたら試してみますね。」

「それがいいですね。」

「晩ご飯後なら付き合いますから手伝いますよ。」

「ありがとうございます」


ジン達3人は朝ご飯までの毎朝2時間の修練をし

ジンは『格闘』スキルがLv2になり無手での戦闘を可能になっていたが

薬草採取時に野犬に襲われた時にはソラを抱えて逃げていた・・・。

その為ジンはLv1のまま過ごす事になる。


そのかわり『調合』スキルはLv2になり多少はポーション作成に成功し

薬草10本1束をギルドに納品するよりポーション1本を納品する方が報酬が良く

ジンは薬草の束をアイテムに保管しポーション作成をするのだったが

増えていくのはキズ薬が大半で冒険者ギルドに納品してはいたが

なかなか所持金が増える事が出来ず『調合』スキルの熟練度ばかり向上していくのだった。


この日の朝錬後を機に朝錬では『格闘』スキルの修練に励み

薬草採取をしながら常時『鑑定』スキルを行使し

晩ご飯後には『シオン』さんと『アロズ』さんを師事し魔力の纏いを修練し

それから10日後には『格闘』『鑑定』スキルLv3になり

全身に魔力を纏う事が出来るようになり

ジンは気が付けば魔力量が数倍に増加していった。

ジンは『格闘』『鑑定』がLv3にLvUpしました。

『調合』がLv2にLvUpしました。

魔力操作をしジンは魔力を纏う術を修得し、無手での討伐が可能になりました。

毎日『生活魔法』を使いLv2になりました。

魔法弾ボルト』『身体強化』『速度強化』『回復魔法』『魔法障壁』はLv1のままである。


装備は革の服の上下に革のブーツ、それとフードマントに背負いのリュック。

武器は無しでソラはジンの頭の上か肩に乗っている。


ソラの装備は首に白いリボンを装備し可愛さUpな姿に変身しています。

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