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猫と旅する漂流者  作者: 與吉
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スローライフ一時停止。

その日は朝から草原や川辺は静かだった。

それは野犬や黒犬がいないかの様な・・・

川辺でも同じく大蜥蜴や川鳥の気配も無く

釣りをしても全く釣れるずに帰る事になる。


ジンはおかしいと思いながらも

たまには「こんな日もあるさ~。」と考えていた。


『開拓村』へ戻るとリンダ達も同じく周辺に野犬や黒犬の姿が無い事を教えて貰う。


「こんなに静かな草原は初めてだな・・・。」

「生き物の気配が無いと言うのはおかしい気がするな。」

「何も無ければいいんですが・・・。」


畑や果樹園へ仕事をしていたルカ達も首を傾げながら焚き火の部屋へ入ってくると

やはり昨日と違うのか違和感を感じているみたいだった。


「天気が良くないからなのかな・・・鳥が飛んでいなかったんですが。」

「静かな感じがしましたね。」

「虫の音色が無かったからじゃ?」

「「「そういえば・・・。」」」


周囲を警戒していたリンダ達技る職員3人組と『草原の風』の4人が周囲の警戒から戻り

地図を広げて受付嬢のリーナと話し合いをしている。


「そうですか、野犬や黒犬の群れが移動した跡が・・・。」

「大蜥蜴も川辺を北上してました。」

「私達が近づいても目もくれず全力で移動してましたね。」

「草食獣も草原から姿を消しました・・・。」

「巣穴にでも隠れたのか・・・隠れる必要があったのか。」

「そうですね、緊急事態と言う事なんでしょうね。

私とリンダさんは冒険者ギルドへ戻ります。

ここにいては現状を把握する事も出来ないしね。」

「はぁ、それしかないか・・・了解。

リスターとリムルはここをお願いね。」

「任された!」

「しょうがないわね。」


「・・・っと言う事で街へ一度戻ります。

何かわかればすぐに戻りますので後の事宜しくお願いします。」


リーナがジン達にぺこりと頭を下げてから笑みを浮かべてから

リンダと一緒に街へと一時帰還する事になる。


「そだ、マジックバックにギルドへの納品する物を詰め込んであるから」


そう言ってマジックバック2つを手渡し


「1つは大蜥蜴や川鳥が入ってます。

もう1つはポーションと野菜が入ってます。」


マジックバックの中身を見てリーナとリンダは

いつも以上に豊富なアイテム数々に驚き


「これはギルドへ納品しても『鑑定』に時間がかかりそう・・・。」

「それ以上に一度にギルドへ持ち込むには多すぎる気が・・・。」


「少なくて困っても多すぎて困る事は無いでしょうし

それに『開拓村』の食糧は豊富に保管してるしね。

何か問題があるなら食糧があった方がいいでしょ?」


「そうですね。ありがとうございます。」

「納品報酬で何を買ってくればいい?

やっぱり果実酒か?それとも・・・??」


「果実酒は大樽で4つほどお願いしていいかな?

マジックバックに保管する限界が大樽4つだったはずだし・・。

弓と矢が欲しいんだけど・・・。

矢は大量に欲しいんだけども大丈夫かな?」


「弓は人数分購入するとして

矢は・・・全部で12本を人数分でも少ないか・・・。」

「矢は500本欲しいが・・・現状厳しいかもな。

武器屋や露店を回れば揃える可能性が出来ますが・・・。」


「弓は正規品もしくは武器屋かギルドで購入してもらえればいいですが

矢に関しては見習いが作った矢でも揃えてもらえれば大丈夫ですよ。

僕が鏃に手を加えるつもりですから。」


「それならなんとかなるか・・・。

解りました、矢を500本は何とかしましょう。」

「ギルドへの納品後に私が矢を揃えよう。」


「うん、お願いね。

こっちの事は任せてくれい。」


ジンがにへらと笑顔でリーナとリンダを見送り

2人は手を振り馬に乗り街へと戻る。


ジン達は午後から降り始めた雨により

焚き火の部屋でポーション作成をしていた。


リスターとリムルだけは『開拓村』の周囲の警戒をしていた。

リーナとリンダにお願いされたと言う事もあるのだが

常に警戒を怠る事をしなかった。


「野営をしながら雨音しか聞こえない状況が有り得ないか・・・。」

「静かすぎる何が起きてるんだ・・・。」



ポーション作成はチコとリコが主体になり『調合』をしていく。

『草原の風』のリンダ・イリス・ウルド・エトナは問題無くポーションを作成出来たが

ルカ・カミル・ミミル・ルルス・ロシンの5人は数えるほどしかポーション作成をしていなかったので

今日はジンが付きっきりでポーション作成をしている。

丁寧に調合を教え時間をかけて1つのポーションを作成していく。


「薬草採取と同じくポーション作成も丁寧な仕事をお願いしますね。

急いで『調合』しても失敗や品質の低下の可能性もあるからね。」


ジンの言葉をルカ達はコクリと頷き丁寧に慎重に手を動かし『調合』していく。

もっともルカ達は『調合』スキルを修得していなかったので

ポーションを作成しても成功する訳も無く

完成したポーションは『キズ薬』となっていた。


「まずはポーション作成を繰り返し

『キズ薬』から『ポーション』になるまでは作り続けるしかないな。」


「わかりました。頑張ります!」

「よし、もう一度作りましょ。」

「「「頑張る!」」」


ルカ達は一日中ポーション作成をし『キズ薬』を増産していく。

ギルドでも『キズ薬』を取り扱っているが納品報酬が少ない事もあり

売らずに仲間内で配る事が多いという。


「ポーションはキズやケガを治す事が可能だけど

『キズ薬』はキズをふさぐ事が出来ても治す事は出来ないから気を付けてね。」

「止血だけと言う事ですか?」

「そうだね、ポーションが無いなら『キズ薬』を使えば一時凌ぎにはなるかな。」

「村にいた頃は『キズ薬』しかなかったけど時間をかければキズは治りましたよ?」

「それなら自分達で作った『キズ薬』は所持して欲しいかな。」

「ギルドへ納品しないんですか?」

「ギルドへはポーションを卸してるし『キズ薬』は僕らで使おう。」

「「「「「はい。」」」」


ジンとルカ達の話を聞いていたアリス達もコクコクと頷いている。

それ以外にも『草原の風』のアリスにはマジックバックにポーションなどを持たせてあるし

最近ではルカにも同様にマジックバックを持たせているので

キズついても対応出来るようになっていた。


ギルド職員のリーナ達は自前のマジックバックに

ポーション以外に作り置きした料理や果実酒も保管していた。

リーナとリンダが『開拓村』を離れてもジンの作った料理を持っていたので

街でも『開拓村』の料理を味わえる事をい嬉しく思っていたのだが

美味しい料理を毎日食べていた2人には露店のたべものを物足りないと思っていた・・・。

冒険者ギルドへ向かう前に露店の『串焼き』を食べた時も

『美味しいけど何か違う』とか『味付けが雑なのかな』とか考え

最終的には『これはこれであり』と数本の『串焼き』を頬張りギルドへ向かう。


冒険者ギルドの前にはギルドに入りきれないほどの冒険者に溢れていた。

リーナの顔なじみの冒険者達もいたのだが誰一人事態を把握している者はいなかった。

冒険者ギルド前の掲示板にも『東部で異変あり』としか書かれておおらず

東部で何かが起きている事だけを理解し

ある冒険者達は西部へ拠点を移そうか相談したり

ある冒険者達は東部で討伐依頼があるはずと意気込んでいたり

リーナとリンダがギルドへ入ろうと足を進めると同時に

街中に緊急を知らせる鐘が鳴り響く。


カンカンカンカンカンカンカンカンカン!


『東部で異変あり』という状況は東部だけの話では無く

この街でも起こりうる異変へと変わってしまったらしい。


暫らくすると冒険者ギルドの扉が開きギルド職員が掲示板に新しい内容が書かれていく。


『東部より天災来たる』

ギルド内部ではギルド職員達とランク上位冒険者達が大飛蝗討伐について協議していた。


討伐対象冒険者ランクの招集と街を護る為に必要な冒険者の確保。


そして、周囲の農村や山村への知らせや護衛などをする冒険者の確保。


全ての冒険者で対応しなければ全滅する可能性もある事案だけに

早馬の確保に食糧の確保・・・やることは山ほどあるが

確実に徐々に街へ近づく天災と言う名の大飛蝗の軍団を前に

何も決めれずに時間だけが過ぎて行く・・・。






その中でリーナとリンダだけはいつも通りに納品をし

納品報酬で買い物をしていく。


これから品薄になる可能性があるので静かにジンに頼まれた弓と矢を揃え

果実酒も忘れずに購入し・・・余ったお金で調味料や食材を追加購入していく。


全ての買い物を済ませてから再び冒険者ギルドへ行き

これからの事を冒険者ギルドの職員として話を聞く為に・・・・。

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