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猫と旅する漂流者  作者: 與吉
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暮す場所を作ろう④。

『青空旅団』が簡易陣地での生活を始めて3日後に

ギルド職員5人と若手冒険者4人が帆馬車に乗ってやってきた。


ギルド職員の中にギルドの受付嬢も混ざっており

仕事はいいのかなと思いながらも顔見知り受付嬢に話しかける。


「ジンさん久しぶりです。思ったより完成してますね。」

「『土壁』で囲んで小屋を建てただけですよ?」

「それでも安全を確保しているので・・・?

これで完成じゃないんですか??」

「住む分には完成ですが快適にするには・・・まだまだですね。」

「ジンさんは宿屋以上に快適にするのはどうかと・・・。」


ジンと受付嬢の話をしていると他のギルド職員が話しかける。


「そろそろ私達の紹介をしたいんだが・・・いいかな?」

「あ、はい、すいません大丈夫です。」

「ごめんなさい・・・。」


「僕はパーティー『青空旅団』のジンです。

こちらの2人はチコとリコは姉妹です。」

「初めましてチコです。」

「リコです、よろしくです。」


チコとリコは緊張しているみたいでジンの服を掴みながら話している。

ジンは2人頭を撫でながら『大丈夫だよ』と声をかける。


「それと子猫のソラと子犬のシロと黒亀のクロも仲間なので宜しくします。」

『『『よろしく~(にゃー)(わん)(きゅー)』』』

「この子達は僕がテイムしてます。

基本的にソラとシロはチコ達の側にいます。」


ジンの紹介が終わりギルド職員を代表して受付嬢が話す。


「それではジンさんも知っていると思いますが

ギルドの受付嬢をしている『リーナ』です。

今回は『土魔法』の主に『土壁』の修練の場をお借りする為に来ました。

ギルド職員3名と冒険者4人が冬期間滞在します。」

「あれギルド職員は5人なんじゃ?」

「私を含めて2人は街へ戻りますので・・・。」

「なるほど、わかりました。」


「それでは私から話していいかな?」


1人のギルド職員が前で出て話しかける。

冒険者然とした服装なのだが中堅冒険者の様な立ち姿で

ギルド職員に見えなかったのだが

隣の若手冒険者よりも格段に違いがある為に

勝手にギルド職員もしくはギルドに雇われた冒険者だと思っていた。


「私はギルド職員の『リンダ』です。

主にギルドの外で仕事をしているのでジンさんとは初めましてです。」

「同じくギルド職員の『リスター』です。

外周りの街の警護の仕事をしてました。」

「ギルド職員の『リムル』です。

同じく警護の仕事をしてます。」


3人とも腰に片手剣を装備し背中に盾を背負っている。

見た目姉妹にも見えなくもないが実力的にジン達よりも強そうな気がする。


「彼女達は冒険者だったのをギルドがスカウトして臨時のギルド職員になってます。」


受付嬢のリーナが3人の補足をしすると

リンダ・リスターは嬉しそうな顔をし

『凄いだろ』や『えへへへ』とニコニコしたりしている。

リムルだけは『はずかしい』と少し赤面している。


「そして、彼女達がジンさんの所で『土壁』の修練をお願いしたい冒険者です。」


リーナの紹介で緊張した4人の冒険者達が話し始める。


「初めましてパーティー『草原の風』リーダーの『アリス』です。」

「同じく『草原の風』の『イリス』です。」

「『ウルド』です、よろしく・・・。」

「『エトナ』です・・・。」


アリスとイリスは元気良く話してくれたが

ウルドとエトナは照れているのか緊張しているのか声が小さい。


「そういえば聞いてませんでしたが彼女達は『土魔法』の方は修得しているんですか?」

「それは大丈夫です。『草原の風』の4人は複数の魔法を修得しているんです。

『土魔法』もLv1だったと思いますが・・・。」

「なら『土壁』で自分らが住む場所を作って貰いましょう。」


ジンはそう言いながチコとリコ一緒に延長している『土壁』に向かう。

ジンは完成している壁を触れながら『土壁』を作成していく。

チコとリコも同じく『土壁』を作っていく。


「まずはこんな風に壁を『土壁』で作って行きます。

魔力枯渇しても大丈夫な様にリンダさん達がサポートして下さい。

アリスさん達は魔法の修練と言う事でギリギリまで魔法を使い続けて下さい。」

「あの魔力枯渇は危険なんじゃ・・・?」


小声でウルドさんが『魔力枯渇=危険』と言う事をジンに話しているが

ジンは少し考えてから『魔力枯渇=危険』だっけと首を傾げ


「危険があるとしたら倒れた時に無防備になる事かな?

魔力枯渇は必ずしも危険な事では無く

自分の魔力値を知ると言う事と

枯渇後に魔力値が増えるメリットがあるんだがな・・・。」

「その話は本当ですか?初めて知りましたが??」

「私も初めて聞きましたが・・・?」


ウルドさんと一緒にリーナさんがジンを見つめながら話してくる。

チコとリコもそう言えばと思いながらも確かに増えているなと考える。


「魔力枯渇は魔力がゼロになった時の現象です。

その時に魔力の回復と共に魔力の最大値も向上する。

危険な行為で間違いないですし身体に相当の負担もあるので

一般的に『魔力枯渇=危険行為』と言った感じに広まったんじゃないですか?」

「ちなみにジンさんはどうして知ってるんですか?」

「朝錬で魔力枯渇で倒れていたので・・・

気が付いたら魔力値が増えていたので・・・そこで気が付きました。」

「結構危険な事してたんですね・・・。」


「あの私達も魔力枯渇を繰り返しながら『土壁』を作るんですか?」


アリスさんが代表してジンに質問してきたので


「いや、魔力枯渇ギリギリまで『土魔法』を使い続ける感じかな。

出来れば魔法を繰り返し使う事が大前提かな?」

「魔力枯渇するまで魔法を唱えなくても良い?」

「もちろん無理な事を勧めるつもりは無いよ。

枯渇ギリギリを知る意味では必要だと思うけどさ。」


魔力枯渇を繰り返す事が無い事を知りアリスさん達4人は安堵している。


「そだ、最後に1つ聞く事があった。

寝る場所は帆馬車でいいとして食事はどうするの?」

「食糧は帆馬車に詰め込んでます。

料理は・・・食べれるレベルで7人とも料理出来ます。」

「食糧もあるし料理も出来るなら手伝う必要は無いな。」

「あれジンさんは料理できるんですか?」

「簡単な料理なら作れます。

『串焼き』や『焼き魚』は定番料理ですね。」

「ジン兄さんの『焼き魚』おいしいんですよ~。」

「そうそう、絶品です!」

「それは魚が新鮮だからでしょうに・・・。」

「川辺で釣りしたんですか?

大蜥蜴に襲われなかったんですか?」

「大丈夫でしたよ。」

「大蜥蜴の生息域が変わったのかな?」

「あ、いや、きっちり襲われましたが動きの遅い大蜥蜴なら怖くないですよ?」

「ジンさん本当にランクEなんですか?

大蜥蜴の討伐はランクD以上のはずなんですけど・・・。」

「避けて一撃を入れれば何とかなるもんですよ?」


ジンは避けて殴れば倒れる大蜥蜴は絶品の食糧感覚で考えていたので

リーナを始めギルド職員達の話を聞きながら首を傾げるのだった。


その後、リーナを含めた2名は街へと戻り

アリス達4人はチコ達と『土壁』作りを開始するのだった。

『土壁』を作り続ける6人をリンダ達3人が周囲を警戒していく。

ソラとシロも彼女らを遠目で見ながら広範囲で警戒し

野犬や大蜥蜴が接近したら率先して討伐しアイテムバックに保管していく。


広域でソラとシロが数日分の食糧を確保している頃

ジンも川辺で釣りをし新鮮な魚を大量にアイテムボックスに保管する。

これでチコとリコが喜ぶ顔が見れると思いながら簡易陣地へ戻るのだった。


若手冒険者達と一緒にチコ達が外壁を作り続け消耗している可能性があるので

ジンは暗くなる前から焚き火で『焼き魚』や『串焼き』を炙り始める。

『焼き魚』の焼上がる匂いにチコとリコが嬉しそうな顔して戻ってくる。


「お疲れさん、身体の汚れをとしたら晩ご飯にしようか~。」

「「はーい。」」

『お腹ぺこぺこ。』

『『串焼き』美味しそう~。』

『いい匂い~。』


チコとリコは魔法で身体の汚れを落とし食器などを取り出す

作り置きのパンやサラダを大皿にのせて晩ご飯の準備を始める。

ソラやシロ、クロも匂いにつられても戻ってきた。

ジンはソラ達に『お疲れ様』と声をかけてから魔法で身体の汚れを落とす。

チコやリコが暖炉の前のイスに座り「早く食べよう」止めで訴えている。

ソラ達もイスに座り目の前の『串焼き』を食べたそうにしている。


「よし、ご飯にしよう。」

「「「いただきます。」」」

『『『いただきます。(にゃー)(わん)(きゅー)』』』


チコとリコは『焼き魚』を頬張る。

ジンはカットし一口サイズになった『串焼き』を大皿に盛りつける。

ソラ・シロ・クロは仲良く大皿の『串焼き』を元気良く頬張るのを嬉しそうに見詰めてから

ジンは数本の『焼き魚』と『串焼き』を大皿にのせ


「ちょっとアリスさん達に届けてくるね。」

「私も行きます。

ジン兄さんだけでは警戒されますので・・・。」

「私も行く!」


食べかけの『焼き魚』を手にしてチコとリコが立ち上がる。

確かに女性の集団に男1人で向かうのは危険か・・・。


「それじゃ、3人で行こうか。」

「「はい。」」


手にした『焼き魚』を皿に戻しアリサさん達の帆馬車へ向かう。

冒険者ギルドの受付嬢『リーナ』

ジンがギルドで話していた受付嬢で今回初めて名前が登場。


街の警護の仕事をしているギルド職員の『リンダ』『リスター』『リムル』

中堅冒険者に見間違うほどの実力の持ち主達。


若手冒険者の『草原の風』リーダーの『アリス』『イリス』『ウルド』『エトナ』

複数の魔法を修得している女性だけのパーティー。


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