ランクアップと新たなスキル修得。
ジンの薬草採取はランクFになるまでの10日間連続で行い。
採取効率の上昇により1日の薬草採取量の増加に
ほど常時『鑑定』を使用した事による魔力量の増加
それと『鑑定』とMAPを複合により薬草採取場所を探す事が可能になった。
魔法の使用についても『身体強化』と『速度強化』『鑑定』の3つの魔法について
魔力消費を抑えての使用が可能になり最近では薬草採取中の魔力枯渇しなくなった。
折角修得した『魔法弾』は使う機会も無く・・・
もっとも使う機会が無いのでは無く
野犬などの接近と同時に全力で逃げているから使う機会が無いのだが・・・。
その為ジンは草原の薬草採取場所を1日で数か所巡りながら採取をし
どの採取場所でも薬草を採り尽くさない様に気を付けながら採取作業をしていた。
ランクFのランクアップの条件は『ギルドの依頼を10回』の成功。
冒険者ギルドに宿泊しキッチリ10日でランクアップするのは
初心者冒険者としては当り前の事だが
中にはギルドの依頼をしながらポーションの作成を習ったり
鍛冶師に弟子入りし冒険者をしながら鍛冶を習う者もいるらしい。
ジンは冒険者ギルドの宿泊した部屋を掃除し
着替えなどの私物をアイテムに保管し
背負いのリュックと肩掛けバックを持ち
子猫は肩掛けバックから頭を出し「にゃー」とジンに話しかけ
ジンは子猫を撫でながら
「それじゃ、今日も頑張ろうか!」
「にゃ!」
部屋を出る前にジンは部屋にぺこりと頭を下げ
「ありがとうございました」
「にゃー」
部屋に感謝を込め部屋の扉を閉めるのだった。
この日からジンは村の宿屋での生活が始まるのだが
村には宿屋が1つしかなく・・・ジンはランクFで宿無しになり
まずは冒険者ギルドのギルド職員に今日泊まる場所の相談に向かうのだった・・・
「っと言う事で、相談しに来ました」
冒険者ギルドに入り早々ジンはギルド職員に話しかけた。
ギルド職員はいきなり話しかけられ唖然としているので
今日限りで冒険者ギルドから宿泊場所を変更するととを告げ
この村でのお勧めの宿屋や宿泊可能な施設はあるかを教えて欲しいとお願いした。
ギルド職員は「あー、そういえばそうでしたね・・・」と呟き
「まず村には宿屋はありますが薬草採取で毎日利用するには厳しいと思います。
それと村の宿屋は1つしかなく空き部屋があるか・・・厳しいと思います。
最後に猫と一緒に宿泊する宿屋があるかどうか・・・」
「薬草採取以外の依頼は頑張ればいいとして・・・
子猫と泊れる宿屋が無いのは問題だな。」
「宿泊可能な施設に関してですが
この村の空き家は冒険者達がパーティーで購入し
彼らの拠点として活用してますね。」
「パーティーで購入?拠点って??」
「ジンさんは冒険者になって日も浅かったですね
冒険者は街から街へ移動し活動しますが
中には1つの村や町で依頼をする者達がいます。
この村で空き家を購入したパーティーの方々も
この村の専属を望み村長から空き家の購入を許されました。」
「専属になれば空き家も買えるのか・・・」
「もっともジンさんの場合、猫と住みたいからという理由では無理です。」
「そうですか・・・今日からどうしよう・・・」
「それなら活動拠点を変えてみるのはどうですか?」
「それはどういう事ですか?」
「この村から他の街へ活動拠点を移すと言う事です!」
「ちなみに隣の街へ移動距離は・・・どれくらいあるんですか?」
「馬車では半日かな・・・歩きでは数日かかるはずです。」
「この村から馬車は運行してるんですか?」
「確か今日の午後から荷馬車が運行予定だったはず・・・
今から荷馬車に話を通れば格安で乗れる筈・・・
どうしますか??」
「そうですね、お願いしてもいいですか?」
「わかりました、昼前にギルドに集合すれば荷馬車に乗れますので
遅れずにギルド前に集合して下さい。」
「荷馬車の乗車代金は?」
「今回の乗車代金は無しです
そのかわり荷馬車が野犬などに襲われた時は対応をお願いします」
「そういうことであれば頑張ります」
「にゃー」
ジンは荷馬車で隣の街へ移動する事を食堂の亭主に話し
お昼の弁当と保存効く食材や食料を教えてもらい
道具屋で干し肉や乾燥した果実を購入したり
子猫の飲むミルクの小瓶を10本購入し小皿も同時に購入した。
「食糧は数日分アイテムに保存するとして・・・
後は野宿を考えて厚手のマントを2枚購入しよう。
調理器具や食器なども多少購入するとして・・・
栄養を考えて果実も買って方がいいかな?」
「にゃー?」
「少しは調味料も買うとして・・・
お茶の葉とかもあれば買いたいな。」
ジンは購入リストを考えながら子猫は頭の上でまったりしている。
武器など無くジンが武器となりそうなものは『中古スコップ』のみであった。
「短剣か杖でも購入した方がいいかな・・・
いきなり片手剣や槍を購入しても使いこなす気がしない」
「にゃうにゃう」
「スキルポイントが残り4つだし・・・
何かスキルや魔法をを覚えた方がいいのかな?」
ジンは道具屋から出て村の広場の木の下に座り
ギルドから渡された小冊子を見ながら
魔法やスキルの構築を考えていくのだった。
「ポーション作成をするなら『調合』を修得する必要があり
片手剣や槍をメイン武器にするなら『片手剣』や『片手槍』を修得し
それよりも護りを考え『無魔法』の『魔法障壁』の必ず修得する必要と書かれてある。」
「にゃうー」
「『魔法障壁』の修得は必須な気がする
魔力量に応じて障壁の強度や範囲が決まり
なにより野犬の襲撃に備えて必要な気がする・・・」
「にゃー?」
「安心安全な旅をするなら『魔法障壁』は今のうちに修得した方がいいな
武器の扱いは後回しでいいとして
これからの暮らしを考えるなら『調合』は修得した方がいいかな」
「にゃー」
「よし、『魔法障壁』と『調合』をスキルポイントを使い修得っと
後は武器の扱いは後回しにして1つだけ戦闘スキルを修得しよう」
ジンはそう言って戦闘スキルの『格闘』を修得するのだった。
これによりジンのスキルポイントは残り1になった。
ジンの魔法とスキル構成。
『回復魔法』『生活魔法』『身体強化』『速度強化』『魔法弾』『鑑定』『魔法障壁』『調合』『格闘』の9つとなる。
『格闘』スキルにより無手での戦闘を可能にし
『身体強化』と『速度強化』で身体能力と移動速度向上
『魔法障壁』を展開し『魔法弾』で遠距離から狙撃し
『鑑定』で薬草採取採取をし『調合』でポーション作成をする。
アイテム内には数日分の食糧を保存し次の街で宿屋を確保できなかった場合に備えた。