冬期間へ向けての準備。
次の日からジンは露店で『串焼き』や『焼き鳥』を大量購入し
肉料理以外にも干物や野菜に果物を購入し
冬期間中にもバランスの良い食事ができるように考えていた。
「調味料も購入したし簡単な料理なら作れるな」
『ジンの手料理が食べれるの?』
『くしやき?くしやき??』
『ジンは料理が得意なの?』
「灰犬や黒犬の肉は大量にあるねし
『野うさぎ』や『野うさぎ亜種』の肉もあるから
『串焼き』や『煮込み料理』は作れるかな?」
『『『おぅ~』』』
「それに冬期間の食材だから食べ尽くすのはダメだよ。
クロの『冬眠』前に僕が調理するから楽しみにしててね。」
『今日の買い物だけで食材は大丈夫なの?』
『もっと『くしやき』と『やきとり』をかうの?』
『冬期間の森は寒いから防寒を考えた方が良いよ。』
ジンはアイテム内の食材や露店の料理の数を数え
野菜や果実に干物が冬期間中に間に合うかを考え
「明日もう一度露店巡りをし調味料の購入を考えようか・・・
これから道具屋へ行って冬用の衣装やソラ達のスカーフかマフラーを買おうか。
厚手のマントの予備も欲しいし・・・クロ用の『冬眠』用の布団も欲しいし。」
『新しいスカーフ?』
『あたらしいまふらー?』
『温か布団~』
道具屋からジンは厚手のマントの他に冬用の装備を揃え・・・
いや、毛糸のセーターやマフラー・手袋など毛糸装備を揃えるのだった。
このジンの買い物は冬期間の冒険者装備というより
冬期間中の『クラシラス』の住民の衣装なのだが・・・
そのと携帯用のコンロと火鉢を購入し簡易小屋での暖房用品を購入した。
アイテム内には薪が大量に保持していたのだが
道具屋で不揃いの売れ残りの薪・・・木片を購入し節約に努めるのだった。
どうせ燃やす木片なので道具屋にあった売れ残りの去年の薪も購入し
今年では使い切らない量の薪をジンは手にすることになる・・・。
道具屋の亭主曰く、「去年の薪は燃えやすいので気を付けてください」との事だった。
「薪は売るほど購入したし冬期間の野営でも大丈夫じゃないかな?
寒くなく食べる物もある・・・逆に仕事が無いから大変かもしれないけど・・・。」
『冬期間中はゆっくり過ごせるからいいんじゃない?』
『ゆっくりまったり~』
『寝る場所が温かいなら『冬眠』不要な気がしてきた・・・。』
「まぁ、『冬眠』せずに一緒に過ごせるから嬉しいけど
まずは去年の様にクロは『冬眠』した方が良い・・・。
『冬眠』を止めた事による不具合があっては大変だしね。」
『クロの側にいるから安心して『冬眠』して大丈夫よ。』
『みんなそばにいるしだいじょうぶ~』
『うん、お願い~。』
露店と道具屋で必要な食材や道具を購入し
この日は宿屋でオーナーの昼ご飯を食べた後は
オーナーと共に『角煮』や『煮込み料理』などを次々と調理し
調理完了後に熱々の鍋のままジンはアイテム内に保管していく。
『東の森』へ向かうまでの3日間に調理済みの鍋を20個保管し
宿屋でのオーナーから簡単なスープの作り方などを教わったり
野営時用のパンの焼き方を聞き調理場で実際にパンを焼き上げ
ジンはアイテム内の小麦粉が心もとなくなり
露店へ行き小麦粉を追加購入するのだった。
このオーナーから教えてもらったパンは薄焼きした『ナン』に似た料理で
『串焼き』や『焼き鳥』を巻いて食べると絶品であった。
その為ジンとオーナーが次々と焼き上げるパンをソラ達はつまみ食いをし
ジンはソラ・シロ・クロを宿屋の部屋で待機してもらい
30枚のパンを焼き上げアイテム内に保管するのだった。
「これで30枚完成・・・。
残りの小麦粉で追加で50個位はパンを焼き上げる事が出来る!」
「この調理方法は野営時向きだから覚えておいて損は無いよ。
『串焼き』や『焼き鳥』を巻いて食べても美味しいし
『煮込み料理』や『煮込みスープ』に浸けて食べても美味しいよ。」
「『煮込み系』の料理は煮込むほど美味しさが増すんですか?」
「そうですね、味が染みますし私は好きですね。
『煮込み料理』は本格的に調理すれば時間がかかりますが
今回の調理方法は簡単に作れるように考えたやり方だし
何より食材が通常の煮込み料理よりも少なく肉メインで作れるので
野営時や肉好きな冒険者には喜ばれる料理です。」
「ソラやシロもオーナーの『煮込み料理』が好きなんですよ。」
「そのようだね、食事時には美味しそうに食べているし
作りがいがあって嬉しい限りだよ。
冬期間中は森で過ごすなら果物や野菜も食さないとダメだよ。
今の時期は乾燥野菜や干した果物が露店で取り扱ってるから
毎日食べるのは無理でも2~3日に一度は果物を食べた方が良いね。」
「林檎とかは購入したけど・・・。
柑橘系も購入した方が良いかな?」
「そうだね、食事のバランスを考えるなら色々な果実を食べる事を勧めます。
休憩中にカットした果物を頬張るのがいいかな?
乾燥野菜はスープの具材や串焼きと一緒にパンで巻いててベルト美味しいし。」
「あの干物はどうすればいいですか?
炙って食べるしかないですか?」
「干物ですか・・・炙ってスープと共に煮込んでも美味しいですよ。
私は炙って酒の肴にするのが好きですが・・・。
そういえば酒とかは買いましたか?」
「・・・少しだけは買いましたが食材に結構な額を使っちゃいまして
小瓶で数本の果実酒しか手元にないです・・・。」
「それなら宿屋の樽を1つ格安で譲りましょう。
あまり高額な果実酒じゃないですが・・・無いよりはいいでしょう。
『東の森』へ向かう時にでもお渡ししますね。」
「ありがとうございます。」
ジンは料理だけでなく食事に関してもオーナー任せなところがある。
衣食住のうち『衣』以外を宿屋で賄っており
この機会に『食』をある程度習得し
『住』は土魔法で何とかできるが持ち家など無し。
今年は『クラシラス』に滞在していたが
来年は南の温かい場所で過ごせばクロも『冬眠』不要になるはず
まずは冬期間を無事に過ごし旅立つ前の予行練習と考えよう。
次の日は『東の森』の入口へ向けジン達は移動するのだった。
冒険者ギルドのギルド職員と共に・・・。
『クラシラス』に本格的な冬が来るまで後僅か・・・。




