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猫と旅する漂流者  作者: 與吉
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冬期間は宿屋暮らしか野営暮らしか。

街へ戻ってきたジン達はクロの『冬眠』に備える事になる。

本来であるなら『東の森』にある洞窟で過ごすのだが・・・

今年からジンと一緒に宿屋の一室で『冬眠』するのだが

実際に洞窟より宿屋の一室の方が寒かった場合は困るし・・・

それは街へ帰還し晩御飯を食べ終え果実酒を飲みながら・・・


「やはり黒亀の『冬眠』は地中の方が良いんでしょうか?」


ジンと同じテーブルで晩酌をしていた『シオン』さんと『アロズ』さんに話しかける。

『シオン』さんは飲みながらクロを指差し

『アロズ』さんは飲みながらジンの話に耳を傾ける


「黒亀ってクロの事かな?」

「はい、『東の森』で仲間になりました。

黒亀は冬期間中は森の洞窟で『冬眠』するらしいんですが・・・。」

「そういえば、黒亀持ちの冒険者は冬期間中は南の温かい地方へ行くはず・・・。」

「ジンのところの・・・クロだっけ?

クロは宿屋で『冬眠』予定なの?」

「今は宿屋で一緒に春を迎えようと思ってますが・・・

宿屋の一室より洞窟と同じく地中に部屋を作り『冬眠』した方が良いのかと・・・。」

「地中に部屋ね・・・そういえばジンは土魔法が得意だったね。」

「はい、『東の森』でも土魔法で休憩場所を確保してました。」


果実酒を飲みジンと『シオン』の話を聞いていた『アロズ』は


「地中に部屋と言ってるがジンは土地持ってたっけ?」

「無いです・・・。冬期間中は宿屋代を稼げるか微妙です・・・。

それで草原か森に土魔法で寝る場所を確保しようかと思ったんですが・・・。」

「んー、ジンは知らないと思うが草原や森に勝手に家を建てるには許可が必要だ。

冒険者ギルドへの申請をし許可が下りれば大丈夫だが・・・。」

「何か問題でも?」

「いあ、問題というか草原や森で1人で暮らそうと思えば

食料はもちろんの事、安全面の事もあるし・・・

何より冬期間中は草原や森には獰猛な肉食獣が森の深部から現れる。」

「それと獰猛な肉食獣の襲撃に耐えれる建物や討伐可能な戦力が必要になるが・・・。」

「獰猛な肉食獣が灰犬や黒犬よりも格上の肉食獣なんですか?」

「そうだな、灰犬や黒犬よりも大型の白狼と大狼が獲物と求めてやってくる。

迎え討つ実力があれば問題が無いのだが・・・。」

「迎え討つか迎え耐えるか・・・。

襲撃に備えた防衛施設を作った方がいいかな?」


『シオン』と『アロズ』はジンの実力をある程度理解していた。

『野うさぎ亜種』討伐に加え、『東の森』で灰犬や黒犬の群れを倒す実力。

ランクE以上の実力がありながら討伐依頼よりも採取依頼をし

しかも、採取依頼時には『土壁』で安全を確保し無傷で依頼をする。


先の『東の森』での『風邪薬』の材料探し時には

草原と『東の森』の境に土魔法で強固な『土壁』と『塔』を作り上げた。

冒険者ギルドでも『土壁』と『塔』の監視をしていたはず

ギルド内の噂では上位の冒険者達が『塔』を実際に見て驚愕したと聞く・・・。


「ジンのランクでは灰犬や黒犬を相手にするのがギリギリだとギルドは判断すると思う。

白狼や大狼では戦う事すら無理であるとギルドは判断するん思う。

その上でジンは街を出て冬期間を過ごそうと考えているのかい?」

「まぁ、いろいろ思うところはあるんですが・・・

草原や森での安全の確保は大丈夫だと思います。

僕が思う一番の問題は食料の事です・・・。

オーナーから料理は教えてもらってますが・・・

オーナーよりも美味しく調理する自信がありません。」

「白狼や大狼よりも食料の心配かよ・・・。」

「安全確保が大丈夫というのも気になるが・・・。」


『シオン』と『アロズ』が酒を飲みながらジンの話を聞き。


「自信があるのは良い事だが・・・まずはギルドへ相談してきた方が良い。」

「食料に関しても保存食を買い込んでおけば数か月は大丈夫だろう。」

「それか食料は現地調達・・・。暖房用の薪は多少はあるはずだし・・・。」


ジンはアイテム内の薪の残量を確認すると

薪の大きさはバラバラである物の大量にストックしてあった。

本来であれば草原や森での野営に備え買い込んでいた薪であったが

野営時の調理をまったくせずに出来合いの料理を食べていた。

その分オーナーの料理や露店の料理は食べ尽くしていた。


「オーナーの料理は食べ尽くしちゃったし・・・。」

「オーナーの料理って別途お願いしていた料理の数々の事か?」

「『角煮』やら『煮込み料理』に『串焼き』や『焼き鳥』も結構な数あったんじゃ?」

「結構な数あったはずの料理は僕らが食べ尽くしました。」

「まぁ、食材の提供があればオーナーは料理を作ってくれると思うけど・・・。」

「ギルドに灰犬や黒犬の解体をお願いしてます。

その肉なら結構な数を確保できると思うけど・・・足りるかな?」

「灰犬や黒犬なら『串焼き』向きかな・・・。

『角煮』や『煮込み料理』には不向きだし・・・。」

「『野うさぎ』は在庫無いの?」

「『野うさぎ』なら10体以上確保してるし

『野うさぎ亜種』も未解体の状態で確保してある。」

「『野うさぎ』があるなら『煮込み料理』が一番美味しいね。」

「解体をしオーナーに料理をお願いしたら大丈夫じゃないかな?」

「それだけの肉があれば宿屋の食料事情も安泰でしょ。

冬期間中は食料も高騰するし今の内に買い溜めした方が良いよ。」

「食料の買い溜めですか・・・小麦粉などの粉ものに野菜や果物・・・

調味料も必要だし・・・干物があれば料理のバリエーションが増えるか・・・」


明日はギルドへ灰犬や黒犬の肉の回収もあるし

その後にでもギルドへクロの『冬眠』の相談をすればいいか・・・。

食材の確保は街の外で冬期間を過ごすのが決まってからでいいか・・・。


「今日は久しぶりに宿屋でゆっくり眠れる・・・。

そして、オーナーの作り立ての料理が食べれる幸せ・・・。

今日は満足するまで飲んで疲れを癒します。」


ジンはグラスの果実酒を飲み、お代わりの果実酒を飲み始めるのだった。

ジンが果実酒をお代わりを飲む頃、ソラやシロにクロは宿屋の部屋へ戻り

布団の上で重なるように眠るのだった・・・。

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