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猫と旅する漂流者  作者: 與吉
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ギルドカードと初魔法。

俺は頭の上に子猫を乗せ現在も草原を移動中

MAPを縮小し赤マーカーを事前に避けつつ移動していた。

時計を確認すると大型の犬との遭遇から2時間経過していたので

俺は頭の上で寝ている子猫を抱きかかえ猫缶と缶詰を取り出す

まずは猫缶を開けてから子猫に「ご飯だよ、起きて」と声をかける

子猫は腕の中で伸びをしてから「ニャー」と挨拶してから

猫缶へ一直線に移動し猫缶を食べ始める。

俺も缶詰を開け・・・箸でサバの水煮を食べ始める。


「草原の真ん中でサバの水煮を食べる俺・・・場違い間半端ないな」


猫缶を食べていた子猫は半分ほど食べ満足したのか俺の膝の上に座り丸くなる。

残りの猫缶を捨てるのは勿体無いのでアイテムに保管し

俺は缶詰を間食してから空き缶を『洗浄』しアイテムに保管する。


「それじゃ、休憩終了し歩き出しますか」

「にゃー」


膝の上で丸くなっていた子猫は俺の頭の上に移動し

俺はMAPを確認しつつ移動を始める。

目的地は草原の先にある住宅地・・・

MAPでは塀で囲まれた数十件の建物と共に白マーカーが見えたので

人が住んでいると考え最初の目的地として移動していた。

体感で2時間以上歩いているにも拘らず村も街も見えず

歩いていては夜までには到着不可能と思い

俺は『無魔法』の『身体強化』と『速度強化』を修得し

移動の速度アップを図る事になる2つの魔法の修得により

俺はスキルポイントの残量を6になった。


俺は自身初となる『身体強化』を唱える。

すると少しだけ全身に力が湧く様な感じする。

続いて『速度強化』を唱えると2つの魔法の効果なのか俺の身体は仄かに発光する。


「力が漲る感じがする・・・これなら全力で駆ければ目的地に早く到着可能かも」

「にゃー?」

「少しだけ揺れるかも知れないからしっかり摑まっててね」

「にゃ!」


子猫が俺の頭に抱きつくのを確認し

俺は子猫の頭を一撫でしてから駆けだす!

駆け出す速度は今まで感じた事無い速度であった。

その時の俺は知らなかった『身体強化』と『速度強化』の魔法効果を・・・

俺は村?街?到着まで魔法を行使し魔力枯渇ギリギリで到着するのだった。


俺は門番さんに挨拶をし、魔力枯渇でフラフラしながら到着し

当然の事ながら所持金無しの職無しと言う事で悩んでいると


「それにしても所持金無しで到着するとは・・・キチンと稼ぎながら移動しないとダメだぞ!」

「はい、気を付けます。それでここで仕事や働く事は出来ますか?」

「働くと言っても、君は冒険者じゃないのかい?」

「冒険者ですか・・・何をする職業ですか??」

「冒険者ギルドからの仕事斡旋かな・・・薬草採取やら討伐依頼とか色々ありますね」

「それは俺でも出来ますかね・・・」

「大丈夫だと思うよ、冒険者ギルドでは新人冒険者には採取から討伐まできちんと教えているし」

「それならこれから冒険者ギルドへ行ってみます」

「それと新人冒険者ならギルドで数日なら住み込み可能なはず・・・勿論空き部屋があればですが」

「それなんですね、ギルドに泊れるなら少しは安心です」

「まぁ、頑張れよ!」

「はい、ありがとうございます!」

「にゃー!」


俺は門番さんにペコリと頭を下げてから冒険者ギルドへ向かう。

冒険者ギルドは村の中央にあり

隣には商業者ギルドがあり

2つのギルドの奥には村の村長の家があった。

俺は冒険者ギルドの扉を開け中にはいる。


冒険者ギルドは数人の冒険者がいた。

俺はギルドの職員に声をかけようときょろきょろしていると後ろから声をかけられる


「冒険者ギルドにご用ですか?」

「はい、ギルドに加入したいんですが・・・」

「それならこちらのギルドカウンターでギルドカードの交付を行います」

「はい、わかりました」


ギルドカウンターのイスに座り冒険者ギルドについての説明を聞き

加入用紙に名前と出身地か書き込み・・・

名前はいつもゲームで使用する名前にするとして・・・

出身地は少しだけ悩み『日本』と書き込んでいく

ギルドランクはA・B・C・D・E・F・Gの7つあり

ランクに応じて依頼の種類があると言う事と

ランクに応じて報酬が変わると言う事だった


「それでは最後にこの水晶に触って下さい」

「この水晶は??」

「ギルドカードにあなたの情報を記載するのに必要なんです」


俺は水晶を触る・・・水晶は仄かに発光しギルドカードが完成する。

完成したギルドカードには『ジン』ランクGと記載されていた。


「これを持ちましてジンさんは冒険者ギルドの一員になりました」

「あのそれと相談があるんですが・・・」

「はい、なんですか?」

「門番さんに聞いたんですが、初心者冒険者はギルドに宿泊可能だと聞いたんですが・・・」

「はいはい、可能ですよ。初心者冒険者と言うかランクGの冒険者に限りですか宿泊可能です」

「今日からお願いしても良いですか?」

「はい、わかりました。それでは先に部屋に案内しますか?」

「部屋の確保だけで十分です、これから依頼をしたいんですが・・・初心者にお勧めの依頼はありますか?」

「それでしたら薬草採取がいいと思いますが・・・どうでしょう?」

「薬草の種類とかわからないんですが・・・大丈夫でしょうか?」

「それならこちらの小冊子をお渡しします。小冊子には薬草などを詳細に記載してますし、お勧めのスキルやら魔法などが紹介されてます」


ジンは小冊子を読みながら薬草の紹介文を読んでいく。

その中でも薬草のイラストがあり間違える事無く採取可能になっていた。


「この小冊子は頂いてもいいんですか?」

「小冊子は初心者冒険者に必ず渡しているんですが、受け取って貰えないのが現状ですね・・・」

「そうなんですか?この小冊子は凄く便利だと思うんですがね・・・なんでだろ?」

「それはそうと暗くなる前に薬草採取をするなら早めに採取に向かった方がいいですよ?」

「わかりました、採取する薬草は小冊子の最初のページに記載してある薬草で大丈夫です」


ジンは小冊子を開きながら薬草を確認し

花と葉の形状と確認してから「良し覚えた!」


「薬草を15本ですのでお忘れなく採取道具が無いと思いますので・・・

この箱の中から・・・これとこれをお使い下さい」

「肩掛けバックとスコップ?」

「この箱の道具は冒険者達が買い替えの時にギルドへ寄付した道具です」

「それなら俺も買い替え時に同じように寄付しますね」


ギルド職員はにっこり微笑み「はい」と答えてくれた


「それでは薬草採取へ向かいます、どこに生えているかは聞いても大丈夫ですか?」

「大丈夫ですよ、薬草採取なら村の西側に薬草が生い茂る場所があります」


ギルド職員は小冊子の地図を指さし「この辺がお勧めです」と教えてもらう。

ジンは小冊子の地図に印をしてから


「行ってきます!」

「にゃー!」

「はい、いってらっしゃい」


ジンは元気よくギルドから飛び出し教えてもらった場所へ向かうのだった・・・

もっとも魔力枯渇ギリギリな状態がすぐに回復する訳もなく

何度か休憩をしながら薬草採取場所へ到着し

目的の薬草を採取完了する頃にはギリギリ明るかったが

夜の草原は危険なので『身体強化』と『速度強化』を唱え

急ぎ村へ帰るのだが・・・やはり魔力枯渇になり門番さんに冒険者ギルドに運ばれるのだった。

意識が朦朧としながらギルド職員に薬草を渡し

報酬を受け取り宿泊する部屋に到着し倒れる様にベットに横になると同時に意識を失うのだった。

子猫は「にゃー」と叫ぶと同時にジンに『生活魔法』の『洗浄』により綺麗になるのだが

意識が無いジンは綺麗になった事など知る由もなく

次の日の朝に空腹で目を覚ますまで気が付かないのだった・・・・。

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