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猫と旅する漂流者  作者: 與吉
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街へ帰還とテイム登録。

次の日のジン達はいつものように朝ご飯を食べ

四方を囲む土壁を解除し『クラシラス』へ向け歩き出す。

ソラはジンの頭の上でだら~んとし

子犬はジンの肩掛けバックの中で丸くなり

ジンは街までの道のりをゆっくりと確実に進むのだった。


『クラシラス』は早朝から出入り口の門が開錠しており

門番が出入りの住民たちや商隊に身分証の提示をしていたり

『野うさぎ亜種』が草原で出現しているので注意事項を知らせていた。


門番がジンが帰還したことに気が付き


「おはようさん、無事に戻ってきたね。」

「それにしても3日で戻らず心配していたぞ」


門番の2人はジンが3日たっても戻らないことに心配しており

4日にも戻ることがない場合にギルドから捜索隊が探しに行く可能性があることを教え


「すいません、街に戻る寸前で魔力枯渇で急きょ野営してました・・・」

「魔力枯渇・・・なにかあったのか?」

「薬草採取していたら『野うさぎ亜種』に襲われてしまい・・・」

「それで『野うさぎ亜種』は?」

「何とか討伐はしたのですが帰還するには無理でした。」

「なるほど・・・それにしても無事に『野うさぎ亜種』を無傷で倒すとは・・・」

「ジンさん達は薬草採取専門と思っていたんだが・・・」

「討伐は慣れていないので戦うたびに魔力枯渇で倒れてしまい・・・」

「それなら戦闘訓練をするのが一番だな!」

「あまり無理をなさらないように!」

「はい!」


ジンが門番2人と話していると肩掛けバックの子犬が起きだし

バックから顔を出し「わん!」と話しかけたので


「そだ、薬草採取中に子犬をテイムしたんですが・・・」


ジンは肩掛けバックから子犬を取り出し2人に紹介する。

子犬はジンに抱っこされ嬉しそうにしていた。


「ジンさんはテイムの才能もあったんですね。」

「それにしても珍しい白い子犬ですか・・・。」

「初めてのテイムでどうしたらいいのかわからないんですが・・・」

「それなら冒険者ギルドへ行ってテイム登録するのがいいですね。」

「そうすれば街の中でも子犬がジンさんの仲間という証明にもなりまし

何より他の冒険者や住民達から子犬を守ることにもなります。」

「なるほど・・・ギルドで登録か・・・わかりました。

冒険者ギルドへは薬草を納品しに行く必要もありますし

その時にでも子犬を登録しようと思います。」

「あぁ、それがいい!」

「4日間の野営から戻ったんだ体を休めたほうがいい!」

「今日はギルドへの報告後は宿屋で休むつもりです。」


ジンは子犬を抱きしめ門番に手を振りながら街へ入っていく。

門番の2人も手を振り「「おかえり!」」と歓迎してくれた。



ジンは街へ戻り最初に冒険者ギルドへに向かうのだったが

ギルドの中は早朝から冒険者たちが依頼の争奪戦をしており

ジンはギルドの休憩室の椅子に座り子犬とソラを撫でながら

冒険者たちがいなくなるのを待ち・・・30分後ギルド内が静かになってから

ギルドの受付に向かい受付嬢に話しかけるのだった。


「おはようございます、早朝からすごい忙しそうでしたね。」

「おはようございます、ジンさんは早朝にギルドに来ることは稀なので

びっくりしたんじゃないですか?」

「そうですね、ギルドの依頼は薬草採取しか興味がないので

あの依頼の争奪戦は予想外ですね・・・。」

「それで今日は朝早くからどうしたんですか?

3日間の草原での薬草採取をしていたと思うのですが・・・なにかありましたか?」

「まぁ、あったといえばありましたが・・・」


ジンが苦笑いをしながら受付嬢と話していると

抱っこしている子犬が「わん!」と声をあげたので

受付嬢がジンの腕の中にいる子犬を「じー」っと見つめ・・・。


「ジンさん、その白い子犬はどうしたんですか?」


ジンは子犬を撫でながら草原での出来事を話し

その結果ジンが子犬をテイムしたことを報告したのだった。


「それでジンさんは子犬を登録したいと・・・?」

「はい、お願いします。」

「それは構わないのですが、子犬の名前は何というのでしょうか?

さすがに名無しというのは寂しいといいましょうか・・・

折角なので子犬に新しい名前を付けてみてはどうでしょうか?」

「名前か・・・」


ジンは子犬を抱き上げ「名前は何がいいかな・・・」と考えていると

頭の上のソラに向かい「なぁ、名前は何がいいかな・・」と聞いてみると


『子犬の名前の事?昨日も子犬に聞いてみたけど

ジンが名前を付けてくれるのならんでもいいと言っていたよ。

ジンからもらえる最初の贈り物だって嬉しそうに話してた♪』

「そっか、それなら子犬の名前は『シロ』に決まり!

名は体を表すというし『シロ』に決定!!」


ジンが白い子犬に『シロ』と名付けた瞬間

子犬の体が一種に輝きだしジンと子犬の間に確かな絆が結ばれるのだった。

そしてそれは、ソラの時と同じく意思疎通が確立した瞬間でもあった。

今までシロとの声は「わん!」「くーん」としか聞こえなかったのだが

今ではソラと同じくはっきりと会話が成立することとなる。

これはテイムし名付けたから会話が成立するのと思っていたのだが

テイムした者たちとの意思疎通は限られた者にしか出来ない事をジンは知らないのだった。


「それでは『シロ』さんの登録をしますので

ジンさんはギルドカードをテーブルの上に出してください。」


ジンはギルドカードをテーブルの上に出し

受付嬢はカードに『シロ』の情報を追加するための準備をするために

テーブルの上にカードの書き込み用の間道具を取り出し


「それではこの『水晶』に触ってもらえますか?」


ジンが『水晶』に触ろうとしたので受付嬢が慌てて


「『シロ』さんが『水晶』を触ってください。

そうすればギルドカードに『シロ』さんの事を登録できます。

それと同時に『シロ』さんが冒険者ギルドにテイム登録したということにもなります。」


ジンは『シロ』に「『水晶』に触ってごらん」と言い

『シロ』はこくりと頷き『水晶』に前足を「ぺたり」と触り

『水晶』が一瞬輝き『シロ』のテイム登録が終了するのだった。


受付嬢はジンのギルドカードに新たに『シロ』の名前は記載されている事を確認し


「これで『シロ』さんの登録は完了しました。

そちらの『ソラ』さんの方は登録しなくて大丈夫なんですか?」

「ソラはテイムしているわけじゃないし・・・」

「ギルドとしては『ソラ』さんの安全を考えるならテイムしギルド登録をお勧めします。

この『クラシラス』では『ソラ』さんはジンさんの仲間という認識がありますが

他の街に行けば知らない無法者たちが『ソラ』さんを狙う可能性もありますし

安全を考えるのらテイムしギルドカードにジンさんの身内という事を証明した方がいいです。」

「やはりこのままでは危険ですかね・・・」

「ギルドカードに登録すればギルドがジンさんと『ソラ』さん『シロ』さんとのつながりを証明できます。」

「少しだけソラと相談していいですか?」

「・・・はい?

・・・・相談ですか??」

「少し待っててください」


ジンはそう言ってシロを抱きかかえギルドカードをポケットに入れ

待合室に戻りジンはソラと話し合いを始めるのだった。


「どうする、シロとはテイムし登録したけど・・・

ソラはどうしたい?今のままでは危ないらしいけど・・・」

『ジンとテイムしてた方がシロと一緒でいいのかな・・・

もっともテイムしたから何かが変わるわけじゃないし

それよりもジンとの繋がりが強くなりそうな気もするし』

「それじゃ、今のうちにソラともテイムするか~」

『おぅ~』


ジンは待合室でソラとのテイムをするのだったが

その時のテイム成功時の輝きはシロとテイムしたとき上に輝き出していた。


この日、ジン・ソラ・シロは仲間というより家族として最初の一歩を歩き出すことになる。


ジンはソラとシロをテイムしギルドカードに登録し名実ともに仲間として迎えることになる。

4日間の薬草採取と野営をしたことによりジンのアイテムの中のオーナーの手料理は極僅かになり

ジンは討伐した『野うさぎ』2体を宿屋へ戻ってから即座に解体し料理をお願いすることになる。

肉は宿屋の料理やジンの野営時の食事に代わり、毛皮に関しては宿屋に宿泊している『シオン』さんと『アロズ』さんにプレゼントすることになる。

『野うさぎ亜種』は数日後に解体し、肉は料理しジンのアイテム内に保管され、毛皮は宿屋のオーナーに贈呈されることになる。

何気に『野うさぎ亜種』や『野うさぎ』を冒険者ギルドへ納品すればギルドランクが上がるのだが

ジンはランクよりも食材として価値を考え『クラシラス』に宿泊している間に美味しい食事にありつける事に感謝しながら過ごすことになる。


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