薬草採取の2日目。
次の日、子犬を抱き枕にしたままジンは『抱き心地最高~』とモフモフしながら目が覚めた。
ソラは抱き枕から脱出し、ジンの頭を抱きしめながら目を覚まし
子犬はジンに甘えるように頭を擦り付けながら目を覚ました。
草原での野営にも拘らずジン達は街にいる時と同じように熟睡し
ジンは身体を解しながら朝錬の準備を始めるのだった。
ソラと子犬は簡易小屋の外へ歩くジンの後ろをトコトコと付いて行き
ジンは最初にラジオ体操をしながら身体の調子を確かめ・・・
「良し、いつも通り!」
『わん(なにをしてるの?)』
子犬はジンの奇妙な動きを見ながら首を傾げながらソラに話しかける。
ソラは毎日の朝錬を見慣れていたので
『あれは日課かな・・・ジンは冒険者になったばかりで身体を動かす練習かな?』
『にっか・・・れんしゅう・・・』
『ジンは戦い慣れしてないし・・・もしもの時の為に頑張ってるの~』
『ぼくもつよくなれるかな・・・』
『んー、いっしょに頑張ってみるか~?』
『がんばる・・・なにをすればいいの?』
『今はいっぱい食べていっぱい遊ぶ?』
『たべて・・あそぶ・・・?』
『もう少し大きくなったらジンと一緒に採取の手伝いをしよう~』
『うん・・てつだう・・・・』
『それまでは魔法を覚えようか~』
『まほうつかえるかな・・・』
『大丈夫、微かに体内の魔力を感じるから使えるはず・・・』
『それじゃ、おしえてください・・・』
この日からソラと子犬は小さいながらも魔力操作の修練を始めるのだった。
本来の『野犬』や『黒犬』も微かに魔力を所持し魔法を修得している個体もいる。
ソラは子犬から魔力の修練をすれば大きくなる前に魔法を自在に使いこなすと思い
魔力を感じることから始め・・・『身体強化』『速度強化』を修得していくのだった。
ジンはソラと子犬が魔力操作の修練をしているのを気付いていたが
魔力枯渇ギリギリまで魔力操作の修練をしていなかったので
何も言わずにニコニコしながら仲良くなったソラと子犬を眺めるのだった。
子犬を保護し仲間にしたジンは野営2日目も順調に薬草採取をしていた。
薬草採取場所は1日目とは場所を変え
簡易小屋も解体し場所を変更して
新たに街から離れた位置に簡易小屋を作り上げた。
ジンはMAPを展開しながら採取場所の周囲に赤マーカーが無い事を確認しており
この場なら安心してソラと子犬が休めると思っていた。
「薬草採取場所の周囲には赤マーカーの反応が無いから安心~」
『周囲の警戒は任せて~』
『わん(まかせて~)』
ジンはソラと子犬の頭を撫でながら「よろしくね~」と話し
スコップ片手に薬草採取を始めるのだった。
薬草10本1束に結びアイテムに保管しながら
採取場所の薬草を採り尽くす前に切り上げ
簡易小屋の窓際に薬草の束の乾燥作業を始めるのだった。
「ギルドに納品する薬草は・・・10束でいいとして・・・
残りは乾燥した方がいいな・・・」
『ここでは乾燥薬草完成にならないかも・・・どうするの?』
『??』
「宿屋に戻ってから完成させればいいよ。
冬期間にポーション作成用にアイテム内に保管すればいいし。」
『そっか、なら頑張っていっぱい薬草採取しよう~』
『わん(さいしゅしよう~)』
子犬はジンの薬草採取から乾燥作業まで見つめ仕事を覚えようとしていた。
最初に草原での採取する薬草を知り
次に採取する方法を覚えて
最後に簡易小屋の窓際で薬草の束を吊り乾燥する。
仕事のやり方はジンの行動で知り
知らない事はソラから聞き少しずつ知識を増やしていった。
この子犬の行動は後の薬草採取で完璧なサポートとなるのだが・・・
その事はもう暫らく後になってから気が付くのだった。
昼ご飯は宿屋のオーナー特製の『野うさぎ』の串焼きと煮込みスープを温め直し
ミルクを小皿に注ぎ「いっぱい飲みな~」とソラと子犬の前に並べ
串焼きを解しながら一口サイズにし
「ほら、あ~ん」とソラと子犬に食べさせるのだった。
「串焼きも美味しいだろ~」
『串焼きうま~』
『わん♪(おいし・・)』
ソラと子犬は美味しそうに串焼きを頬張り美味しそうに食べていく。
子犬も串焼きが美味しいのかジンに「もっともっと」とおねだりしてくる感じがした。
「よく噛んで食べるんだよ~」
『うん、うま~』
『わん(おいし・・)』
「アイテム内には串焼きがいっぱいあるからいっぱいお食べ~」
『嬉し~』
『わん(うれし~)』
それから串焼きを5本食べ満足したのか
ソラと子犬は食べ終わったら昼寝を始めるのだった。
ジンも一緒に食べ過ぎたのか簡易小屋で昼寝を始めるのだった。
野営2日目の薬草採取は順調に進み薬草25束になり
1日目と合わせて薬草が50束になったので
明日の3日目は薬草採取よりも街へ帰りながらゆっくりするつもりだった。
ジンはMAPを展開しながら赤マーカーを探していたが
ジン達とは逆方向で赤マーカーの反応があり
「これでは『野うさぎ』討伐は無理っぽいな・・・」
『子犬もいるし無理な討伐は止めた方が・・・』
『わん?(とうばつ・・・?)』
「そうだな、今は無事に街へ帰る事を考えよう」
野営2日目の夜は簡易陣地の壁を堅甲にし
小窓を作り外敵からの襲撃に備えて眠る事になるのだが
焚き火に薪を投入し明日に備えて早寝をするのだった。
街をはさんだ逆側では冒険者達と『野うさぎ』との戦闘があったのだが
ジン達は簡易小屋で熟睡しており・・・何も無いまま朝を迎えるのだった。
子犬の食事に串焼きが追加しました。
ソラと子犬はミルクと串焼きが食事の基本となります。
簡易小屋も子犬が一緒という事で少しだけ部屋を拡張し
ベットも大きくなりジンは街へ戻ると布団を大きくするのだった・・・。
それとソラと子犬用に串焼き用の小皿の購入も考えていた。
野営2日完了したがジンは料理を覚えたのに
宿屋のオーナーの作り置きの料理で賄っており
食材だけがジンのアイテム内で放置してあるのだった。
それについてジンは「作るより美味しい料理を食べた方が良い」と考えていた。




