三 転生
「ウィルター、それはどう言うこと?」
「そんなに焦らないで!私もよくわからないんだけどね、この世界はゲームのなかでしょう?だけどね、この世界はいま、私達にとって、現実なのよ」
「…」
「で、だオカマ」
「オカマじゃないわよ!現実は可愛い女の子だったんだから!」
「はいはい、それはオフ会でよーく知ってるから騒がないでね?」
「まあ、今は本当にオカマだがな」
「うっ!そこをつかれると痛いわ…」
「そう言えばなんでウィルターって名前なの?」
「知らないの?私のリアルネームが雪野真冬でしょう?そこから名前の真冬を英語にしてもじったのよ」
「あ、やっぱりウィンターからきてるんだ?」
「そうよ」
「あれ?ウィルター、お前、なんか光ってねぇか?」
「あら?そう言う貴方も光ってるじゃない」
「ほんとだ!」
「私は変わらないけど?」
「ん?俺の光がやんだ…」
「何も変わってない?」
「ない!?」
「…え?」
「い、いや、なんでもねぇ」
「…ちょっと、ミライ、こっちに来て!」
「は?」
「良いから!」
「なんだよ?」
「ズボン脱いで」
「はあ!?」
「良いから!ズボンを脱いで!」
「わ、わかったよ!」
「…そう言えばミライ君、オフ会来なかったよね?」
「…それがなんだよ?」
「ミライ君、現実の名前は?」
「…雪野未来」
「…みく?」
「そうだよ、俺は現実じゃあ女だった、だがな、マリオンに好きだって言われてて、会わせる顔がなくてな、ついついオフ会を拒否しちまった」
「まあ、いいや、ウィルターの所に戻ろう?」
「あ、ああ」
「…で、貴女誰?」
「解らないの?私よ、ウィルターよ」
「…いいや、あり得ねぇな、あいつはこんな美人な女じゃねぇ」
「だからウィルターなんだってば!解らないの?」
「じゃあ質問だ、俺はある人にコクられた、そしてウィルターに相談した、その相談内容とは?」
「お姉ちゃん、相談にのってくれないかな?
私さ、マリオンに今コクられたんだけど、どうしたらいいかな?」
「…悔しいが一文字も間違ってねえ」
「あ、やっぱり姉妹なんだ」
「まあ、いいわ、私新しく装備を変えたいから、また今度ね?」
「俺も行く」
「もう素性バレてるから私でいいんじゃないの?」
「…いや、俺は男勝りを貫き通すね」
「…あ、はい」
「じゃ」
「あ、うん」
続く