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第五十九話

お久しぶりですm(_ _)m

「さて、街まで戻ってきたわけですが…これからどうしますか?今から家まで戻るとすると、遅くなりすぎてしまうのでは?」


ゆっくり歩いてきたわけではないが、前みたいに走ったわけでもないため、意外と時間が過ぎていたらしい。

日がかたむいてきており、今から森を歩いて帰るのは、少し大変そうだ。

だからといって、この間のように走るのもめんどくさい。


「そうだね。もうなんだかんだで16時くらいだし、暗くなった森は危ない…かな?」


俺はエリカに問いかける。


「そうねぇ……私としてはいつも通り、マリアの家に泊まらせてもらえれば良いと思うのだけれど…?」


「そう?わたくしとしては、かまわないのだけれど……ゲンナイ君はどうする?」


「へっ?マリアさんの家に泊まるんですか?……俺としてはかまわない、というかむしろラッキーなんですけど…?」


「あらあら?ふふっ」


「変態変態変態っ!何考えてんのよっ!ばかっ!!」


「へっ?いや、なんで怒るのさ?…暗い道を森に帰らなくてすんで、ラッキーってだけだよ?」


「ッッッ!?そ、そうよね。あ、当たり前じゃない…」


「あらあらあらあら?ふふふっ。おませさんね?」


「マリア!?…からかわないでよっ!もうそんな年じゃないわっ!!」


「落ち着きなさい?取り乱しすぎよ…?」


「そうだよエリカ?何を勘違いしたんだよ?俺がそんな事を考えるわけないだろ…?」


「うー、うがーーーっ!!」


「あらあら?エリカが叫ぶのなんて、久しぶりに見たわね。ふふっ。まだまだ子供ね?」


「うがーーーっ!!」


「エリカ、落ち着いてよ。ね?」


「うがーーーーーっ!!!………ふーっ、ふーっ。………落ち着いたわ。…それで?結局いつも通りマリアの家に泊まるので良いのよね?」


「えぇ、もちろんっ。それでかまわないわよ?…ねぇ?ゲンナイ君?」


「あはは…それでマリアさんが大丈夫なら…。俺としては、さっき言ったとおりだから…ね?エリカ?」


「そうね。わざわざ宿をとるのもアレだから、いつも通りマリアの家に泊まらせてもらうわ…」


「…という事なので、マリアさん?よろしくお願いしますね?」


「ふふふっ。…それでは?二名様ごあんな~い。…ゲンナイ君?エリカ?ついてきてね?」


「えぇ。お邪魔するわ…」


「了解です。お邪魔しますね…」


俺たちは、マリアさんに先導され、マリアさんの家に向かった。





◇◇◇◇◇◇◇◇◇





「とうちゃ~く。ここがわたくしの家になりま~す。…どう?ゲンナイ君?なかなかでしょう?」


マリアさんについていって行き着いたのは、豪華の一言につきる大きな屋敷だった。


「………すごい屋敷ですねぇ。……何人くらい住めるんですか?」


「そうねぇ……一応住めそうな部屋は二十室くらいはあるから、それくらいは住めるんじゃないかしら?」


「二十?意外と少ないですね?」


「一部屋一部屋が大きいのよ。この家はね…」


「そうなんですか?」


「えぇ、まぁ…。広い方が、ゆったりとできるでしょう?」


「たしかに。くつろげる部屋が良いですよねぇ」


「立ち話もなんだし、早く入りましょう?」


「そうですわね。入りましょうか?」


「ですね。……おじゃましまーす」


俺は、扉を開けて中に入る。


「「「お帰りなさいませ」」」


「うぉっ。びっくりした…」


「ただいま帰りましたわ。みなさん。…部屋の用意はととのっていますか?」


「万事、ととのっております。マリア様」


「エリカ様、ゲンナイ様共に、くつろいでいただく準備は完了しております…」


「エリカ様、ゲンナイ様、お部屋までお荷物を……手荷物などは無いようですね。失礼いたしました…」


「セバス、アンナ、まずは二人を部屋まで案内して差し上げなさい?…好きな部屋を選んでいただいて?」


「かしこまりました。…ゲンナイ様、こちらへどうぞ…」


「あ、どうもです…」


俺は、セバスと呼ばれた男の人の後ろについていく。


「エリカ様…いつもお使いになさっている部屋でよろしいでしょうか?」


「えぇ、かまわないわ」


「それでは、こちらへどうぞ…」


「ありがとう」


エリカのほうは、アンナと呼ばれた女の人についていく。


「ゲンナイ君、エリカ?また後でね?」


マリアさんに見送られ、俺たちはそれぞれの部屋に向かった。

やはり、執事といえばセバスチャンですよね

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