第四十五話
ギルクラやら、シンフォギアやらを見ていたら遅くなってしまった…
「そういえば、なんだけどさ…」
歩きながら俺は、ふとあることを思い出した。
「なに?」
「いやさ、たしかなんだけど…ボスーピットの近くに、スーピットの巣があるとか言ってなかったっけ?」
「そうね。言ったと思うわ…」
「ならさ…何でコイツがいた周辺を探さなかったんだ?」
「へ?何でって…え?わかったからこっち来たんじゃないの?」
「えーっと、どういう意味?…もしかして、俺が歩き出したからだったりする?」
「このボスーピットまわりに、スーピットの気配を感じなかったから歩き出したんじゃないの?…もしかして、今の今まで忘れてて…唐突に思い出したわけ!?」
「いやぁ、まぁ、そのぉ…てへぺろっ」
「………まぁいいわ、戻るわよっ」
そう言ってエリカが来た道を引き返す。
「りょうかーいっ」
俺は少し申し訳なく思いつつ、エリカの後に続いた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「犯人は必ず現場に戻るっ!」
「何がしたいのよ…」
「いやごめん…何かテンション上がっちゃってさ。…さっき倒したのを思い出したからかな?」
「まぁいいわ…さっそく探すわよ?」
そうしてエリカは大木のまわりを調べ始める。
「あいあいさー」
俺は敬礼を返し、周辺を探し始めた。
・・・
・・
・
「あったー?」
「いいえ、見当たらないわね…」
「こっちも見当たらないよ。エリカ…何か簡単に調べられる方法はないの?」
「無いわね。そんな魔法聞いたことないものっ」
「魔法…ね、…試してみるかな?………「我が求めに応じ、応えよ息吹…「サーチ」」」
「ちょっ、なにして…」
「うーん…反応はしてるな。どこらへんだろう?」
「ちょっと、何の魔法を使ったのよ!?」
「え?探知の魔法だけど?…もしかして、まずかったりした?」
「探知の魔法…ですって!?そんなの聞いたこと…まぁ、アリなんでしょうね…アナタにとっては」
「どうかした?まぁ、いいや。…とりあえずエリカ、あっちの茂みあたりに何かいるよっ」
「あそこらへんね?調べてみるわよっ」
そう言ってエリカは、俺が指差した茂みに向かう。
「もちろんっ」
俺は肉体強化魔法のスイッチを入れて、いつでも素早く動けるようにしてから、茂みへと近づく。
すると
「うきゅぅー」
「うきゅっ」
「うきゅきゅー」
「うわっ、それがスーピットよっ。ゲン、捕まえてっ」
「これが…スーピット…?」
「ちょっと、なにほうけて「かわいい~!!」の…って、確かにかわいいけど」
「なにこれ!?なにこのかわいいのっ!?持ち帰りたい…いや、持ち帰る!!」
「ちょっ、なに言って」
「まずは「我が求めに応じ、応えよ息吹…「サーチ」」んで次に…「見えて定めよ…「ターゲット」」そして最後に「重さを無くし、枷を外せ…「フリー」」」
「ちょ、なにやって…」
「これで捕獲完了っ。ほら…捕まえたよ、エリカ」
「いや、ちょ、たしかに捕まえられたけど」
「はやく罠を仕掛けたところに戻ろうっ。こんなかわいい生き物を、罠になんてかけられないよっ!」
こうしてはいられない。
はやく行かなければ。
「へ?え?ちょ、ちょっと」
俺はエリカの手を引っ張り、罠の場所に向けて走り出した。
今回主人公のテンションが高いです。
書いている自分のテンションが高かったためだと思われます




