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第四十一話

遅くなりました

「ゲン、起きて。狩りに行くわよ」


「んぅ?…エリカ?今何時?」


「朝の3時よ。…スーピットは朝が一番活発に活動するの。はやめに行かないと、見つからなくなるわ」


「うーんぅ、わかったよ。頑張って起きる…んぅ」


俺はなんとか上半身を起こし、目を開ける。


「おはよう…ございます?エリカ」


「おはよう。はやくきがえ…は無いんだったわね。そのままでいいから、顔を洗いなさい」


「わかった…洗ってくるよ…」


俺は立ち上がってのびをした後、ドアをあけてキッチンに向かう。


「水を出して…っと」


まだ眠いために挙動不審だが、しっかりと手で水をすくって顔を洗う。


「ついでに口をすすぐか…」


顔を洗ったことで、少しだけさえた頭をふり、もう一度水を手ですくって口をすすぐ。


「頭はさえたかしら?…朝食は森の中で食べるから、このカバンにパンだけいれて持ちなさい。すぐに出るわよっ」


「わかった」


俺は、こっちの世界に来たときに着ていたロングコートを羽織り、エリカから受け取ったカバンに丸パンを2ついれて肩からさげる。


「準備できたよっ。行こうか?」


そう言って俺は、玄関のドアを開ける。


「うわっ、寒い…」


「これくらい、この時期は普通よっ。寒さで完全に目覚めたでしょ?ちょうどいいじゃないっ」


「うん?…まぁ、たしかにそうだね。目は覚めたよ」


俺は寒さに身震いしながら、手に手袋をする。

この手袋は、もともとポッケに入れてあったもので、向こうの世界(地球)で愛用していたものである。


「じゃあ行くわよ?…今日は肉体強化魔法を使わないで、歩いて向かうから…しっかりとついてきてよ?」


そう言ってエリカが歩き出す。


「わかった」


俺は頷いて、エリカに続いて歩き出した。

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