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第四十話

「あがったぜぇ」


俺は脱衣所で服を着てから、エリカのもとへと向かう。

エリカは椅子に座っており、恰好はまだバスタオル一枚だった。


「どうだった?お湯はちゃんと出せた?」


「まぁな。ちゃんと「簡単に」お湯ができたぜ」


「そ、そう。それはよかったじゃない」


「おうっ、水から沸かしたぜ」


「水からっ!?…それにしては、随分とはやかったじゃないっ。…どんな手を使ったの?」


「ひ・み・つ・だ。まぁ、明日からも風呂は俺が沸かしてやるからさ」


「きになる…けど、まぁいいわ。…それよりも、冷蔵庫の中にある瓶ミルクを一本飲んでいいわよ。冷たいものがほしいでしょ?」


「まじか?それは嬉しいぜっ」


「感謝しなさい、私の瓶ミルクが飲めるなんて。…めったに飲ませることがないんだからねっ」


「そうなのか?」


「そうよっ!ってそれより、明日はスーピット捕獲しに行くんだからっ!今日は早く寝るわよっ」


「そうか?…そうだな。…んじゃ昨日と同じく、俺は隣の書斎のソファで寝かせてもらうよ………ってまだ飯食ってないしっ」


「?…朝とお昼に食べたじゃない」


「晩飯だよ晩飯っ。昨日は一緒に食べたじゃん…」


「昨日も晩御飯なんて食べてないわよ?昨日のあれは、遅いお昼御飯だもの…」


「そうなの!?…晩御飯がないのか、それはビックリだぜ…」


「地球ってところは、よっぽど豊かだったのねぇ。…私たちの世界では、朝と昼の二食が基本よ?」


「マジか…異世界トリップ(こういう展開)の時に行く世界ってのは、時代が中世なのが普通なんだが…この世界はそれ以前なのか…?」


「正確には…一度栄華を極めて、滅びたらしいわ。…人族(ひとぞく)が国をつくらないのは、過去の戒めがあるからなのよ…」


「そうだったのか」


「まぁ…そんなことは、今はあまり関係ないけどね…」


「それもそうだな。…んじゃあらためて、俺は寝るぜ。…おやすみ」


「えぇ、おやすみなさい」


「んじゃまた明日な…」


俺はドアをあけて、昨日と同じようにソファに横になった。

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