表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/68

第一話

「ここはどこだろう?」


少年が目を覚ます。


「俺は富士の樹海で死んだはずだ。なのに何故、まだ樹海で生きているのだろう?」


確かに少年は死んだはずだ。

首吊り自殺により、安らかな気持ちで意識が落ちたのを覚えている。


「ん?これは何だ?」


少年は自らの上着のポケットに、ラノベサイズの本を見付ける。

そこには「可能性目録」と書いてあり、作者の欄に神様と書いてあった。


「作者が神様って、どこのラノベだよ………」


怪訝に思うも、それ以外に現状を確認できそうな物がない状況なので仕方なく読んでみる少年。

その内容をまとめると、以下のようになる。


①少年が死ぬ事によって、地球で魔法が使われる可能性が消えてしまい、それにより救われるはずだった命がたくさんあること。


②ゆえに罰として、異世界にて贖罪のために、可能性目録に書かれている可能性を、実現しなければならないこと。


③可能性目録は、人と出会う度に更新され、自分の力と命がふえること。


④可能性目録に示される可能性を実現しなかった場合、その可能性に関係する者達が、不幸になること。


⑤可能性目録は、自由に出したり消したりできること。


以上である。


「俺が死んだせいで、地球で魔法が使えなくなったって、本当かよ?確かに俺は、他人とは違う力があったけど、あれが魔法だったのか?」


そう、少年の特殊性とは偏にその力であった。

その影響か、日本人でありながら少年の髪の色は白であり、瞳の色は青だった。


「この力と命がふえるってのは、どういう事だろう?」


瞬間、少年の体を熱い何かが駆け巡る。


「うぁ、何だこれ?………これが力と命なのか?」


そう。少年の予想通り、その熱い何かこそが少年が消した地球の可能性であり、その力と命と重みであった。

「く…、あぁ………、あ……………」


そのまま少年は意識をなくした。





◇◇◇◇◇◇◇◇◇




私は狩りの帰りだった。突然あらわれたその人の気配に、私は驚き確認しに行った。


「たしか、こっちのほ」


瞬間、その人の気配が膨れ上がる。

その濃さはSランクの魔獣並みで、人間が持てる最高レベルと同等であった。


「なんだというの、いったい………」


私は、気配に向かって走り出した。


「もう少し………っと、到着。えっ??」


その場に居たのは、まだ十代であろう少年だった。


「とりあえず、私の家に運びましょう。ここは危ないし。」


私は、その少年を背負って家へと向かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ