『贈り物』
一話一話が短いのは、私の環境のせいです。
今回は完全な説明です。お話ではありません。
5:『贈り物』
『贈り物』・・・
『精霊の祝福』と『神の加護』をあわせての呼称らしい。
『精霊の祝福』は、その生き物の『属性』を決定する『贈り物』。
そして、生涯で一度だけしか得られない、一番最初の『贈り物』だ。
『精霊の祝福』は『特殊な能力』を決定付ける。
信じられない事に『魔法』も、この『特殊な能力』にカテゴリされる。
『属性』が決まったら、どれほど努力しても別の『属性』の『能力』は使えない。
同じ『属性』内でも、強弱は存在する。より高位の『精霊』に受けた『祝福』は強い『属性』となる。
その強弱が、そのまま『特殊な能力』の強弱に関係するのだろう。
とにかく、『精霊の祝福』は全ての生物に与えられる一つだけの『贈り物』である。
『神の加護』は、『精霊の祝福』とは少し違う。
『神の加護』は、『神の存在を理解できる生物』に与えられる。
人間のように、知性のある程度ある存在ならば与えられるが、『神の存在を知性で理解できない』存在・・・一般的に動物や植物・虫などに分類される生物には『神の加護』は与えられない。
もちろん、高い知性を持つ動物は『神の加護』を得ることができる。
空想の存在で言えば『知性のあるドラゴン』や『狡賢い悪魔』などが、それにあたるだろう。
『神の加護』なのに『狡賢い悪魔』・・・というのも、俺からすると不思議な話だ。
『神』とやらは、その辺り『とても平等』らしい。
『神の加護』は、その生物の『能力』を左右する。
『力が強くなる加護』『体が丈夫になる加護』『頭が良くなる加護』・・・
分類は非常に多い。どんな種類があるのかは・・・よくわかっていない。
得る方法は・・・性格には不明となっている。単純に時間が経てば得ることが出来たり、何かの経験で得ることもあるようだ。ある日突然、『加護』を得ていたということもあるのだろう。
自分がどのような『加護』を得たのか・・・知る方法は簡単だ。
目を閉じ、心に『贈り物』を浮かべれば・・・便利なことに『贈り物』の名前が浮かんでくる。
どういった『加護』なのかはわからないが、名前さえわかれば『憑いた精霊』が知っているので確認すればいい。
『精霊の祝福』と違い『神の加護』は、複数得る生物もあるらしい。
また、『神の加護』は有限で早いもの勝ちという・・・なかなかに現実的なご利益のようだ。