表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
帝国魔獣災害戦記  作者: 夕餉
魔獣災害
3/50

発令

グラディアの進行による壊滅的な被害を受けた帝国は、最優先で災害復興に取り組んだ。


崩れ落ちた都市、焼け落ちた大地——復興には、5年もの歳月を要した。


そして、復興が一段落したその年、帝国政府は**「決戦機動兵器・機械人形計画」**を正式に発令する。


「10年後の災厄を繰り返さないために——我々は、備えねばならない。」


帝国皇帝の宣言とともに、帝国軍・技術班・魔導工学師たちが結集し、かつてない巨大兵器の開発に乗り出した。



機械人形の基本設計には、1年の歳月が費やされた。


前例のない規模の機動兵器を作るため、技術者たちは帝国の英知を結集することとなる。


「全高は最低でも30メートル。」


「グラディアと対等に戦うなら、それ以上の巨体が必要だ。」


「歩行機構は? そんな巨体が本当に動くのか?」


「通常の魔導機構では出力が足りない。」


「ならば、魔核動力を用いるしかない。」


しかし、魔核を使った動力機関は前例がなく、軍内部でも「本当に実用化できるのか?」という疑問の声が相次いだ。


それでも、技術者たちは試行錯誤を重ね、1年かけて機体の骨格・装甲・駆動機構の理論設計を完成させた。


だが、この時点でまだ「動かせる見込み」はなかった。


動力源がない——圧倒的な出力不足に直面したのだ。


「動力問題に直面」


設計が完了しても、機体を動かすためのエネルギーがなければ意味がない。


「魔物の核では出力が足りない。」


「ならば、複数の核を使う案は?」


「魔核同士が共振を起こし、暴走する危険がある。」


通常の魔導機関では、機体の全重量を支え、武装を稼働させるだけのエネルギーを供給できない。


このままでは、機械人形計画は頓挫する。


「……だが、希望はある。」


その時、帝国南部のダンジョンで、過去最大規模の魔核が発見された。


もし、それが機械人形に適応できるのなら——


この計画は前進する。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ