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ゴブリンたちの家づくり

翌日、ガビンが仲間を連れて小屋を訪ねてきたて


「我ら六名はタケシ殿のお側で世話役になろうと参上しました」


と、こともなげに言い放った


「いやいや家臣はいらないって言っただろ?それにこんな何もないところに来られても寝る場所もないし」


「我らは、どこでも寝れます、村でもそうでしたし、家臣としてではなくタケシ殿のお役に立つために使っていただければと思っています」

どうやらゴブリンたちはどこでも寝れるらしい、しかしどうしたものか・・・


「良いではないか、こやつたちが役に立ちたいと言っているのだから、そばに控えさせれば」

サーシャはどうしても家臣を俺に付けたいらしいな


「いやしかしだな・・・・まぁわかった、命令はしないが、お願いすることがあるかもしれないしな?」


『『『『『よろしくお願いします!!!』』』』』

ザッ!!!とゴブリンたちが俺の前に跪く


(やっぱ家臣のつもりだよなこれは・・・・)


タケシはどうしようと内心で冷や汗をかくのであった


「自分たちの村の事は大丈夫なのか?」

と俺はガビンに尋ねた


「はい、長老と話し合った末、我らツガイで伺いましたので、こちらでの繁殖は問題ありませんし、戦士も狩人も他におりますし」


ん?こいつら男女で来てると思ったら夫婦だったのか、しかもここで繁殖までするつもりか?


「いやいや、ちょっと待てよ?お前ら一生ここに住むつもりなのか?」


「もちろんです、タケシ殿に受けた恩は一生では返せないと申しましたので」


(あれは比喩ではなかったらしい、しかし繁殖ってそう言う事だよな?やることやるって事なんだろう・・・・これはまずい汗)


「前言撤回!!!! いますぐに自分たちの家を建てるために木を切り出してこい!!!」

即前言を撤回した俺は、ゴブリンたちに命令を下したのである


(こんな何もないところで、しかも地面でも寝ることができるらしいし、その辺で始められても困るのだ・・・・)



『『『『ハハッ!!!』』』』

と跪いてから森に入って行ったゴブリンたちであったが、しばらくしても木が倒れる音がしない


相当の時間が経過した後、ガビンたちが申し訳なさそうに帰ってきた


「申し訳ありませんタケシ殿、お役に立ちたいと言った側から命令が実行できません、いくら蹴ろうが体当たりしようが、剣で斬りつけようが此処の樹木は我らには刃が立ちませんでした・・・」


そうだった忘れていた・・・・俺は風チェンソーで切り倒していたし、ガビンたちには道具も用意していない、しかも樹木に刃が立たない事は、女神像が荒れ放題だった理由の時に聞いている・・・・道具が無い事も知っていた、これは完全な命令者のミスだった・・・・やはり俺にはリーダーは向いていない・・・前世からそうだったリーダー的な事が苦手で人を引っ張る事が出来なかった、なので家臣のくだりの時、心底反対したのだ


「すまん、これは完全な俺の命令ミスだった・・・樹木に刃が立たない事も道具のことも本当にすまない・・・」

俺は素直に非を認め、ガビンたちに頭を下げる


「いや、そんな事はありません、我らの力不足が原因です」

ガビンは心底申し訳なさそうにしているがこれは俺に非がある


「すまなかった、やはり命令なんてするものではないな・・・こんな奴の家臣なんてしたく無いだろ?いつでもやめてくれて構わないからな?」


「そんな事言わないでいただきたい、前にも言いましたが、あなたは本当に人間らしくない、すぐに自分の非を認められる、しかしそんなタケシ殿だから我らはついていきたいと思えるのです」

全員でコクコクと頷く、タケシは情けないような、嬉しいようななんとも言えない気持ちになったのであった


その日の晩は、ガビンたちの歓迎会という事にして、昨日とれたブラックベアの燻製肉に香草をまぶした物と、ガロイモを茹でて塩を振ったものを振る舞った、ガビンたちはそんな簡単な料理でも目を輝かして喜んだ、なんでも、香草はおろかその他の調味料など皆無らしい



「こんな美味い肉は初めてです!!!しかしあの毒入りの塊がこんなに美味いとは!」

全員で一心不乱に肉とガロイモを口に運んでいた


「喜んでくれて嬉しいよが、ガロイモが毒入りなのを知っていてよく普通に食ったな?」

ガビンたちは疑いもせずに口に運んだ


「はい、この植物は村では毒に注意するように呼びかかている植物でもありますが、タケシ殿が出されたものを疑うことなどありはしません、しかし本当にこんなに美味いとは」

こいつら俺を信じすぎてはいないだろうか、俺も失敗はするし、まぁ信じてくれることは嬉しいことだ


「こんな料理ならいつでも食わしてやるからな?それに他に要望があれば遠慮なく言ってくれ」


「それであれば一つよろしいですか?」

とガビンが改まって言ってきた


「なんだ?」


「我らに役割をそれぞれお与えくださいませんか?」


「決まった役割か・・・・わかった考えておく」

どうもゴブリンは役割があると動きやすいらしい、ガビンたちだけの時も、狩猟やモノづくり料理など役割があったようだ


「よろしくお願いします」

ゴブリンたちは、座ったまま頭を下げた


翌日


朝起きて小屋を出ると、もうガビンたちが起きて控えていた


「おはよう・・・」

俺は眠気を抑え込みつつ挨拶した


『『『おはようございます』』』

六人揃っての挨拶であった、なんかどうもこうゆうノリは慣れないな・・・


「今日はどうされますか?」

とガビンが尋ねてくるので


「今日は、とりあえずガビンたちの家の準備をする、まず木を俺が切って角材にするのでそれを運んで干してくれ、乾いたら家を作ろう」

そう、昨日の失敗は今日早速挽回するのだ


「我々は急ぐ必要はないのですが?」

ガビンはまだ家はそんなに急がないというが、俺が急ぐんだよ・・・・


「いや、最優先事項だ!」

とキッパリと言ってやった


「わかりました、ではお願いします」


俺は、朝のお祈りを済ませ、朝食の準備をしようと竈門のに向かうと、ガビンたちの妻が三人待っていた


「タケシ殿、お手伝いさせてください、ついでに料理の仕方を教えてもらいたいです」

ガビンの妻、名をリーナと言うらしい、が料理をしたいと妻たちの代表として言ってきた


「そうか、わかったすぐに出来なくても一緒に作っていればそのうち覚えるよ」


「わかりました、ありがとうございます」

しかし、本当にここのゴブリンは人間くさいよな、体型も肌が緑なのとエルフのように耳が尖っているだけあとは人間とほぼ一緒のサイズだ


朝食にガロイモとブラックベアの燻製を入れた塩茹でスープを作った、俺のナイフを使い皮を剥くリーナは今までこんなに細かいナイフ作業をしたことが無いと戸惑いながらそれでも器用に教えたナイフの使い方を守り皮を向いていた、元々細かい作業が得意なのだろう、今度竹細工も教えてあげようかな


朝食が皆終わったところで、サーシャが起きてきた


「我も食べるぞ!」

まだ寝ぼけ眼のくせに朝食を要求してきた


「はいはい、とってあるよ、食ったら仕事に行くぞ?」


「ん?仕事とは何をするのじゃ?」


「ガビンたちの家を作るために木を切り倒すんだよ」


「ん、わかった、木を切り倒すのは構わんが、この島に4柱ほど、その大木があるから、それは切るなよ?要石の代わりにこの島を支えているのじゃ」

あの女神像をわしゃわしゃにしていた大木は、ただの巨木では無いと思っていたけど要石の代わりだったとは、確かに直径が10メートルぐらいありそうな巨木だ


「わかった、それ以外の木は大丈夫なんだな?」


「それ以外の木はいくら切っても大丈夫じゃ、生えてくる時はみるみる生える」

そう言ってサーシャは準備を終えた


「よし、出発するぞ?」

俺は、みんなに声を掛けて歩き出した、近くにあった木は結構まばらに切り倒してあったので少し離れたところから木を伐採し始める、今後ここも整備するつもりで、大小関係なく切り倒してあたり一帯を切り開いていく


「切り倒した木を角材にしていくから、皆して日当たりの良い場所に一塊にしていってくれ」

皆に声をかけ皆も了承の返事をしてくる


昼近くまでその作業をするとなかなかに開けた土地が出現する、数日前に発見した畑?のような場所もだ、これで畑に整備すれば、農作業もできそうだ ついでに足を伸ばして竹藪から竹も伐採してきてガビンたちに運ぶのを手伝ってもらう


「皆のおかげで今後に必要な材料が集まって助かる、ありがとう」

と皆を労うとガビンが


「タケシ殿が礼をする必要はありません、我らのことは好きに使ってください、それが我らの喜びなのですから」

と皆嬉しそうに頷いている


「わかった、もう遠慮はしないぞ?」

と俺は少し照れながら言うのであった


「午後からはどうしますか?」

ガビンが尋ねるので


「後日にしようと思っていたが、午後からはこの竹を使って竹細工をしようと思う、リーナたちにも作業を教えようと思う、なのでガビンたちは自由に探索でもしてきてくれ、何も収穫がなくてもいいから夕方には戻れよ?サーシャもだ」

俺は、今後のことも考えリーナたち女性陣には内職で竹細工をしてもらおうと考えたのだ


『『『わかりました』』』

とゴブリン勢は揃って返事をした、リーナたち女性陣もワクワクしている様子だ、


午後からの作業で、リーナたちはその器用さを存分に発揮してくれた、ゴブリンたちは教えればすぐに要領を覚え上達が早い、もともと器用な種族なのだろう、作り方が思いつかないだけで作り方さえ分かればすぐに作り出すことが可能なようだ、リーナたちには竹籠や竹罠などを作れるだけ作って見せた、そうこうしているうちに日も傾いてきたので、夕食の準備をリーナたちと始める、今日の夕食はまたしてもガロイモの登場だ、ガロイモを蒸して潰して、なんちゃってポテトサラダを作る、もちろんリーナたちも一緒だ、ポテトサラダが出来上がった頃、サーシャと共にガビンたちが帰ってきた、獣人族の男女と共に・・・・


「おう、今戻ったぞー!」

とサーシャが元気よく手を降っている、その横には獣人のコラルド含め計八人の獣人がこちらに向かってきていた


「この者どももここで働きたいそうじゃ」

サーシャは嬉しそうに宣言した、俺の家づくりはまだまだ続きそうだ

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― 新着の感想 ―
うわぁ、更新通知が来なかったので読むのを忘れてました!(滝汗) これから追いかけて行きます〜!
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