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暗雲立ち込めている…

作者: 鰯田鰹節





この春から、また新しいチームを組み、仕事をしている。4月から、だ。

なのに、早くも先週ぶっ倒れた。


ー診断名「過労」。


え、ホント? と自分でもびっくりした。




私がやっていたことは…残業、持ち帰り仕事、休日に家で仕事、早朝出勤。

あと、タクシー通勤で、タクシーの中で仕事。

…確かにたくさん仕事していたかもしれない。


なんでそんな事になったかというと、新しいチームのメインが仕事が遅く、その仕事を被ったからだ。

遅いだけじゃなく、質も悪かった。


他の担当者からも、「この進度とこのレベルでは無理だ。」と話が上がってきた。

メインがやるはずだった仕事を、私とサブで分けてやることになった。


「これ、私が代わりにやるしかないんだ。」

と判断せざるを得なかった時…。あの時は、本当にぞっとした。

仕事量としては、3週間はかかるものだった。

それを1週間、いや、原案あげるのに実質5日ほどでやらなくてはならなかった。


もちろん、その仕事だけではなくて、同時並行で他の仕事もしている。

「死ぬ…。」

と思った。ホントに。


いつまで経っても原案が上がってこないので、嫌な予感はしていた。

メインには何度も声掛けしたが、

「出来る。」

「まあもうほぼ完成してる。」

の一点張りだった。


4月の初めから嫌な予感がしていたので、メインの去年の仕事ぶりを周りに聞いて確かめた。

ーメインはとにかく仕事が遅いらしい。

ー質が低い物を出してくるらしい…。

というのは覚悟できていた…はずなのに、実物を見たら、『恐怖』が襲ってきた。


「これ、全部やり直さないとだ…。」

という、すごい『恐怖』だった。


また、1段階目は私とサブでやり直したが、2段階目はなんと、メインは手をつけることすらしていなかった。

ゼロから、私とサブでやることになった。


やりきるためには、身を削る必要があった。

やりきってから、病院に行った。

検査結果が座って待っていられないくらい、院内で体調不良だったのは覚えている。

でも、検査を受けた後の記憶は無い…。気がついたら、処置室で寝かせてもらっていた…。


そして、診断名『過労』。


そんなわけで、年度始めから、私は仕事は上手くいっていない。




メインのことは、恨んでいない。

仕事のやり方をちゃんと教わってこなかった人だと思う。

チームのリーダーになった時、何をやるべきかや、優先順位の付け方など、全然知らないみたいだ。

20代前半のようだ。ガッツと体力はあるが、容量は無い。要領もよくない…。


これから最低でも1年間、一緒に仕事をするのだから、気持ち良くやりたい。


せめて、「時間の感覚」だけでも伝えたい…。


ーこのスピードで締切に間に合うか?

ー他の担当者が確認する時間も充分に確保できるのか?

ー残業しないと間に合わないって、持ってる能力とかける時間の見通しが甘くないか?

ー残業するのが当たり前、はやめてほしい。


…たくさん出てきちゃったけど、「時間の感覚」を、なんとかして伝えたい…。


でも、現時点で、

「あ、色々やってもらってありがとうございまーす!」

って感じなので、話が通じない不安がある。

「あ、体調不良ですか?OKでーす!」

って感じなので、ダメかも…。

なんで私が体調不良になったかは、全然わかってない。


ちなみに、サブはめっちゃ仕事が出来て、人としての感覚がまともだ。

「負担をかけて、申し訳ないです。ありがとうございます。」

と、毎日のように言ってくれる。


サブは去年もメインと同じチームで、今回より上の地獄を見続けていたらしい。実力者だ。

解散したり、見捨てたりしないところが、偉い。

精神的に強く、優しく素直で正直な人だ。


この出来るサブと協力して、なんとかメインに伝えていきたいが…。

どうしたらいいんだろう…。


話し合え…る?

話し合いが成立するの?


暗雲立ちこめている。







昨日、3段階目の仕事まで終わらせました…

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― 新着の感想 ―
[一言]  不安がある時は やっておいたほうがよいという自分からの警告だと思います  メインの方を信じられる気持ちが鰯田鰹節様にお有りならそれも自分からの気づきの言葉だと思います  コミュニケー…
[一言] 鰯田鰹節様 いつもしみじみ拝読しております<(_ _)>(*^-^*) たいへんでしたね…(-_-;) ただ、 気になるのは 鰯田様の会社様は その状況を 把握されていらっしゃるので…
[良い点] 無理したら駄目です。 仕事が回ってしまったら、会社は内情関係なく大丈夫だと判断してしまいます。 無自覚タイプは教育でどうにかなるものではありませんし、それは作者さまの仕事ではありません。 …
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