第二章19 魔法学校へ入学 1
俺達は魔法学校入学まで、各々準備をしてきた。
そしてとうとう今日は入学式の日。
魔法学校は、人族の同盟している4つの国が出資して運営されている。
シャンポール王国、ボーヌ王国、マルサネ王国、ジョルジュ王国
学校は同盟主であるシャンポール王国領内に作られた、王都に隣接する形で。
そして、学校の前には各国の学生寮が併設されている。
シャンポール王国の学生は寮に住むか王都から通うか選ぶことが出来る。
学生たちは、買い物などをシャンポール王都街で買う事になり。
この時期王都は、新生活の為に生活用品を買い求める学生で大変にぎわう。
今年、学校の目玉は、まだ同盟に至っていない2国。
ロマネ帝国から帝国皇子が戦士学校の3年に体験入学され、モンラッシュ共和国の大統領のご令嬢が魔法学校2年に体験入学されるらしい。
そんな最上級の身分の方々が通う学校に、最も有名な校則がある。
魔法学校、戦士学校の中では身分の上下は無しの治外法権になっている。
貴族は貴族の権威を学内で振るってはいけないのである。
そして学校で一番権力を持っているのは先生だ。
それでも、ある意味学校は社交と出会いの場でもある。
学校の中で、階級の上の者に取り入ろうとするのは必然だ。
そして学校内は、基本制服だ。 貴族から平民まで全階級が集まるからだ。
携帯する武器や杖は、通学時は自由だが、学校の入り口で武器は預けさせられ、教室には持ち込めない。
俺は学校には、神珠の杖を持って行くことにする。
愛刀の鬼丸国綱は魔法学校では目立つので家でお留守番だ。
そして問題なのは精霊だ、学校で精霊の珠を飛ばしているのはまずい。
しかし、ウンディーネから常に訓練のため解除は論外とされている。
ちなみに精霊の珠とは、前までは水球と火球だったのだが、球にもっとマナの力を凝縮すると【精霊珠】というものになる、要は実体化したウンディーネとイフリートを丸くしただけだ。
常に12+1(ウンディーネの実体)の実態精霊を維持していることになる。
ウンディーネは、小さく凝縮して、胸ポケットの中へ入れておくことにした。
あとの精霊珠だが、10個はさらに圧縮して小さくする………
ウンディーネから、マナを少なくするなと怒られる。
今まで以上のマナを注ぎ込みビー玉程の大きさまで圧縮する。
マナの質量密度が半端ない事になっている、これを維持するのはかなり疲れる。
これをポケットに入れて隠しておく。
そして問題は残りの2個の珠。
ウンディーネから鏡のように周りの風景を映し出し、迷彩の珠を作り出せと言われたのだ。
しかも、他の10個と同じ大きさまで圧縮してだ。
その2個の珠を『頭上3~5メートルあたりで常に常駐させろ』……だそうだ。
突発の時の防御で、どうしても2つほどは周りに待機させたいとの事だった。
同じことを12個の珠に行うのはやりやすい。
しかし、2個にはプラス迷彩を行い、違う場所に飛ばすとなると……
12個全部を迷彩にしたほうがまだやりやすい。
同時に2つの作業を並行して行い、それを維持する、これはかなり難しい。
訓練の次のステップだと、ウンディーネから言われた。
「頑張ります!」
しかしこれで俺は、悪目立ちしない普通の学生に見えるはずだ。
だが、ちょっと考える………
⦅あれ? これ…… 胸ポケットに女の子の人形入れて、腰のポケットにビー玉ゴロゴロ入れている、痛い子に見られないか!?⦆
ダメだ! 気にしたら負けだ……
今日は、少し早めに4人そろって屋敷を出る。
4人とも制服姿だ。
事前に袖を通した制服だが、やはり今日から学校となると気分も上がる。
一応、貴族という事で…… むず痒いが馬車に乗って出発だ!
貴族街を同じように学生を乗せた馬車が何台も出発する。
俺たち4人は、どんどん気分が上がっていく。
「とうとうこの日が来たな! 上がるな!」
「ああ、今までマディラたち3人以外は、大人と訓練ばかりで同学年周りに居なかったからね」
馬車で移動すれば、学校までは20分ほどで着く
魔法学校、そこはもうお城と同じような壮大な建物だ。
王都に来て、初めて見に来たときは田舎育ちの俺たち4人は、呆然と学校を見上げ、しばらく感嘆で動けなかった程だ。
今まで、外からしか見られなかったこの学校に、今日からは入ることが出来る。
感無量である!
学校専用の馬車置き場に行き、管理人に馬車を頼む、
俺たちは、我慢できない子供のようにはしゃぎ、駆け出し、門の前に来る。
4人横に1列に並んで、学校を見上げる。
「よし! 行こう!」
俺たちは気合を入れて学校に入っていった。
門をくぐると、校舎までの中庭には新入生がたくさん来ている。
校舎前で入学生の確認が行われている。
俺たちも列に並び、受付をする。
「ディケム・ソーテルヌ伯爵ですね。 魔法学校への入学おめでとうございます。 充実した学校生活が送れますように」
そう言われ、教材などを渡された。
そして、校庭に貼りだされているクラス分け表に自分がどの教室なのかを確認しに行く。
魔法学校は、魔法の専門校だ
おおまかな魔法能力によってクラス分けされる。
黒魔法と白魔法は人数が多いので各2クラスずつ。
青魔法は1クラス。
そして、その他の人が1クラス……
4人とも魔法の能力が違うので同じクラスにはなれない。
白魔法のクラスは2クラスあるが、
ララは偶然、マディラ、ポート、トウニーと同じクラスになれたようだ。
俺は……
わかっていたけど能力が分けにくい その他のクラスF組だ。
「F組って、寄せ集めって感じがするな……」
「ちょっと! ディック! 大丈夫よディケムならどこ行ったって………ね!」
ララが慰めてくれる………
「よし! 気を取り直して、みんな各自この学校で学ぶのは当たり前だけど、信頼できる友人、仲間を作ることが1番のミッションだ! それでは行こう!」
「「「お~う!」」」




