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第77章 船旅

 セリア達は船に乗ってラテアナ大陸を目指していた。


「今日で3日目かぁ」


 セリアは果てしなく続く夜の海を窓から眺めながら呟いた。


 リンドラ王家用の船に乗っていたセリア達は夜になると休憩所に集まっていた。


「今どの辺なのかしら?」


 マイナは手に持っていたお茶を飲んでふぅ〜と息をついた。


「分からないわ……船長さんも大陸は渡ったことが無いって言ってたから」


 サラは皆んなのコップにお茶を注ぎながら答えた。


「まあ今はゆっくり休んでおくんだな、あっちに着いたら忙しくなるぞ」


 ユギルはそう言って地図をテーブルに広げた。


「これがラテアナ大陸の地図?」


 セリアは地図を覗き込んだ。


「ああ、リンドラ王国から借りてきた」


 セリアはエレナが何処にいるのか本当にいるのか不安になるほど地図で見るラテアナ大陸は広かった。


 次第に表情が暗くなるセリアにサラは微笑んで話しかけた。


「セリア、エレナってルヴォス大陸ではもう知らない人がいないって言うくらい有名でしょ?」


「まあ確かにそうね」


 マイナが答えるとサラは話を続ける。


「だからラテアナ大陸にもしもエレナがいたらきっとすぐに有名になってて意外とすぐ見つかるんじゃないかしら?」


「あいつは自分から面倒ごとにも人を助ける為なら絶対に首を突っ込むからな」


「そうだね、私をいっぱい助けてくれた……」


 セリアは両親を救ってくれた時や魔物から救ってくれた事を思い出して感傷に浸っていた。


「あなただけじゃないわ、ここにいる皆んながそうやってエレナに救って貰った……だからきっとあっちでもそうやって元気にやっているわ」


 セリアはサラに励まされて元気が湧いてくる。


「うん、ありがとうサラさん」



 ユギルは地図の西の辺りに指を置いた。


「ここを見ろ」


 皆がその場所を見ると地名が書かれていた。


「コーデリーの港町……ここにこの船は着く予定だ」


「そこから東に行くと大きな街があるわね、グランタルって所」


 マイナは目を右に動かして街を見つけた。


「東北に遠いがザザーラン王国がある」


「どっちに行く?」


 セリアは皆を見るがそれを皆が考えている途中の様で誰からも返事はなかった。


「とりあえず港町に着いたら情報収集をしてまた決めましょう」


 サラの言葉に皆頷いてその場は解散した。


 次の日、朝起きたセリアは窓のカーテンを開けると眩しい光が照らし目を閉じて慣らす。


 目が光に慣れると支度を始めた。


 グラン! グラン!


「キャ‼︎」


 突如船が大きく揺れ始めセリアは近くの壁にあった柱にしがみついた。


「皆んなに合流しなきゃ!」


 慌てて部屋を出ると甲板に向かって走る。


 途中で乗組員が慌てて走りすれ違うと何やら表情に焦りが見えた。


 ガチャ!


 甲板に出る扉を勢いよく開けるとサラとユギルがすでにいて話をしていた。セリアはふたりに駆け寄り声を掛ける。


「何があったの⁉︎」


「魔物よ」


「かなりデカい奴だ」


 サラ達の視線の先には渦が巻き起こっている箇所がありセリアはそれを見ていると。


 ザバーン‼︎ バシャーン‼︎


 大きな蛇の様な魔物が空に向かってジャンプすると波が発生し船はまたグラグラと揺れ始めた。


「どうするの?」


 セリアは揺れる船に転ばない様にバランスをとりながらサラに聞くとサラはユギルに支えられてうーんと考えていた。


「こちらには術をかけているから近寄れないはずだけど間接的に攻撃は出来るわ」


「さっきから見ているがこの船の周りを回っているようにして付いて来ているな」


「じゃあ倒しましょ」


 後ろにいつのまにかマイナがいてロッドを出した。


「そうね、こっちに興味があるみたいだけどしつこいのは嫌いだわ」


 サラもロッドを出した。


 セリアもそれを見て弓を取り出した。


 周りには船員達が集まって魔物を見ている。


「あれが海にいる魔物か……」


「あんなのがいたら船で大陸を渡ろうなんて思わないな」


「ああ、だけど俺達には聖女様のパーティがいるからな」


「何か倒そうって話しているのが聞こえたけど」


「本当かよ! 見学しようぜ!」


 船員達は甲板の先端に移動しているいるセリア達を見守っていた。


「じゃあ私があいつを海から炙り出すからセリアとマイナはそこを攻撃して?」


「はい!」


「分かったわ」


 セリアとマイナはマナを溜め始めた。


「じゃあ行くよ!」


 サラは手を上に上げると手からマナが発射されて魔物がいる渦に入っていった。


 ドォーン‼︎


 キシャーー‼︎


 海の中で爆発が起こり魔物は空に大きく跳ね上がって声を上げた。


 ゴォォーー‼︎


 ヒュ! ヒュ! ヒュン‼︎


 マイナの放つ業火とセリアが放った光の矢は魔物を的確に捉えた。


 ギャーーー‼︎


 魔物は叫び声を上げた。


 黒焦げになり矢で貫通した穴を体に幾つも開けて絶命し海に落ちて行く。


 バシャーン‼︎


 それを見ていた船員達は歓声を上げた。


「凄え‼︎」


「あのでっかい魔物が一瞬で‼︎」


 セリア達はハイタッチすると船員の歓声を浴びながら船に戻って行った。




 それからセリア達がラテアナ大陸の港町に着いたのは3日後の事だった。








挿絵(By みてみん)



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