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第94章 希望の彼方へ

 エレナの帰還は大陸中に広まっていった。


 ポーラトールの街でもエレナの帰還が知らされるとリンドラ王国と同様お祭り騒ぎになるほどエレナの無事を喜んだ。


 孤児院でもその情報は入ってきており皆エレナ達の帰りを待っていた。


「お姉ちゃんいつ帰って来るのかな?」


「そうね今頃はお城にいるんじゃないかしら」


 メアとシェリーはお昼ご飯を作りながらそう話していると玄関の呼び出し音が鳴った。


「あれ? 誰かな?」


「午後の教師が来たんじゃないかしら」


「今日は誰だっけ?」


 そう話しながらメアは玄関に向かい扉を開けた。


『ただいま』


「あ……」


 メアは声が出なかった。


 目の前にはエレナが微笑んで立っていた。


 メアは出てくる涙を必死に抑えながらゆっくりとエレナに近づくとうわぁーんと泣きながら飛びついていった。


 エレナはメアをしっかりと抱きしめると頭を優しく撫でた。


 メアの大きな泣き声を聞いたランスとシェリーにアステシアとユーリアが急いで玄関に集まるとエレナの姿を見て涙した。


「おかえりなさいエレナさん」


「エレナさん……」


「まったく心配かけやがって!」


「うぅ良かったですぅ」


『ただいま帰りました』


「あ‼︎ お姉ちゃんだ‼︎」


 ステラやユウ他の子供達も奥から次々と出てきてエレナの所に走って行く。


 エレナは喜びを爆発させた子供達にもみくちゃにされた後教会に行き神父やシスター達に無事を伝えた。




 落ち着いた後エレナ達は応接間に集まった。


『アルト、アリシナここが僕達の家だよ』


「エレナさん凄い家に住んでるんですね!」


「そうだな最初豪華なホテルかと思ったな」


『ふたりもここに住んでいいからね、部屋を用意するよ』


「ありがとうございます! エレナさんと同じ家に住めるなんて! 幸せです」


「すまないな」


『皆んなも聞いて欲しいんだけど暫くはここでゆっくり暮らそう。皆んなにそれぞれ自分のやりたい事を見つけて欲しいんだ』


「じゃあ私は弓とマナを訓練しながらアクセサリーを作る勉強でもしようかな」


(セリアは前にアクセサリーに興味があるって言ってたな)


「私もマナを訓練しながら服の勉強をしようかしら」


(マイナも服を作りたいって言ってた)


「私はマナを教える教師になろうかな」


(サラさんはこの世界のマナ使いの力を底上げして魔物に対抗できるようにしたいって力強く言ってた)


「俺は冒険者にでもなってこの大陸を探索でもするか」


(ユギルは冒険者に戻るんだ)


「俺も冒険者になって強くなりたい」


(アルトも同じ考えかぁユギルと一緒に行くのかな?)


「私はマナの勉強とこの大陸を周りたいです」


(アリシナは色々な所に行ってみたいと言ってた)


「エレナは?」


 セリアに言われてエレナは考えていた事を話した。


『えっとポーラトールとリンドラ王国にレストラン開こうかな、もちろん剣とマナの訓練もした上でね』


「いいじゃない! よく言ってたもんね」


「これは繁盛間違いないわね」




 エレナはその後孤児院を出て冒険者ギルドに向かった。


 道中では街の人に囲まれて感謝や無事を祝う言葉をかけられた。


 ギルド長室に通されたエレナはゼンに会う。


「よく来たな! 無事で良かったぞ!」


 ゼンはいつも通りの豪快な笑いでエレナを迎えた。


『聞きましたよ僕の為に情報を集めてくれたそうですね。ありがとうございます』


 エレナはゼンにお礼を言うとゼンは照れながら頷く。


「まあお前には色々世話になってるからな、気にするな」


 ゼンはその後のカダル王国について話した。


「お前達が魔物の親玉を倒した後のカダル王国なんだが」


『そういえばどうなったんですか?』


「あの後調査したが王家の者は全員行方不明だ国民は逃げ出して無事だったがな」


『お城は瓦礫になってましたからね』


「国際会議で話し合った結果あそこは街として復興する事になった」


『カダル王国ってリンドラ王国と並ぶ資源豊富な土地なんですよね?』


「そうだな、近くに鉱山があるし海も近いからな」


『ちょうど北に大陸もあるからそこと繋がる港町としていいですね、何ていう大陸でしたっけ?』


「この大陸の北にあるのはシャラス大陸だ」


『実はサラさんが船に魔物を寄せ付けない術を広めようとしてるんです』


「ほう、そうなれば大陸間での交流が活発になるな」


『はい、なので旧カダル王国に港町があればシャラス大陸に行きやすくなりますよね』


「確かにな、今度の会議で提案しよう。資源もあるから船を量産してデカい港町にしてはどうかと」




 その後エレナは冒険者ギルドから出るとリアスの所に行った。


 リアスはエレナを見ると号泣して周囲を驚かせ落ち着かせるのに大変だった。


 エレナがレストランの事を相談するとリアスは快く引き受けた。


 リアスはまた他の仕事を後回しにしてエレナの件をやると宣言すると周囲を呆れさせていた。



 リアスの事務所を出ると日が落ち始めていた。


 エレナは夕日に染まる空を見ながらこれからの事に胸を躍らせると急いで家に帰って行った。



 こうしてエレナ達は自分のやりたい事の為に動き出していったのであった。





 天界では世界の管理者が微笑みながらその様子を見ていた。


 さて今のところ順調に来ているな……


 でもそろそろ奴が動き出すはず。


 まだ戦いは始まったばかりだ……


 頼んだよエレナ君





 第2部 ラテアナ大陸編 完






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