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アルグリア戦記 ~1/31,104,000秒の世界~  作者: 虎口兼近
第4章 詐欺師飛翔編
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第21話 廃神さん...傍観する(4)

 毎月...3日...13日...23日......更新予定ですが、アルグリア戦記が累計八万字達成するまで3日から毎日更新しています。集英社WEB小説大賞に本作を応募する為です。

 作者には夢があります。“妄想ゲームの歴史を現実でゲーム化する”事です。コー○ー○○○ゲームスさんで、○○の野望のファンタジー版歴史シミュレーションゲームとしてゲーム化される中継点になる事を切に願って投稿します。

 いつから本作が仮想小説だと誤解していた? 本作は作者の妄想ゲームの設定集を備忘録化したものです。勘違いさせたのならお許し下さい。

●アルグリア大陸暦千五百三十八年三月十日 

【アルバビロニア大帝国~帝都プロローズ】






【ナークス・アエニブス】

「ふむ、ここが噂のロシナンテ商会か......(凄い数の人だ......)」






 老年の紳士が訪れたのは、現在帝都プロローズで大人気の商会『ロシナンテ商会』の店舗だった。




 プロローズ一番の大通り“セポン通り”とは、まさにプロローズ一番の一等地である。




 そこに、四日前突如として五階建ての巨大な建物が一夜で建ち上がった。




 その噂が噂を呼び、三日前に開店した店舗には多くの人々が話の種にと押し寄せた。





 その店舗は人々が今まで見た事も、聞いた事もない夢の場所だった。




 その夢の様な話が拡がり、連日()()、人々が殺到した。




 商売を良く知る人達は騒ぎを冷静に分析し、数限り無く押し寄せる客に件の店舗も早々に機能不全を起こし店舗休業すると誰もが思っていた。




 だが、その騒ぎも件の商会は整理券を配り人々の数と流れを統制し、整理券を配る事で限られた人しか入店出来ないと言う限定感・優越感を演出し、特別な店舗だとプロローズ中に認識させた。




 人々の中には、その整理券を売る者も現れるほどプロローズの住民をその魅力で席巻した。




 その手腕だけでも、只の商会では無いと商人ギルドでも、その話で持ちきりだった。




 従来の商会は、各々独自の専門的分野に特化した店が殆どであり、問屋は別としてそれがアルグリア大陸の常識であり認識であった。






【ナークス・アエニブス】

「ふむ、これは凄い......(これは誰も真似が出来ない......)」






 ロシナンテ商会の件の店舗は、地下一階~地上五階建ての店内が客が移動出来る場所で、まず地下一階はセポン通りの常設市場が、そのまま引っ越して来た様な場所だった。




 (いや)、それ以上だった。




 言うなれば場内市場(スーパーマーケット)で、野菜類(多種多様で()()な野菜等)・果物類(多種多様で()()な果物等)・肉類(多種多様な魔物含む肉等)・魚類(多種多様で()()な魚類)・菓子類(多種多様で新感覚の甘味等)・惣菜類(多種多様で新感覚なパン・麺・米含む美食料理等)・飲料類(多種多様な酒・水・ジュース等)・乾物類(多種多様な珍味等)・穀物類(小麦・米・玉蜀黍(とうもろこし)・豆・蕎麦等)を扱っており、その多種多様性と独自の加工性にも驚かせられたが、老年の紳士を最も驚かせたのは、海の新鮮な魚と()()が売られている事、その流通を無視した売値だった。




 アルグリア大陸の中心に位置するアルバビロニアの帝都プロローズに、海の新鮮な魚がそのままの姿で流通する事は物理上(魔術師に魚を凍り付かせる等)は可能だし、その高額価格に一般庶民は驚くだろうが、流通を理解している者からしたら、その売値で利益が出るはずは無かったからだ。




 そして、銘水だ。




 水が腐るのはアルグリア大陸の常識で、一般的に葡萄酒(ワイン)が流通しているのも腐敗しない飲み物だからだ。




 その腐る水を大陸中から腐らせ無い様に運ぶ手間賃と売値と比べると、利益が出ない赤字であると、商売を知らない生まれたての赤子でも断言出来るからだった。




 その全く商売を理解して無い素人が値付けしたかの様な売値に、老年の紳士は卒倒しそうになった。




 


【ナークス・アエニブス】

「馬鹿な......(有り得ない......)」






 件の店舗の一階は、プロローズ中の美食の名店・市場の人気の出店が集まった様な、多種多様な食べ物祭り会場フードフェスティバルコートだった。




 一番目を引くのは、透明な板の中を泳ぐ()()()海の魚達であった。




 それを生きた状態で客の目の前で調理する演出には、開いた口が閉まらなかった。




 老年の紳士は、酷く疲れた様子で二階への階段を登った。




 そこは、一瞬何の場所か判断が付かなかった。




 只、貴族の若者達が熱中し遊戯に耽っている事は解る。




 二階の従業員に説明を求めると手慣れた口調で説明してくれた。




 ここは、ある種の者達にとっては一種の桃源郷だった。




 貴族の若者達が熱狂している、玉を突いて台の穴に落とす遊戯は、『玉突き遊び台(ビリヤード)』と言い、玉を投げて木の棒を倒す遊戯が、『玉で柱を倒す遊び(ボーリング)』と言う遊戯だそうだ。




 そして、貴族らしき雰囲気の者達と平民の者達が、腰を掛けて数人組~二人一組で遊んでいるのが、『紙数札(トランプ)』『紙絵札(花札)』『白黒対決(リバーシ)』『六種盤戯(チェス)』『八種盤戯(将棋)』『白黒盤戯(囲碁)』『紙絵札対決遊戯(対戦カードゲーム)』と言う遊戯だそうだ。




 老年の紳士が驚いたのは遊戯の多種多様性もなるが、明らかに貴族であろう者達と平民達が、同じ席に着いて遊戯を楽しんでいる事だった。




 従業員曰く、()()()()()で身分地位を降り翳した者は『ロシナンテ商会』を永久に出入り禁止になるとの事だった。


 


 老年の紳士は信じられなかった、そんな馬鹿なと思ったが、従業員は尚も説明を続け、この店舗の五階に行けば納得すると説明を締め括った。




 次の三階は、多種多様な家具類が処狭しと置いてあるプロローズの家具店とは全く違った場所だった。




 そこには、多種多様な部屋が数多く設置され、貴賓室・応接間・書斎・主賓室・客室・子供部屋・店舗等あらゆる状況が、一目瞭然に解る家具類売り場(テーマパーク)だった。




 ここまで大々的に作り込んだ部屋を見るだけでも心満たされるが、ここにある商品は()()()()()()(家具・絨毯・装飾品・食器類等)が、今持ち帰り及び配達出来ると言うではないか、現物売りではなく同じ物が即用意出来ると言うのは眉唾物感が半端無かった。




 しかし、説明する従業員に不信な挙動も無い。




 おかしいのは言動、(いや)、信じられない内容だけだった。




 次の階に進むのが怖くなった老年の紳士だったが、己の目的の為には相手の情報収集は不可欠だった。




 老年の紳士は左手の小指に()めている、()()を握り締めながら階を進んで行く。




 次の四階は、武器類(短剣・長剣・両手剣・槍・斧・杖・弓等)・防具類(革鎧・全身鎧・盾・大盾・衣等)・服飾類(衣服・マント・帽子・鞄等)・装飾類(指輪・腕輪・耳飾り・仮面等)・魔道具類(氷製造器・食料保管庫・空調道具等)で、バロック王国が引っ越して来たと言っても、信用に足る商品群に老年の紳士は圧倒された。




 中には古代遺物(アーティファクト)らしき物もあり、ここで数日過ごしても飽きたら無い商品の数々だった。




 次の五階で、最後だと老年の紳士は己の持てる気力を総動員し、己の頭に(よぎ)()()を振り切って進む。




 果たして、そこは地獄だった。




 そう踏み込んでは行けない醜女達の修羅場、(いな)、聖域だった。




 従業員の説明によるとここは、美容類(肌用品・化粧品・髪用品・身嗜み道具類・美容雑貨等)・美容施設(施術師に依る美容効果ごとの施設)であり、美容施設は半年先まで予約待ちだと言う。




 従業員は説明を続ける、()()()()()で身分地位を降り翳した者は、一族郎党(血縁者関係者・奉公人等)の全てが『ロシナンテ商会』を永久に出入り禁止になり、又その関係者にも類が及ぶ()()()()()との事だった。




 老年の紳士は、恐ろしく怖さで身が震える思いだった。




 貴族のご婦人達から、美の探求と言うある種の至上の喜びを、取り上げた者の末路を想像しただけで、失禁しそうだった。




 ご婦人達の求める全てが、ここには存在する。




 老年の紳士は、二階の従業員が思わず漏らした呟きを思い出した。“老齢のご婦人方と妙齢のご婦人方に敵う勇者はプロローズには存在しない”と。






 FHSLG【アルグリア戦記】で人気がある遊び方(プレイ)に、三つの公式不正行為(チート)が存在する。




 一つ目は知識チート。




 アルグリア大陸の歴史で、何時何処で誰が何をするか解って要れば、それを利用して、様々なもしも(if)を大陸に巻き起こせる。




 二つ目は内政チート。




 アルグリア大陸には無い考え方(内政技術・統治技術・戦闘技術等)を、統治に適応させ、国を発展させ大陸の歴史に賢王・賢臣の名を刻む。




 三つ目は生産チート。




 アルグリア大陸には無い製品を生産して経済を活性化させる、又大陸に無い進化武器・兵器を製造・運用して大陸に生産旋風を巻き起こせる。






【ナークス・アエニブス】

「この品質と品揃えで、()()()()()()()()()()()()......(発想がヤバい......)」






 アルバビロニア大帝国の帝都プロローズに、突然出現したロシナンテ(化け物)商会が、アルグリア大陸を席巻する笑劇(ファルス)(テオリア)(プレチュデーテ)が始まった。






●ブルーアース世界暦一年一月十八日(アルグリア大陸暦千五百三十八年三月一日) 

【アルグリース大陸~迷宮都市バベル】




 


【バヌエル・アスウォーカー】

「ぐっへへへへへ......」






 顎髭が目を引く山精霊人(ドワーフ)が、一心不乱に古代遺物アーティファクトらしき道具を分解しながら、不気味な笑いを揚げていた。




 その周辺では、二百人程が鍛冶場・彫金場・木工場等、各々の仕事場で、山精霊人(ドワーフ)と同じ笑い声を揚げていた。






【カルマ】

(まるで狂った(マッド)科学者(サイエンティスト)みたい......)






 バベル塔の八階の製造工場の中、空中に浮かぶカルマが真っ裸で思う! 




 その視線の先には、狂った様に笑い、狂った様に一心不乱に生産に打ち込む変態達(ヤバい奴ら)の姿が映っていた。






◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆






 アルグリア大陸のほぼ中央に位置するアルバビロニア大帝国は、森精霊人(エルフ)が統治する軍事強国である。




 農作物等も自給自足状態で、余剰分を他国に販売する程、肥沃で豊かな土地を有していた。




 経済も活発で、工業・商業の合理化を逸早く取り入れ生産量・販売量共に大陸屈指の物量を誇る。




 その物量を各地に輸送する物流も、街道・町道・村道と道路整備が徹底して行われ、その工事・維持・警備等で大量の人々が雇用され、アルグリア大陸中の人材が集中する国でもあった。




 軍事面では、十二の軍団と九の騎士団を持ち、重厚な戦力を有し、積極的に有名傭兵騎士団、戦士団、魔術師団をその集団毎、戦力として取り込んでおり、周辺諸国に多大な警戒をさせていた。




 (そもそ)もが、時の大帝アレキサンドロス・アルバビロニアは齢五百歳を超え、益々壮健であると言われる人物であり、また信義とは掛け離れた人物として、アルグリア大陸中にその悪名が轟いている。




 その悪名を外交に利用し、統治体制に活用する等の理性と本能を兼ね備えた人物こそが、巨獣アレキサンドロス・アルバビロニア大帝であった。




 また、その大帝の趣味の一つに人材収集が有り、有能な人材・勤勉な人材等々、多岐に渡っており、大帝国の繁栄の礎になっていた。






 アルバビロニア大帝国の帝都プロローズは、別名【知識の都】と言われるほど多くの学術者・研究者が住んでいる。




 また、その知識を支えるのが帝都が誇る、知識の結晶【叡知の図書館】である。




 蔵書は、戦闘学・魔法学・哲学・歴史・社会学・自然学・技術学・芸術学・言語学・文学等々の一千万冊を越える。




 そして、【叡智の図書館】を中心に各種の学舎がある事でも有名であり、他国の王候貴族の多くは、帝都プロローズへ留学する慣わしがアルグリア大陸には根付いていた。








 To be(続きは) continued(また次回で)! ...... 

ご都合主義満載! 第33話締めの新章【詐欺師飛翔編】をお楽しみ下さい!


チート百貨店じゃないかと思った人は、★評価・ブックマーク登録・感想よろしくお願いします!


最後に、読者の皆様に感謝を、お読み頂き、ありがとうです!


【2020/07/20 改訂しました】

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