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彷徨う白衣~リサの場合~  作者: mosurapapa
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いなくなった・・・


 いなくなった・・・


 『瞳』から、報告を受けた病棟師長はすぐに、病院長に連絡し病院職員でリサの捜索を行った。しかし、どれだけ探してもリサはおらず、自宅マンションにも実家にも連絡したがいない。


 男性である病棟師長は、リサがまじめに働き何のトラブルもなく今まで来ておりかわいがっていた。リサも、好意を持ってくれていたように感じており、何かのきっかけがあれば告白してみようかとも思っていた。


 病院長に、見つからない旨を報告すると、病棟師長の青ざめた表情を見て、警察に連絡すると言いすぐに連絡を取ってくれた。


 警察が到着し、病院は物々しい状態になって事件、事故の両方で捜査してくれるとのことだった。行方不明ではなく、事件ではないかと言ってくれたのは監視カメラに写っていた映像を見てからであった。


 監視カメラのデータはすぐに、警察が押収してしまったせいで内容は病院関係者に伝わらなかった。



・・・・~~東京警察署特殊0課~~・・・・


 その日、特殊0課に一報が入る。


『東京丸亀病院で、条例3001事例が起こった模様。至急、0課捜査員は、丸亀病院へ出動願います。』


 まず、東京警察署特殊0課とは、通常起こりえない状況での奇怪な事件や事故に対応する部署である。隊員は5名で構成されているが、それぞれが数奇な運命を経験してきた警察官や鑑識である。また、0課については、その他の捜査課の課長以上しか存在すら知らされていない。


「丸亀病院って、たしか以前も出動要請がなかったかしら?」


 0課唯一の女性隊員である【皇 涼音】(スメラギ スズネ)が、準備をしながらつぶやいた。


「確かに、3年ほど前にも行方不明事件でうちが呼ばれたな。だが、そのときは何も証拠がなく監視カメラを怪しい場所に設置して様子を見ていたが、しかし、3年前だぞ?同じ奴か?」


 0課に10年ほど勤務している、体の一番大きくてごつい【万丈 剛太郎】(バンジョウ ゴウタロウ)隊長が、皇のつぶやきに大きな声で答えている。


「そういう過去があるのなら、とりあえず、鑑識セットもうち専用のものを準備していきますね。」


 0課にはまだ2年ほどしか在籍していないが、とても優秀な鑑識の【原西 亮】(ハラニシ リョウ)が小さな体が隠れるぐらいの大荷物を抱える。


 その荷物を見かねて、いつも寡黙な【兵頭 玲仁】(ヒョウドウ レイジ)隊員が黙って支えて一緒に運び出してくれている。


「隊長、今回も怪奇がらみでしょうか?」


 0課に配属されて3年たつが、まだ怪奇現象に慣れない私【甘木 龍之介】(アマギ リュウノスケ)が恐る恐る体調に聞き、そしていつものように「行ってみなければ分からないだろうがぁ!!!」と怒鳴られるのであった。




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