リサ、瞳先輩をストーカーする。
リサ、瞳先輩をストーカーする
瞳先輩のことは、いじわるはされていたが一番話しはしており、どちらかといえば病院内では一番仲が良かった。
瞳先輩が彼氏と仲のいい時はとても機嫌がよかったが、彼氏と喧嘩したり最悪別れた時にはとても奇岩が悪くそのたびにリサに当たっているようだった。
リサは、あまりそういうことを気にしない性格であり、周りの同僚は心配して声をかけてくれていたが仲良くすることはやめていなかった。
「よし、瞳先輩ならもし憑依したことがばれても仕方ないで笑ってくれるかも。でも・・・。瞳先輩の生活って本人からしか聞いたことがなくって、実際部屋に行ったこともないんだよなぁ。
憑依しても、ほかの人にばれてしまうかもしれないし・・・。
う~ん。
・・・どうしよう・・・。」
リサがぶつぶつと悩んでいると、いつの間にか隣にいたユウキ君が話しかけてくる。
「リサおねえちゃん。悩んでても仕方ないよぉ~!あのお姉さんに憑依しようとしているんでしょ?もし、悩むならしばらく憑いて様子を見ればいいんだよ~。」
「えぇ~。幽霊に憑かれたら、病気とか怪我とかしちゃうんじゃないの!?」
「リサおねえちゃん・・・。あのお姉さんに何か恨みとか、妬みとか怪我させたいとかいう気持ちがあるの?そうじゃない時は、何も起きないよぉ~!」
「そうなんだね、ユウキ君の言葉を信じるよ。」
リサは、ユウキの憑依しても問題ないという言葉を信じて瞳先輩にしばらく憑依して様子を見ることにした。
"ぶるっ"
瞳先輩・・・。こと、「小山内 瞳」は、仕事を終えて帰宅するところであった。更衣室で着替えをして、白衣を脱ぎ白いストッキングを半分ぐらい脱いだところで今まで感じたことのない寒気が首筋から背中まで走った。
「なっ!?何かしらっ!?」
瞳は、周りを見回してみるも少なくとも雨漏りはしておらず、一瞬であったため風邪でもないだろうと思ったがもう11月が近いため最近朝晩が急に冷えるからかななどと思いそれ以上考えることをやめた。
「さてと、今日は、翔君たちと合コンの予定だったわね。リサが生きていれば、誘ったのに・・・。
あら?リサのことは考えないようにしていたのに・・・。おかしいわね・・・?
今日の場所は、【養老の滝のぼり亭】だったわね。あ~!!あと30分しかないじゃないの!?
お化粧なおさなきゃ!!」
相変わらず、バタバタとしている瞳先輩の様子を見ながらリサは、自分の憑依の下手さを反省していた。
ユウキ君から、うまくなるまでは、相手に寒気とか感じさせて憑依がばれることがあるから慎重にと言われていたのであった。




