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泥のダンジョンマスター  作者: ハル
96/255

90.


「・・・ん・・・なんか、うん、仲間割れできる感じでやれないかな?」


 自分の中でこんな展開になれば、面白そうだろうな・・・と思うことをマリウスのほうへと体を向けて、できるのかな?と確認を込めて、そう問いかけた。


「そうですね・・・一つの幻花だけだとできませんけど、幸いなことにあそこは何もされませんでしたからね・・・踏みつけ殺されること以外・・・視覚、匂い、とかを複数でカバーすればいけるんじゃないですかね?たぶん・・・」


「どれがどれか担当かを・・・現場の魔物たちで適当にやってくれるでしょう・・・」


「そこまでは頭良くないのでちゃんと指示してくださいね、魔法使いのほうより斥候のと、ポーターだけのほうがいいですよ。どうせ解呪されると思いますし、3人組は道に迷ったのが魔物のせいだと思って一応幻覚の警戒を頭の中に持っているんですからね」


 ふむふむ・・・魔力が高いと効かなかったな・・・確か・・・


『なんか、それっぽく斥候とポーターに味方を襲わせて・・・』


 振り分けか・・・・え・・・どうしような・・・


『焚き火より3人組側を目、2人組側を耳。以上』


「よし、観戦しようっと」


「はいはい・・・あ、2人組のほうが動きましたね」


 ・・・さすがに食事の後に何かデザートを食べるのは・・・そうだ。今は観戦中、つまりこれは頑張ってダンジョンを作っていた自分への御褒美だ。なら、許されてしまっても構わないだろう・・・うん、何を食べようかな・・・。


「あ、僕の分も分けてくれてもいいのですよ?」


 ・・・うん、ダンジョンコア操作しているんだから、マリウスに見られるのも想定済みだ。うん。ショートケーキ2つにしよ・・・ホールはさすがにこの腹の中に入らないし、後日食べるのもイオルに見られたら、こちらのことを少し恨めしそうに見られるかもしれないから嫌なんだよな・・・・


「美味しいですね、マスター」


「・・・(((もぐもぐ」


 食べるときはな・・・喋らず、味わって食べるもんだ、甘味と高級食材は。


 それから数分後


「2人組のほうがなんだか固まってますね、3人組のほうもそろそろテントですね・・・なんであんなに迷ってたのに先頭が変わればこうも簡単に目的地に着くのか不思議で仕方ありません」


「不思議だね~」


 マリウスがそう批評しているけど、俺にとっては・・・道なんてない森の中にいたら、目的地に着くどころか簡単に死ぬだろうなと思っていた。


「なんかGをもって、ん?抱えて?走ってるな・・・」


 何をしたんだ・・・幻花さん・・・


「ん?あれはこちらに向かってきているGをあの弓を持っている人が射抜いたんですよ・・・大事そうに持っていますね・・・たぶん仲間の死体でも見せたんじゃないんですか?それにしても、あの人いい腕ですね、飛ぶのを当てるのって難しいですよね。こちらに向かってくる敵だとしても、正確に頭のほうを射抜くなんてのはしっかりとした腕がないとできないですね・・・」


 抱えては走ってる理由はなんだろうな・・・幻花さんがうまくやったってことなんだろうけど・・・うん。


 ちゃんと画面を見て、観戦していたマリウスがそう教えてくれる。時々視線を外して、うたた寝をするのは仕方ないじゃない・・・ずっとこれを見ているんだから・・・新階層記念とかで真面目に見始めたのが運の尽きか・・・


「へぇ・・・」


 弓の弦すら俺に引けるか怪しいから凄いってことしか分からないわ・・・弓自体持ったこともないけどね。


 そうしているうちに2人組と3人組の戦闘が始まった。


 そして、範囲魔法により耳担当の幻花が全滅した。


 それにともない、ほぼほぼ戦闘は終わりとなった。戦闘終わったなと思っていても、続けられる・・・恨みの打撃・・・俺は何も見ていない。・・・女怖い。


 各々休むことになったのだが、最初の見張りは騎士とポーターの2人組だったので・・・


「証拠隠滅のことをかねて・・・瘴蟲で幻花は食べれるかな?」


「・・・あぁ・・・はい、できますよ?」


 美味しく魔石と幻花本体を食べるように指示しました。


 結構簡単に倒されて、美味しくいただかれていた。そのことをマリウスに聞いてみると・・・


「魔力切れをしてなければ、ある程度抵抗したでしょうけど・・・ほかの魔物を自分の守りにしたりとか・・・命令でも食べられたくはないでしょうしね」


 とのことだった。


 それにしても眠い・・・寝るか・・・


 とぼとぼと自分の部屋に入り、鍵をかけ、ベットの上にダイビング。

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