85.
そうして、ゲーム生活をしていたとき。
久しぶりにダンジョンコアでダンジョンの様子を見ていると・・・奴らが目に入った。
「久しぶりの冒険者だ・・・」
時刻は今は深夜・・・つまり、遅くに入ったからなのか、2階層で冒険者が見張りを交代しながら、夜営をしていた。
こんなことがあったんだ。前に『冒険者が来ない来ない!』ってマリウスに言っていたんだから、何かしらの反応があってもよかったはず・・・つまり・・・
「・・・ふぅ・・・俺が寝ているときに、何かドアが叩かれているような音が聞こえたような聞こえなかったような・・・・」
マリウスが冒険者発見時で俺に何かしらで知らせようとしたときはぐっすりと寝ていましたね・・・たぶん。
そうして、起きたばかりで、腹が減ったなと思って、机のほうを見てみれば、自分のために作られたであろう夜食と、いつもは置いてかれていない紙があった。それを手に取って読んでみると。
『今日冒険者がダンジョンに来ましたよ』
そう書いてあった。
ダンジョンコアの様子をもし俺が見なくても、夜食を食べたときに気づくという配慮が感じられ・・・俺は胸の中が温かくなるような感じがした。
「まぁ・・・ダンジョンコアすらみずに、夜食だけ食べて、また防音部屋に鍵かけてから、ヘッドフォンつけてゲームをやるなということなんだろうけど・・・」
そう言いながら、ご飯を1人黙々と・・・食べきり、防音部屋へと戻り、鍵をかけず・・・ヘッドフォンと耳栓をしてから、寝る。
「あ・・・」
珍しく防音部屋から出てくる俺を見ながら、マリウスがそんな声を漏らす。
「起きたんですね、マスター」
「・・・おはよう」
そう声をかけてきたので、何食わぬ顔で挨拶をしてみる・・・ドアが開いた音でこちらを見ただけですぐにマリウスの視線はコアのほうに映っていて、何も言われなかったし、たぶん見られてすらいなかった。
そんなことで少しショックを受けていた俺ではあったが、ダンジョンコアのすぐ近くに寄ってきていることを足音で感じたのか、マリウスが口を開き始めた。
「今回の冒険者たちは道が地図と変わってないのを確認したら、すぐ行っちゃって、早いですよ」
そんなことをマリウスは、自分の部屋から持ってきたのであろう飲み物を飲みながら、見ていた。
「早いのか?」
このダンジョンの中にかわいい子なんて来ないから、ダンジョンコアを見ずにゲームばっかりしているから違うが正直分からん。
「罠とかのきちんと確認もしているし、迷宮震があったあとなのに、この進む速さ・・・それに魔物の殲滅速度が今まで来ているパーティより早いですし・・・。ギルドもある程度強いパーティに依頼したんでしょうかね?・・・1から10まではほぼゴブリンとコボルトとその上位種しかでていないのに・・・上のほうによく依頼できますよ・・・この地の貴族もお金出しているのかもしれませんね」
などと、緊張感もなく、このダンジョンの農場でとれたであろう野菜をスティック状にして食べていた。
「ふ~ん」
などと相槌を打ちながら、自分もダンジョンコアから飲み物とお菓子を購入して・・・席がなかったので、変わってくれなんてことを・・・マスターなんだけど、真面目にしているマリウスに図々しく言えなくて、机のほうから椅子を持ってきて、観戦し始めた。
台風がやってくる~。




