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泥のダンジョンマスター  作者: ハル
70/255

64.



 あのあと俺達は階段の出口のすぐ後ろで戦った。


 足場は階段で・・・ヌーは槍ということもあり、足場が限られた場所でよく前衛としてやってくれたと思う。・・・アニスやキリックがいれば、前衛の後ろである程度安全に槍を刺すことができるのだが・・・まぁ、ラガックのほうはヌーの荷物から弓矢の束を取って、ヌーが前方にいるおかげで後ろのほうで安全に矢を射ることができた。


 普段は矢の消費を抑えるためにナイフなどを使って地道に倒すのだが・・・人型ではないGは弱点が狙いにくいということ。無理して攻撃することが自分を逆に危険にさらすこともあり、今回は弓主体の戦闘となった。


「はぁ・・・終わった」


「ふぅーそうだな」


 ヌーとラガックは前のほうに散らばるGの死骸を見ながら、これからすることであろうことにため息を零した。


「魔石の回収をするか・・・」


「あぁ」


 ダンジョンの魔物は死亡してから、ダンジョンの床に接している状態で、幾ばくか経つと消えてなくなってしまう。これだけ苦労して戦闘して戦闘後に気絶でもしたらその努力はすべて水の泡に消えてしまう。


 もし気絶してしまったのなら、ほかの魔物がその死骸を放置するわけもなく食べに来るだろうし、それを倒した人間すらも食べて、一生目を覚まさないだろうが・・・


「・・・暗くなってきたな、少しテントのほうを見てくる」


「・・・ん?あぁ」


 ダンジョンの空も外の景色に呼応しているのか、だんだんと暗くなっていく。そんな中魔石を回収するのも大変なので、ヌーが1人魔石回収している間に、ラガックはテントを設置していた場所の近くの焚き火をしていた場所へと向かったのだが・・・


 テントのほうは無事だったのだが、当たり前のことだが、火は消えている・・・だけではなく、周囲には5匹程度であろうか、Gのぐちゃぐちゃな死体が散らばっていた。


「あぁ・・・臭くはないな」


 まだ匂い消しを服用していた効果は続いていたらしく、その死体の魔石を回収して、焚き火の跡近くに使えそうな木は残っていないかの確認をして、幸い使えそうな枝は何本かあった。


 燃えせるものを確保して、焚き火の跡地を後にしながら、そういえば、Gは可燃性のガスを体内に持っていたか・・・?それに、戦っていたGは魔法使わなかったな・・・


 曖昧な自分の記憶をたどりながら、今しがた戦っていたGと図鑑に載っていたであろうGを思い出してその差異を考えてはいたが・・・まぁ、そんなことを今考えたって仕方がない。


 そうして、ヌーが1人回収している階段前へと戻ると・・・


 ヌーはカンテラに明かりを灯しながら、魔石を回収していた。

 道具は使わなきゃ意味ないぞ。


 Gさんには隠された能力という作者が忘れていた設定が!?

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