55.
スパイダーの繁殖上を作るにしてもどのくらいの大きさとかそういう環境がいいのかなんて全然知らない。
「まぁ、てきとーでいいと思いますよ、正直」
マリウスにどんな風にしたほうがいいのかを聞いたらそう答えられた。
「基本的に餌さえ何かしら用意居て居れば繁殖しますからね。何かしらの属性とかに偏ってなければ、スパイダー雑食ですし、糸を吐けることには吐けますけど、それで獲物を捕まえて食べるっていうことができますけど・・・瘴蟲ばっかり最近食べてますから、糸なんてこちらから指示しない限りほとんど吐かなくなってますし、糸吐いたと思ったら、数日後いったらベビースパイダーがいっぱいいましたね・・・・その子どもも最初のころは面白がっていたのかいざという時に使えるためになのか糸を吐いていたりしてましたけど、最近は数自体は増えてますけど、その大きくなった子どもが糸吐くのなんて巣作りで繁殖の時ぐらいしかないんじゃないのかと思ってきていたりもします。巣っていうのは子どもの安全確保のための場所ともいえるんですけど、獲物をとるために使わなくても瘴蟲は簡単に捕まえて食べられてしまうので、使わなくなったとしても仕方ないことかもしれませんけどね・・・」
少し遠い目をしながら言っているマリウスさんがいる。
「あ・・・でも、最近は本当に増えて来ていて、結構な広さがあったと思うんですけど、あそこに入ろうとするとギョロと一斉に数百匹のスパイダーの目がこっちに向いて軽く怖いです。」
俺なら軽く失禁するだろうなと考えながら、マリウスの話を聞いていた。
「ですから、正式にもっと広いスパイダー専用の繁殖場を作って森の階層の徘徊する魔物にしていいと思いますよ。最近は瘴蟲ばっかりで魔物としての役目というか本能というか・・・餌付けされているだけにみえるので」
そういうのなら、スパイダーの繁殖場は広さを多めにして、餌は・・・・まぁ、普通に瘴蟲の魔法陣で、徘徊させるというのに共食いとかになってしまって数を減らされるのはきついからな・・・
「あぁ・・・そういえばGのあれはもう僕でも入るのすら躊躇うレベルで、いえ、僕が実際に入らないほどには行きたくない場所と化しているいるので、そちらもお願いしますね」
見ることが久しくなかったGの項目を恐る恐る確認してみる。
「あぁ・・・・うん、共食い余裕でしてますね。」
進化してますね・・・狂系とかに・・・スパイダーはまだ共食いするギリギリまで繁殖するという本能が残っていてGにはなかったのか、単純な繁殖能力の差か・・・Gも森の階層に解き放とう、うん。
日の目を見ることのなかった魔物が~解き放たれる~