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泥のダンジョンマスター  作者: ハル
52/255

47.



 月日がたてば・・・変わるものがある、それは何かといえば・・・


 ダンジョン商会の儲けの1割が最初の頃と比べると驚くほど減っていることだ・・・


 いや、まぁ、リバーシだ・・・うん


 初めのほうは注文が来て、こっちのダンジョンでリバーシを大量購入してその2割増しのポイントとそのダンジョン商会で売った時の値段の一割が入ってきていたのだが・・・・


 3か月もするころには、ダンジョン外でのリバーシの生産状況が整ったのか、はたまた売れ行きが減ったからなのか・・・儲けの一割から見るに儲けは前の月より落ちていたが、今よりは多かった・・・だから、外の職人がリバーシを量産できるような体制になって俺に注文しなくなっていたんだろう。


 それでもなぜだか、このダンジョンのリバーシも時々注文される。


 マリウスに聞いてみると・・・


「あぁ・・・別に最初から模倣なんて簡単にできましたよ、形はこのリバーシのように精工でもないですし、白と黒の石みたいなものも、まぁあんなに平坦じゃないにしろ作れますよ、普通に・・・まぁ、問題は素材?まぁ盤面の材質ですね、それがちょっと・・・まぁ、いろいろあったんですよ、はい」


 少し遠い目をしているマリウスがいた。


 そっか・・・そりゃうん、こんなの簡単に模倣できるよな・・・さっきまでドヤ顔でこんな推測を妄言を語っていた自分が恥ずかしい。


「あ・・・僕はこのリバーシの気軽さなんてのも好きですよ・・・マスターはこちらのやってる遊戯なんてのはあんまり詳しくないでしょうし、知らないでしょうけど、いろいろ面倒くさいのです。それに一度やりだすと長いですからね・・・でもって、そんな遊戯をできるのも、やり方を知っているのもある程度位の高い方や、大商人など貴族相手に商売をする方々ですので、やるだけでこちらとしては気苦労も絶えません。接待なんかで使われることもあるんですけど、基本的にこちらが下ですから、わざと相手に気づかせないように傷つけさせないように、あまりこちらを軽視しないように考えを巡らせながらやるんですよ・・・ははははは」


 暗い・・・とても暗い眼をしたマリウスが不気味に笑っている・・・こちらを見ているはずの目には俺を映しているはずなのに・・・見えてくるのは闇ばかり・・・


「あ・・・だから、リバーシはルールも簡単ですし、気軽に庶民も買える値段で売れますし、何より対戦する時間が短くて済みますし、貴族など格式などを重んじての高級な素材をふんだんに使ったようなものを使わなくて済むので、広く売れているんですよ・・・・まぁ、伝統的な遊戯に疲れている貴族なんかもある程度高級な素材を使って作ってくれなんてのもあったので、ある程度の値段のもありますけどね」


 これ以上踏み込んでしまってもろくなことに合わないような気がするのは、気のせいだろうか・・・


 そうしているうちに、イオルがこっちにきて、マリウスに上着をつんつんと引っ張ると・・・それに気づいたマリウスがこういった。


「あ・・・これからイオルと一緒にリバーシやる約束しているので、失礼します」


 2人はマリウスの部屋へと消えていった。


 久々にリバーシでもやってみるかな。

 レベル99のリバーシの王を俺達は倒すんだ!!


 作者は倒せません、コンピューターは強い。

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