40.
「では、次は私から意見を言わせてもらいましょう」
文官長のフィードが立ち上がり、周りを見渡し、先に言いたそうな人物がいないかの確認をしてから、話し始めた。
「私はハーゼン様とは違って、ダンジョンを利用することを提案いたします」
そう一拍置いてから
「確かにハーゼン様の言うとおりにダンジョンは危険なものでございます、ですが、いまなおダンジョンによって成り立っている都市は数多くあります、確かに暴走という危険性はいついかなる時でも可能性としてはあります!ですが!!その危険を承知でダンジョンを中心として成り立ったダンジョン都市では今もなお栄えている場所ばかりです!!数多くのダンジョン暴走という尊い犠牲を人類は払いました!ですが、それにより数多くの成功を生み出していることにも目を向けてもらいたい」
そういうとハーゼンに目を向け、一礼をして、続きを話し始めた。
「このダンジョンを利用するということについての話をさせていただきます、もちろんダンジョンというわけですから、そこに生息している魔物の素材、魔石などがまず最初に挙げられます、それにこのダンジョンでは鉱石が発見されていて、どこかに鉱脈があるものと推測できます、ダンジョンで発生する鉱石には稀にですが、今我々の所有する鉱山では採掘のできない魔銀、魔鉄など魔力を多く含んだ鉱石が取れる可能性があります、数多くのダンジョンで鉱脈は発見できていますが、どれもある程度の危険が伴います、ですが、このダンジョンは比較的浅い場所にコボルトが徘徊する程度の危険しかありません、ですので、一大鉱山ダンジョンになる可能性があります、もしそれを商人たちが嗅ぎつければ、この領地に数多くの流通を生み出すことでしょう!!ですから、私はまだこのダンジョンを破壊するという短慮な考えより利用しながら様子を見ることを当主様に提案いたします」
そう彼は言い終わると周りの人たちに一礼し、席に着いた。
さすがに文官長だけあって・・・さて、反論をするかしないか・・・
「さすがフィードだ、だが、このダンジョンとうちの領地にある鍛冶場でも魔銀や魔鉄などの加工に対応しているところはない、しかも領内にある鍛冶場とダンジョンからでは距離が離れている、なら、ダンジョンの近くに鍛冶場を作るしかないが、それによって生じるものも数多くある・・・繁栄することはいいことだが、それにより治安の悪化などの問題なども出てくるであろう・・・まぁ、それはやってから考えるべきことか、よき意見だった」
はぁ・・・色んな消費が上がって、失敗したら家が少し傾くな・・・
何か書くと頭の中で決まっていても文章にすると、時間がかかるよね・・・・
まだダンジョンには戻らんのだよ!!