31.
その一室には・・・いや、ギルドマスター室にはダンジョン報告のために俺らのパーティの五人とギルドマスターとその補佐の二人、そしてこの依頼をギルドと共同で出していた領主側の人間が1人、その部屋にあるものは腰かけて居たり、話をうまく伝えられなさそうな者たちは壁際に立っていた。
「まずは1階から5層までの正確な地図だ」
「あら~ん、少し帰還が早いと思ったらそんなに浅いダンジョンだったのねん~」
そうオカマ口調の大男が・・・・女性が言い放った。
「いや、待ってくれ・・・それとダンジョンに変化があった、泥のダンジョンではなく洞窟型のダンジョンに変化してた」
「あら~ん、確かあの子たちの話じゃ泥だったわよねん~ダンジョンの変化かしら・・・なら、年月の経っていてそれに伴う変化・・・つまりあの一番近い村がダンジョンを隠蔽してたってことよねん~」
少し疑うかのように俺らと領主側の人間へと目線を向けた。
「あの・・・周辺にはゴブリンの匂いが強くて、でも!人間が毎日入っていたとしたらその匂いも出るはずですけど、あそこにはそんな匂い一切ありませんでした」
そうガネルが言うと続くかのように、領主側の人間が発言した。
「あの周辺には旨味もないので領主側の手の入った行商人を雇って回らせていますが、売り上げも数年前からさほど変わっておらず、隠蔽されていたということは考えにくいかと」
そう2人が言い終わると、ギルドマスターが話し始めた。
「あら~ん、そんなの冗談よ~隠蔽したとしても氾濫が起きたら大損害だしね~、ダンジョンに潜るためには武器や防具、色んな道具が必要だし、それに伴って色んなものが売り買いされなきゃおかしいものね~」
そうして、またダンジョン内の話へと戻っていった。
「ダンジョンの1~5階層は比較的に初心者向けだと思う、普通のゴブリンや、五階層のボス部屋にもゴブリンリーダーとその取り巻き10匹だ、ダンジョン内の罠も比較的に安全なものが多い、宝箱にも罠がついていたのがあったが即死するほどに危険なものではなかった」
「あら~ん、ダンジョンが変化してたってことは6階層もあったんでしょ~」
そうギルドマスターに問われれば、俺は6階層について話し始めた。
「あそこは俺の罠感知や獣人の鼻すらも欺いて・・・俺らのパーティを半壊にさせるほどの罠があった」
その一言で一瞬ギルドマスターから発せられる圧が強くなったような気がするが、気にせずに話をつづけた。
「凄い・・・臭い泥が降ってくるんだ」
そう話すと、ギルドマスターの圧が解かれ、領主側の人間はなぜその程度で半壊までしたのか理解できないという表情をしていた。
「あの匂いは・・・本当に臭いんだ、あれはかかったことにある俺らにしか理解できないだろう・・・例えるなら・・・街全ての下水の匂いを凝縮したようなものだ」
そう言い終わるとギルドマスターは疲れたような表情をしながら、こう話した。
「あ・・・・ね・・・・うん、分かったわ、次は獣人族や、やわな子がいないパーティに匂い消しを持たせて行かせるわね」
そうして俺達は、ダンジョンのことや、周辺のことなどを話を終えてから・・・ギルドを後にした。
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そんなことはないか・・・うん、ないよね?|д゜)