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泥のダンジョンマスター  作者: ハル
227/255

215.



 ちょこちょこと時々マリウスがいなくなったりして、1人寂しく画面に向かいながら、ホムンクルスをコントローラーで動かしていたある日、いつもは手ぶらで帰ってくるマリウスが何やら大きな袋をもって、帰ってきた。


「メリークルシミマス?」


「なんですか?・・・それ?」


 ・・・今年はクリスマスを開こうかな?ちょっと面倒くさいけど、ここ限定で、でも、プレゼントで装飾品とかゲームとかじゃなくて、こういうファンタジーだと性能のいい防具や装飾品、武器や、魔道具がうれしいんだろうな・・・・これが世界の違いか!?・・・普通にこの考えが出てきているあたり自分をなんだかんだで染まってきてるなと実感せざるおえない。


「こほんっ・・・いや、なんでもない、その袋って何~~?俺気になっちゃいます!」


 そういうと、彼はその言葉に応えて、袋から何かを取り出す。


「これ珍味らしいですよ?・・・僕は別にそんな好きじゃないのと、食べる機会に恵まれなくて食べてないので、知人から聞いた話ですけど」


「・・・・」


 彼は空気を取り出した。・・・空気が珍味??え?美少女の周辺の空気とかで販売して、それを売りさばく珍味???・・・・買う側も売る側も俺にはちょっと理解できない。


 無言で可哀想な人を目で見ていることに気づいた彼は『あぁ・・・見えないんですか』とつぶやいたと思ったら、その空気を握っているような手を輝かせた。


「これで見えますかね」


 そう言った彼の手に握られていたのはちょっと・・・・ふくよかな?まるまるっとした?デ●?いや、違うな・・・ちょっと太目な小人、ただの小人じゃなくて、彼の手で握りしめられたそれには透明で翠色をした羽が生えていた。


「珍味らしいので、取ってきたんですけど・・・マスター食べます?」


「・・・いや、いいです、はい」


 人の見た目をしているものを食べるような趣味はないです。

 例えそれが彼の善意からくる言葉でもそういう一線みたいなのは超えたくないです、はい。

 俺はお菓子とゲーム好きな普通の人間なのだから。


 そんなことを思っていたら、彼の手の中が一層に光りだしたと思ったら、その直後部屋の中に閃光が襲った。


『■■■■■■■■■ッ˝ッ˝ツ˝ツ˝!!!!』


 その閃光の中で響く声になっていない、分からない言語で甲高く絶叫する小人。

 彼の手の中には先ほどよりもスリムになった珍味?いや、うん、小人がいた。


「自爆なんてさせるわけないじゃないですか・・・さて、そうですか・・・コリコリとした歯ごたえのある食感、幼い甲高い声での悲鳴、豊富な魔力があって、精霊の踊り喰いが一番の食事の仕方らしいんですよ・・・魔物の子にも人気だと聞いて、わざわざ消さずに僕が、あの階層まで行って、集めてきたのに・・・はぁ~そうですね、農場で頑張ってるゴブリンたちにあげましょうか、料理人形にレシピの素材として覚えさせて、いつの日か勝手に混入したら、マスター怒りますよね?」


 その『自爆』・・・こういう場合は自害をしようとした小人?いや、精霊って言ってたな?

 階層・・・?え?うちのにいるの?精霊なんてそんな魔物召喚してないよ???あれぇ・・・・寝ぼけてなんかで召喚して迷惑かけたか???いや、最近は真面目にやってる・・・はず。


「知らぬうちに食事に入れられて、そのあとから、あの時の肉はあの精霊だったのさ!でも、美味しいって言って食べていたんですから、大丈夫ですよね!なんて言ってきたら、数日分の食事と胃液を口の中から全力で嘔吐する自信はある・・・つまり食べさせたらユルサナイ」


 ゆるさない~末代まで呪ってやる~~気合いで。


「あ・・・それとゴブリンたちにはやるなよ!!イオルと仲良くやってるんだし、ていうか、隣人?隣魔物がいつのまにか人肉(カニバリズム)?精霊肉愛好になってたら、泣く!俺は全力で泣きわめく!!!」


 いや、口で勝てる気もしないし、武力でも勝てる気がしない・・・ならば、ただ泣いて抗議するのみ・・・こうして言うと、最近頑張って盾も使えるようになってきたけど、悲しくなるのはなぜでしょう。


「・・・はぁ、そうですか・・・別に食べる以外に使い道や検体やら、羽とか、その身体は研究材料やらになるからいいんですけど・・・んーーーまぁ、今回は僕がもらうことにしましょうか?それでいいです?」


 いや、別に俺がとってきた成果なわけでも、魔物が倒した獲物でもないわけで・・・それの権利を主張するなんてできるわけないやん・・・実際いらないし。


「知らぬうちにご飯や魔物に食べさせたりしないって誓う?」


「・・・僕ってそんな信用ないですか?当然今さっきマスターが嫌がってたからしませんよ」


「そっか・・・なんかごめん」


 ちょっと悲しそうに俯く彼に罪悪感が・・・増えていく。


「ここは外に逃がして下さいとか、ここで飼いたいですとか、助けてあげてくださいなんて言葉があると思ったんですけど、それよりも先に僕は料理に紛れ込ませるということを疑われていて、とても悲しいです」


「・・・言わないよ?」


 うん、別にな~誰かの世話になった大切な人なわけじゃないし、傷だらけでここに投げ込まれたか弱い者でもないし、今さっき自爆?攻撃しようとしてきた敵なわけで・・・そんなことを言う理由が見当たらない。


「というか、俺精霊なんて召喚してないよね?よね?」


「えぇ、そうですね、今回のこれは精霊門が開いたことによる・・・災害ですかね」


「そっか・・・寝ぼけて召還していたわけじゃないか、よかった。」


「じゃあ、これ貰っていいですか?」


「どうぞどうぞ~」


 そういう俺のことをちょっと驚いたように見つめた後に、にこりと笑顔になってこう発言した。


「そうですか~そうですか、では、久々に僕が稽古をつけましょうか」


「何故そういう思考になったのか、これがわからない」


 ・・・なんで、精霊のことをどうぞどうぞ、しただけなのに、お返しに稽古になるのやら・・・。


「嫌ですか?」


 ・・・・そう悲しそうに言われると心にナイフが、見えないナイフがちょびちょびと刺さる~。

 別に嫌なわけじゃないけど、・・・いや、うん、自分に得にしかならないけど・・・いきなり稽古しようなんて言われると怪しんでしまう・・・・・・でも、うん。


「・・・よろしく頼みます」


 この機会を逃したら、稽古してくれるときなんていつになるか分からないし、当たって、・・・苦しもう、レベルの差に。


「ふふっ♪よろしく頼まれました、では、やりますか〜」


 そう彼はニコニコしながら、農場へと歩を進める。

 久々の24時前投稿!!!


 人肉愛好 カニバリズム

 死体愛好 ネクロフィリア

 幼女愛好?小児愛好 ペドフィリア

 人形偏愛症 ピグマリオンコンプレックス

 人形愛好 ペディオフェリア?


 フィリア、philiaって、ギリシャ語で『愛』を意味して、最後に?ついてるのは『~好き』という意味持ってるんだね~と調べて分かった。


 ここで・・・精霊愛好は・・・なんていうのだろうか・・・改めて思うけど、ネットって調べれば色々分かって便利だよね、うん。

 

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