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泥のダンジョンマスター  作者: ハル
180/255

168.


 あれから俺は村を出て、冒険者に護衛されて?いや、俺がそのパーティに寄生をしている感じで旅をする。


「・・・」


 ひたすらに歩く。


 歩くのには疲れない・・・そういうのはマリウスからの訓練で走り込みをずっとやらされたことがここで生きるとは・・・


 だが、ほぼ木ばかりの景色。


 聞こえるのは横で馬車のガタゴトと地面をはしる音。


 いいや、馬車に乗れよ・・・とか思った人もいるかもしれない、でも、俺は外に志願した・・・護衛されてるからと言って、馬車に乗りもしたが、俺は降りることを選んだ!!


 戦闘には使わなさそうな重い荷物や、ちょっと重い大楯などは馬車の中に入れさせてもらっているが・・・。


 ・・・だって、馬車揺れでめっちゃ吐きそうだったんだもの。


 体力のなさそうな?魔法使い風な子と神官な子が座っているところで吐きたくはなかった・・・ここにはエチケット袋など便利なものなど用意はされていない。


 そんなこと以外では、道中に何か大変な事態や魔物に襲われるような事態はなかった。


 ・・・・いいや、そういうのが起きないことはいいんだけど、何も起きないは起きないで、このパーティと俺の疎外感が寂しいというか、ある仲の良いパーティに紛れ込んだ異物感がするし・・・。


 何もしていないだけでいると、すっごい!気まずい!ということを考えてしまい、俺の心が擦り減っていくような気がする。

 護衛されているんだから、何もしなくてもいいじゃないかと思う人もいるかもしれないが、気まずいものは気まずいのだ。




 そうして、馬車について行くように歩いていると、馬車というか、馬を少し休憩をさせることになった。

 それで俺も同じように木の影で座って休んでいたら、今まで御者をしていた犬耳の彼が話しかけてきた。


「隣いいかな?」

「あ・・・どうぞ?」


 そうして、俺の方に水を飲まないかと勧めてくるが、自分の水筒があることを見せて、遠慮しておいた。

 その様子を見ながら、彼はこう口を開いた。


「ん~歩くのそんなに疲れてなさそうに見えるけど大丈夫?か、な?まぁ・・・僕たちは慣れちゃったけど、馬車は苦手な人は本当に苦手だからね。ここの道は他の道よりもずっと荒いから、いつもの何倍も辛いけど・・・それで歩くのがもう無理そうなら言って、護衛を受けている立場からしたら、無理やりにでも馬車に行ってもらいたいんだけど・・・その様子なら大丈夫かな」


 そう犬耳の彼は俺の様子を観察しながら、そう口にした。


「え・・っと、大丈夫です、冒険者さん」


「あぁ・・・そうだ、そうだね、まだ自己紹介してなかったね、僕は犬耳族ガネルだよ、あっちが僕らのパーティのリーダーでアル、ルイのことは戦ったからもう知ってるよね?それで神官の子がマリン、魔法使いがローラ、僕以外は普通の人族だよ」


「あーえっと、ユウキです・・・」


 人物紹介をしてくれた彼。

 それよりもピクピクと動く耳に目を奪われる。

 最近では警戒をされなくなってきたイオルなのだが、なぜか耳を隠す習慣があるのか、毎回帽子などを被って、お耳を目にしたことがない。

 お風呂に突撃でもしたらいいじゃないかと・・・でも、自分が風呂に入って、くつろいでいるときにいきなり無礼に入ることもね・・・やられたら嫌だし、戦ってもイオルの方が強いような気がするし・・・。

 それをじっと見ていると、なぜか彼がちょっと嫌そうな顔をした。


「あ・・・ごめんなさい、耳が珍しくて、つい」


 その表情の変化に気づいて俺はすぐさま誤った。


「へぇ・・・?そっか、うん、それなら別にいいんだ、あの村に獣人の人はいなかったから、仕方ないかな」


 そう言って、少し疑うような目をしてから僕を見て、それが誤解だと分かってくれたのか、すぐに嫌そうな表情は消えた。

 そうして、立ち上がり、こちらに振り返ってから、彼はこちらに手を伸ばしてきた。


「これから短い間だろうけど、宜しく、ユウキ」


「こちらこそ」


 彼の手を握り、俺達は握手をした。

 そうして、俺が村から出て、新しい世界への旅の日常が始まるのだ。

 人物紹介のあれは蛇足みたいなスキル?強さの指標?


 作戦、人数、体調、スキルが強いから勝つ!なんてのはしないから・・・自分がキャラクターを動かしやすくするためのあれだ、指標みたいなものだから・・・あまり気にしなくてもいいです。


 主人公の称号系の追加効果もあったけど、忘れてたから・・・まぁ・・・いっか。

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