14.
一面の黒い炎が消えた時にほぼ無傷で状態で立っているのは私だけか・・・
やっちゃったローラさんは泥に顔面からぶっ倒れてますし・・・・あとで呼吸できるようにするのも面倒ですし、壁に立てかけましょうか、気絶してる時の人は重いからか弱い私にはつらい作業です・・・・
そしてこっちの前衛二人と戦っていた盗賊の人は背後から防御行動もとらずにまともに食らっていて瀕死でしたね・・・頭潰しておきましょう。
あ・・・討伐証明どうしましょうか・・・大剣もってけばわかるでしょ・・・私は生首も大剣もどっちも重いし、気持ち悪いから嫌ですけどね。
「ヒール」×2
「すまない、マリン助かる」
「はぁはぁ、ありがとう、マリン」
アルさんのほうはあとはポーション飲めば、普段通りの半分程度なら問題なさそうですけど・・・ルイさんはちょっと防御行動遅れたのかアレンさんよりかは大分酷いですね・・・
「ルイさんはあんまり戦闘に参加しないでね・・・ぶっ倒れるよ」
「はぁ、わかってるわよ・・・ローラは?」
肩で息をしながらも姿が見えない仲間の心配をしている。
「あっちの壁に立てかけてますよ、狂化して限界以上に魔力引き出したのか、ぶっ倒れましたけどね、このあとどうしますか?奥に行ってまだ残ってるかもしれない盗賊の人を倒しますか?」
「いいや、撤退しよう、この状況じゃさすがに無理だ」
冷静な判断ですね、ここで進もうなんて行ってたらさすがの私でもぶん殴りますけどね、メイスで
「アルさんこの盗賊の討伐証明のつぶれた頭か大剣どちらを持ちたいですか?」
「・・・・大剣で頼む」
そうして私たちは、この洞窟を後にした。
さすがの私でもローラさんを担いで泥の道はつらかったです・・・・無事であんまり荷物持ってない私が背負うのは普通なんですけどね・・・重かったです・・・・
数日後
辺境の村を渡りながら私たちは拠点にしている辺境の都市グローリーへと帰ってきた、道ある道を進むのがこんなに快適だったなんて、山道を彷徨わなければ実感できない感覚です。
そのあとはギルドマスターのミントお姉さん?に怒られました。
「もう!あなたたちは討伐できたからいいもののあなたたちは盗賊系のスキル持ちやそのセンスは一欠片もないでしょう、それで盗賊団率いてた人を追いかけるってバカなの?」
「いや、野生動物くらいとれるし・・・」
「言い訳はしない!!!大剣がその頭のバネッサのものであるという確認はとれたけど、普通ならこんなことで確認できないのだから、頭持ってきなさい!メイスでぶっ潰したってバカなの?」
「・・・はい」
さすがの私もギルドマスター相手に反論なんてできない、顔が怖い・・・・
「・・・それでその洞窟が二階ね、あそこ以外の拠点があったなんて聞いたことないのだけれども」
「・・・ギルドマスター、あれはダンジョンだと思う」
ずっと狂化について説教を受けて項垂れていたローラが口を開いた。
「・・・それは本当なのかしらん」
「・・・種類が違う魔物が連携を取っていたし、テイマーの術者が近くにいないにも関わらず、バネッサ相手にはどの魔物を攻撃を取らなかった、しかも一階が泥だったのに階段は石で二階は泥なんて場所に拠点を作るバカな盗賊はいない」
そう淡々とローラはその根拠を話していった。
「・・・そうね、じゃあ、調査団を派遣しましょうか、もちろん、あなたたちは行かせないわよ、場所の位置をだいたいは分かってるしね」
「あんな魔物がいるダンジョンなんて二度と私は足を踏み入れる気はないから大丈夫」
そうして私達四人の長く険しい盗賊討伐は終わりを告げたのであった。
「・・・あ、もちろん命令無視したんだから討伐したとしても減額でランクは上がらないからね」
「「「「・・・えぇ」」」」
杖じゃないメイスだ!!!
と思って直してた