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泥のダンジョンマスター  作者: ハル
146/255

139.


 いつも通りの朝、いつも通りに起きる・・・だけど、起きると、そこにはいつもとは違った光景があった。


「よぉ」


 そこには・・・早朝にめっちゃ狩りに行きますよという雰囲気を醸し出しているナイスガイなヒューさんが起きたら、ベッドの横にある椅子に腰かけていた。


 ・・・・いや、待ってほしい。これはまだ起きて間もないから、これはそう!きっと脳が寝ているんだ。これは幻覚で、現実じゃない。それにここは俺が泊まっている部屋だ、ヒューさんがいるはずがない!うん、そうだよな。


 そして、深呼吸をしてから、俺はゴシゴシと目を擦って、このヒューさんは幻覚だ!間違いない!と思って、二度見しても、だるそうな気配を隠しきれていないヒューさんはそこにいた。

 ・・・・・・・・・・・・・いるわ。幻覚とか間違ってたわ。


「・・・・・・なんでいるんですか?」


 寝起きから、この現状を処理しきれていない俺の脳から絞りだすようにそう目の前にいるヒューさんに聞いた。


「昨日・・・あれだ、爺さんに言っちまっただろ?俺が明日狩りに出るって。それでな・・・起きて、井戸に水を汲み行った時に爺さんに会って、それを笑顔で『今日は狩りに行くんだったな』と言われてな・・・今日は狩りに出かけることになっちまったんだよ・・・はぁ・・・」


「で・・・なんでここにいるんですか?」


「ほら・・・だから、坊主をお前を呼びに来たんだよ。魔物に対しての戦い方を俺が教えることになっちまったからな。まぁ、狩りは期待してねぇけど、荷物持ちでついてこい。そして、そのついでに魔物について覚えていけ・・・俺は爺さんのように稽古なんてしねぇから、実地で学べ。ということで、準備しろ」


「・・・分かりました~」


 森に狩りに行くから、ついてこい!ってことか・・・冒険者になるためには魔物を倒さなければ!・・・倒せなければか・・・別に行かなくても爺さんからの稽古はあるだろしな・・・対人より対魔物だな、うん。

 持っていくものは、大楯と、爺さんに整備された皮防具一式と・・・剣と他には・・・前は準備されてたのを爺さんに押し付けられたからな。

 前と同じように、ケガしたとき用のポーション入ってるポーチもってこう!それにもしもの時の方位磁石とともに!


「あぁ、そうだそうだ・・・盾な、それ邪魔だから、持ってくんなよ・・・足が遅くなるしな。それに接近する前に倒すか、俺がそこまで接近なんてさせねぇからよ」


「あ、はい」


 そう言って、ヒューさんは扉を閉めて、階段を降りる音がした。

 自信をもって、近づけせねぇとか言えるって・・・いや、猟師としては当たり前なのかな?ん~それよりも準備するか。




 1階に降りたときにはすでにヒューさんはいなかった。

 急いで後を追いかけようかと思ったけど、爺さんから『飯を食べてけ』と止められ、お婆さんが用意してくれている朝ご飯を急いで食べてから・・・外に出ようとすると、次はお婆さんから止められた。

 俺を止めたお婆さんは急な狩りにもかかわらずに、弁当(黒パンと干し肉)を手渡してくれた。

 用意しようと思えば、数秒で用意できるような気がしないでもないが、用意してくれるありがたみが・・・普通に嬉しかった。

 そして、いよいよ・・・外に出るも・・・すでにそこにはヒューさんはいなかった。

 もう既に行ったか!?と森の入り口くらいで待ってるのか!?と行こうとしたが・・・爺さんに止められた。


「まてまて・・・ヒューは面倒見てる若いのに声をかけに行っただけじゃ、直にこっちに来るじゃろ、それまで大人しく待っておれ」


「えぇ・・・焦って俺が早く飯を食べた意味が・・・」


「あっちのほうは弟子じゃからのぉ・・・遠慮がなくなっておるから、もうそろそろ来るじゃろ」


 そして、こちらのほうに歩いてくるヒューと、その隣で黒パンに干し肉を挟んでいるのを片手で歩きながら食べている少年が目に映る。


「・・・はぁ・・・あんたが新しい荷物持ちっすか・・・よろしくっす」


 まだ少年は眠そうな瞳でこちらを見つめ、眠そうな声でそう挨拶された。


「よろしく・・・」


 その少年の中ではもう俺は荷物持ち確定してるのか・・・。


「あぁ・・・まぁ、荷物持ち1号と、荷物持ち2号だな、今のところそれ以外は期待してねぇから、まぁ・・・見て覚えろ」

 

「荷物持ち1号兼見習い猟師のウィーンっす」


「あぁ・・・えっと、ユウキです」


「んじゃ、顔合わせも済んだし、行くか」


 前とフィーリエと行った時のような荷物がないのを疑問に思って、ヒューさんに聞いてみる。


「・・・ん?罠とかはないんですか?」


 ヒューさんも前は弟子の回収してくるとかなんとか言ってたような気がするけど・・・?


「あぁ?あ~手前のほうの普通の動物が今は隠れてて罠にかからねぇし、痕跡がある奥のほうに罠を仕掛けても、かかったとしても、他の魔物に食われて足だけになったのしか残ってねぇから、見習いのほうでも使わせるのをやめただけだ・・・それに重いしな」


「・・・あ、はい」


 突発的に狩りに行くことになったから、重いのを持っていきたくなかったんだろうな・・・それに罠仕掛けたとしたら、明日それを取りに行くことが確定することになるし・・・

 そうして、ヒューと見習い猟師ウィーン、森に狩りに行くの2回目なユウキが森へと入っていった。

 まだまだ村が終わってないのに、次村終わったらどんなの書こうかな~と妄想していたら、今回のを何も考えずに迎えた今日の18時・・・よくあることですね。

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