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泥のダンジョンマスター  作者: ハル
131/255

124.


 2日が過ぎて・・・今日もまた爺さんと稽古をしていた。


 『なんでいつも俺と稽古していて、なにか他にやることないかよ』と稽古の休憩の時に聞いたことがあったのだが、『今もう別に種まきも終えておるし、それ以外になにか細かい作業をしようとしたら・・・まぁ、村のもんに止められて、村の若いもんと稽古しようとすれば、逃げられ・・・村長としての書類仕事も好かんが、それほどの量があるわけもないのでな、暇なんじゃよ』と返された。




「ふむ、そういえば、おぬしは片手剣なのに、もう片方には何も持たないのかのぉ・・・」


「いやぁ・・・そういうのを気にしてなかった」


 そういえば、杖と片手剣を両方やろうとして、修行が厳しくなりそうだから片手剣だけにしたんだっけな。片手剣の振り方以外何も教えられてないよな・・・・盾とか双剣みたいなのは、教えてほしいのは片手剣って言ったんだよな、うん。二刀流とかか・・・片方の剣で腕とか斬る予感しかしないな。


「ふむ、少し待っておれぇ・・・えっとのぉ・・・」


 家の中に戻って、何かガサゴソやっていると思っていたら、その音が止み、爺さんが戻ってきたと思ったら、鍋の蓋と大盾を持ってきていた。なんだろう、この落差・・・いや、格差か。


「明らかに1つが急ごしらえ感を否めない」


「まぁ・・・それはわし、この大きさの盾以外は使わんかったからのぉ・・・まぁ、ほれ、どっちでもいいから使ってみろ」


 ・・・無難に普通の大盾を持とう、うん。


「なんじゃ・・・こっちのもっと軽いのでもいいのじゃぞ?」


「いや、鍋の蓋もって剣とか・・・うん、嫌」


 大盾を持ってみるとずっしりとした重さがあり・・・今さっき爺さんが片手でここまで運んできたことが信じられなくなった。いや、俺よりも体型とか見える筋肉の量からして別格なんだけど・・・重い。


「ふむ、わしが昔渡された時は盾に踏みつぶされたんじゃがのぉ、残念じゃ・・・」


「これを片手で持ってくる爺さんが信じられない」


「はっはっは、まだまだわしは強いからのぉ、さて、大盾を選ぶのなら、自分の得物でも持ってこようかのぉ」


 そう言って、家に何かを探しに行こうとする爺さんを止める手があった。


「おじいさん、料理道具をもって、何をやっているんですか?」


「ちょ・・・ちょっとばあさん・・・こ、これはのぉ・・・ほら、小僧の稽古のためでのぉ、まだ決して使っておらんぞ?本当じゃぞ?」


「ふふふ、おじいさん・・・あちらでお話しましょう。ユウキさんは夕飯まで少し何かしらをして待っていてくださいね」


 おばあさんはおじいさんの耳を引っ張ると・・・そのまま引きずっていく、後にはおじいさんを引きずった跡が残っていた。


「ポーションとも、武力とも違う別種の怖さを感じた・・・はっ!?これがオカンの怖さ!?余計なこと言ってないで、普通に夕飯まで筋トレ、いや、両手でもいいからこの盾使えるように頑張ってみるか・・・俺あんなことされたら、体と耳離れてる自信があるな・・・」


 翌日・・・朝起きたら、俺の腰がやばいことになった、筋肉痛的な意味で。

 誤字報告機能・・・誤字というより、日本語を直されそうだよな・・・と思ってみる作者がいた。

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