44 Girl's Surface
Girl's Surface
アタシの見ている景色と、キミの見る景色、同じかなって考えたことない? アタシの見る空とキミの見る空の色は違うかもしれない。色だけじゃないわ、形状だって違うかもしれない。
アタシとキミが違うのと同じくらいには。
アタシとキミの網膜は別物。水晶体、硝子体も別物。視神経だって違う。
右目が左脳につながってるのは同じでも、ね。
アタシとキミの世界は違うの。アタシが赤だと思ってるのはキミにとって青かもしれない。
アタシがキミのカラダに入ったら、世界はどんな風に見えるんだろう。
すごく興味がある。
しかし、キミの中に入った瞬間にアタシはキミになってしまう。だからきっと何の変化も感じられないんだろう。とても残念なことに。
レフラー球と同じ働きを水晶体が行っているとは思えない。
アレを操ることができれば、世界をひっくり返すなんてわけもないこと。
まだやる人がいないだけで。
キミとワタシとで見えるものが違うなんてって、今、笑ったでしょう。
でもだれでも考えたことがあるはずよ。
この世は誰かが見た夢なんだって。
この宇宙は誰かがプログラミングした実験施設だって。
実際のところを知っているのはアタシだけだって自信がある。
ほら、また笑った。
レフラー球すら視認できないくせに何をえらそうにしてるのよ。
視認できないものですって? それは視覚しか頼っていないからじゃないの?
見ることができるのは目だけだと思ってるんじゃない?
反抗精神たっぷりだねって、それはよく言われるわ。自分と意見が違うから反抗的だって、それはずいぶん内向的な考え方よね。自己愛が強いんじゃないの、自分が否定されている気になるからじゃないかしら。他の意見を拒絶する器の小さな奴らのことなんて信用してないわ。
いいこと?
世に対する反逆、って世界の進歩の原動力なのよ。
これを持っているアタシは勝利者なの。
アタシの存在が世界を動かしているの。
キミにはまだ見えないかもしれないけれど。
だからってアタシが高みにいるわけじゃあないわよ。キミと同じ立ち位置。
少し意識が違うだけ。
キミが自分をちっぽけだと思っていることに対して、アタシはそう考えたことがないだけ。
世界を変える力があると信じているだけ。
いろんな考え方を全部受け入れるだけの器があるだけ。
最初から拒否しないだけ。全部全部受け入れて、必要があれば利用する。価値がないと判断したものは捨てる。
ごめんなさい、捨てるって表現には語弊があったわ。仕舞っておくが正しい。そういう思考もあるんだってどこかに残しておくの。
これ、真似したかったらしてもいいのよ。
世界を変える人は多いほうが楽しいもの。
こねくりまわしながら先へ進むのはワクワクするわ。
ほら、手をとって。
一緒に明日を作りましょうよ。
未来を。
世界を。
この先にはきっとキラキラした宇宙がまっているはずだから。
「Boy's Surface」好きです。




