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お家へかえろー

「ちょ、ちょっと、なに答案用紙を凝視して固まってるのよあんた……。気味が悪いから止した方がいいわよ…?」

落ちてきた不審そうな声で上を向くと、向かいに軽く眉をひそめた顔があった。

「あ。世界で一番かっこいいポージングを考えたら時を忘れてた…。」

「さっさと訂正を終わらせろ変態。(スケールでかーっ!!?)」

温かさゼロカロリーなお言葉を残して海未さんは視線を手元の炭酸飲料の成分表示に戻されたので、私も集中して訂正の作業に戻ることにする。

だが、しかし。

青春という貴重な肌年齢の一ページをこんなしみったれた作業に費やしていると思うと、私は自動的に手を紙に落書きするほうに移籍させてしまうのだ。

「?……トーコ?」

私に忠誠を誓う彼も上のやり方には不満を覚えているはずなのでこれは仕方のない流れだと言えるだろう。

「トーコ」

苦しい決断だが変革には常に犠牲が付き物である。私に期待してくれた全国のサポーターは裏切られたと思うかもしれないが、私はここで不甲斐ない結果を残すつもりはな


「トーコっ!!!!?」


「なんだいデスク、質問は3つまでにしてくれとあらかじめ言っておいただろう?」

「初耳だし私の名前は鴨川ひまわりよ冬子。質問も一つで済むわ。貴方はどうして答案用紙に文字でなく、血のついたサッカーボールを振り上げて息を乱すおじさんを描いているのかしら?」

「君は目がいいようだねひまわり。しかし残念ながら一足遅かったようだ。監督は既に取り返しのつかない事をしてしまった。被害者が助かる見込みは恐らく絶望的だろう。」

「いいえ、まだ間に合うわ。」

女神様の笑顔でひまわりは言いました。

「私がトーコに良い病院を紹介してあげる。」

「せっかくテスト勉強が終わったのに今度は訂正とか、使い果たしたMPを補充してないのに無茶な話じゃない?遊びに行きたい乙女心がこれ以上の勉強を拒否してきたからちょっとおふざけでやる気の回復を……うん!ごめん!ひまわり!私が悪かった!せっかく心配してくれたのにほんとイライラするテンションだったと思う!!だからそろそろその笑顔で赤ペンをカチカチさせ続けるのは止めてッ!?ねえッ!?う、海未さん、海未さんやっ!?貴方も何か言ってやって下すぇ!?」

「アホだろお前。」

死亡宣告の一言で悟りを開けそうでした。


「ああー、……疲れた。もうだめ。私の精神アビスに落ちてるわ。ヘルゲ~イトに繋がれてるわー。」

今の私スライムよりやーらかい生き物だと思う。防御力的な意味で。

「どうしよう海未、トーコの眼が死んでる。わけのわからないことを口走ってる。」

「たったあれぐらいの訂正でなっさけない奴ねえ。ななめ45度でしばけば帰ってくるんじゃない?」

二人は結構どうでもよさそうな顔で聞こえるようにひどい相談をしている。

「……それは迷信ですじゃ海未さんや。壊れかけの精密機械にそんなことをしたらあっさりお陀仏しちまいますよ?仮に壊れなかったとしても確実に寿命を減らすってなもんでがすよ?」

「なんだ。コミュニケーション取れるんじゃない。この海鼠ナ・マーコ。あんたは機械だとしてもそうとうに大雑把なつくりだろうから大丈夫よ。」

さすがマイフレン、言ってくれるぜ。

でもこんな状態で衝撃を加えられたらマジで経験値に変えられてしまうわ。えくすぺりなんとかにされてしまうわ。

「エクスペクトパトロー南無、守護霊パトローナスよきたぐふっ!?」

「相当にヤバい呪文を唱え始めたから詠唱をキャンセルさせてもらいました。あとは静かに眠るがいい。」

結局チョップきたしコレ!?ノリがよろしくてよひまわり?よろしくてよ?


「……はあ、もういいわ。訂正しないんならとっとと帰るわよ。」

長い溜め息を吐いて余裕綽々の海未は私達のお馬鹿なやりとりに終止符を打った。

時間は有限ということなのだ。

「賛成の反対なのだ。」

「いや、可愛く言われても。どうせ今訂正する気なんてさらさらないだろ?教室に居たってしょうがないじゃないか。」

溶けかけの夏のハムスターみたいになっている私に、海未さんはつれない反応をする。

可愛くひまわりの種でも両手でくるくる回してやろうか。

「「賛成の反対なのだ。」」

「増えたしオイっ!?」

大変息の合ったコンビプレイですね。

「イエーイ。」

「イエーイ!」

とりあえずひまわりとハイタッチしておいた。

「な、仲いいわねあんたら。今度から私も混ぜてね?」

バッチグーですよ海未さん。では早速。

「「「賛成の反対なのだ!!」」」


「「「イエーイ!!!」」」


三人でドヤ顔をした後爆笑。

何が面白いのかと思った奴手を上げろ!

――――私もわからん!!酒をくれ!!



「……いやお前らもう素直にさっさと帰んなさい?」

「あ、すんません。」


教室に残っていた、カトちゃんことハゲチャビンの長曽我部ちょうそかべ先生|(担任)に注意された。

うるさいそうです。

私もそう思います。


……―――――帰るか!!


どうも!作者です!


次こそはちゃんとなんか喋るだけじゃない展開をさせようと思います!!

うん、ごめんなさい!


また読んでね!?

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